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彼女と確実に別れるたった一つの方法

マドカ・ジャスミン

大好きだった彼女だけれど、自分のためにもう別れた方がいい。とは、分かっているものの、なかなか切り出せないのも本音。そんな男性に向けて、彼女と確実に別れる方法をコラムニストのマドカ・ジャスミンさんに教えてもらいます。

例年よりも一足早い桜の開花宣言。それと同時に耳に入ってくるのは、出会いと別れだ。私もこの記事を執筆している前日、パートナーにお別れを告げた。まさかこの季節にあやかる結果となるとは夢にも思っていなかったが、今年は彼とお花見デートをすることはないということだけは確かだ。

今回の別離に関しては私から切り出したが、今回たまたま決着をつけたのが私であっただけで、何度か彼から別れを切り出されたこともある。そのどれも多くが、喧嘩の延長線上で……まるで啖呵を切るような別れの切り出され方ばかりだった。

“嫌われたくない”だけではないか?

お互いに何となくお別れを意識しているとき以外に別れを切り出すのは、彼との関係や周りの恋愛を見ていて困難なのだと深く理解している。意外にも、男性から切り出すことの方が難しそうな印象だ。

どれだけ傷つけられようが、浮気をされようが、性行為を断られ続けようが、疎遠になろうが、何故だか彼らは「それでも、彼女は自分のことを好きだろう」といった感情を大なり小なり抱えているのだという印