人見知りとは。その特徴・心理と克服法【診断付き】
仕事をしていると初対面の人に会う機会も多いですよね。そんなときに「人見知り」に悩まされ、対人関係にストレスを感じる人もいるのではないでしょうか? 今回は、人見知りの人の特徴や心理、レベル別の克服法を心理カウンセラーの桑野量さんに教えてもらいます。
なぜか人間関係がうまくいかない、誰に対しても距離を感じてしまうなど、不安に感じたことはありませんか?
「人間関係がうまくいかない」その原因には、あなたの人見知りが影響しているのかもしれません。
そこで、今回は人見知りを克服する方法を詳しく解説します。人見知りを解決することで、交友関係が広がり新しい可能性が開かれていくかもしれません。ぜひ、参考にしてください。
人見知りとは?
人見知りというのは、人の目を意識し過ぎてしまうことです。
相手にどう思われているか気になり過ぎてしまう。相手に対してどうコミュニケーションを取っていいのか分からない。
そのような理由から人と関わり合うことを避けてしまいます。
人見知りの人に見られる性格・会話・行動の特徴
では、そんな人見知りの人に見られる特徴を、性格・会話・行動別にご紹介します。あなたに当てはまるものがあるか確認してみましょう。
人見知りの人の性格の特徴
(1)自信がない
自分に自信がないと、相手にどう思われているか不安になります。人の評価や態度を気にし過ぎてしまいます。
(2)傷つきやすい
相手のことを気にし過ぎていることは、裏を返せば相手の行動や発言に影響を受けやすいということです。些細なことでも相手の言動に心が振り回されてしまいます。
(3)警戒心が強い
「自分のことを受け入れてくれるか?」という疑いの気持ちが強くなってしまうことがあります。相手のことをしっかりと判断するためにも、距離と時間を取ってしまいます。
人見知りの人の会話の特徴
(1)自分の意見を言わない
「相手にどう思われているか?」が分からないうちには、自分のことを隠そうとする心理が働いてしまいます。
(2)会話が続かない
自分の意見も言えないし、相手がどう思っているのかも気になってしまう。そうすると何を話したらいいか分からない状態になってしまい、会話自体の内容に意識がいかず、相手のご機嫌を伺った賛同の言葉のみで会話が続きません。
(3)NOと言えない
自分の意思表示をすることが苦手です。相手の機嫌を損ねかねないので、NOの意思を伝えることに、より苦手意識を持ってしまうことも。
人見知りの人の行動の特徴
(1)一人行動が好き
相手のことを気にし過ぎてしまうあまり、誰かと行動を共にするよりも、一人でいる方がリラックスできます。
(2)目を合わせない
相手の目を見ることに恥ずかしさを感じてしまいます。
また、目を合わせると自信のなさが相手に伝わってしまう気もしています。
(3)打ち解けるのが苦手
信頼関係や親密感を築き上げるまでに、たくさんの時間がかかってしまいます。自分が安心できる関係だと納得するまで、相手を警戒してしまうのです。
人見知りの人の心理
次に、人見知りの人の心理についても解説します。
(1)自己評価が低い
人は自己評価が低いと、それを補うために他者からの評価を高めようとする傾向があります。
その結果として、周りの人のことが気になり過ぎてしまいます。
(2)こだわりが強い
自分の中で「こうあるべき」というこだわりが強いと、その枠からはみ出すことに恐れが出てしまいます。こだわりは安心感を抱きますからね。
自分のこだわりを崩さないために、他人と関わることを避けてしまうのです。
(3)依存心が強い
人見知りを理由に相手に関わらないことは、「自分の都合の良いように」相手には関わってきてほしいという態度の表れでもあります。
自分から積極的に関わることよりも、相手に何とかしてほしいという気持ちが強くなっています。
人見知りになる原因
では、なぜ人見知りになってしまうのでしょう。
(1)過保護、過干渉で育った
過保護・過干渉の環境で育つと、自分から積極的に行動する前に周りが動いてくれることが当たり前になってしまいます。よって、自分から周りに働きかけることが苦手になります。
(2)人間関係で傷ついた
人との距離を置くことで自分を守っているのかもしれません。人見知りというのは、これ以上傷つかないための防波堤でもあるのです。
(3)競争意識が強い
比較・競争の意識が強いのかもしれません。
負けたくない、弱さを見せたくないという気持ちから、始めから人と関わらないようにしたり、人と関わることが苦手になってしまったりするケースもあります。
あなたの人見知り度をチェック
ここでは、あなたの人見知り度をチェックしてみましょう。以下10の質問の当てはまるものにチェックを入れてみてください。
・自分から話しかけることができない
・親しい人以外とは会話が続かない
・相手に質問することを遠慮してしまう
・NOと言えない
・あいさつすることも緊張してしまう
・初対面の人と関わることに苦手意識がある
・電話で話すことが苦手
・相手の目を見ることができない
・どう思われているかばかり気にしてしまう
・嫌われていると妄想してしまう
当てはまるものが0〜2【人見知りレベル1】
あなたは、人見知りではないようです。自分の意思をしっかり主張できる、社交的なあなた。人見知りかな? と心配する必要はありません。
当てはまるものが3〜5【人見知りレベル2】
あなたの人見知りレベルは低いです。
相手と関わった後に、疲れを感じやすいことなどがあるしれませんが、相手に配慮しながら接することができている証拠です。あなたに対して、「この人は人見知りだな」という視線を向けてくる人は少ないでしょう。
当てはまるものが6〜8【人見知りレベル3】
人見知りレベルが少し高いです。
コミュニケーションがうまく取れず、仕事に支障が出てくることも。周りからは無愛想な人、無口な人と思われてしまうことも……。
ただ、あなたのちょっとした心がけで人見知りを改善することもできそうです。
当てはまるものが9〜10【人見知りレベル4】
あなたは、かなりの人見知りです。人と関わらなくても、周りの目が気になり、緊張感を抱えてしんどくなってしまうかもしれません。
ですが、心配はいりません。日頃から人見知りを改善する行動を取ることで、深刻な人見知りは改善されていくことでしょう。

あなたの「人見知り度」を診断でチェックしてみましょう。
【レベル別】人見知り克服法
あなたの人見知りレベルはいくつだったでしょうか? 最後に、人見知りのレベル別に克服法を紹介します。
レベル1の場合
人見知りと思う必要はないかもしれません。
初対面の相手に緊張することなど、誰にでもあることです。人見知りという自己イメージに捉われないことが大切です。
レベル2の場合
積極的に自己主張することを意識してみてください。
自分の意思をアピールしないで相手に合わせ過ぎてしまうことで、コミュニケーションが苦手になっているかもしれません。
相手と同じように自分も対等にコミュニケーションしていいと自分に許可を出せるようになると、人見知りという防波堤を作る必要もなくなります。
レベル3の場合
自分に自信を付けていくことを意識しましょう。
人と関わること以外でもいいので、積極的に何かにチャレンジしてみてください。あなたの中で自信が積み重なっていくと、人とコミュニケーションを取るときの不安も自ずとなくなっていきます。
レベル4の場合
自己嫌悪が強くあるかもしれません。自分のことをネガティブに捉え過ぎているので、相手からもネガティブな印象で捉えられていると感じて緊張感が強くなっていることもあります。
まずは、自分のことを厳しくジャッジしている目を緩めていきましょう。そして、自分ができていることに目を向け、積極的に自分を褒める習慣を付けることをおすすめします。
自分をどう表現したいのかを最重要事項とする
人見知りだと意識し過ぎて、相手と関わることを避けてしまうと、人見知りはどんどん強化されてしまいます。
人見知りであることは、それ自体が悪いことではありません。しかし、人と関わっていくことに支障が出てくることがあるのなら、自分を変えるきっかけにしてもいいかもしれませんね。
「相手にどう思われているか?」ではなくて、「自分をどう表現したいのか?」ということを意識してみてくださいね。
(桑野量)
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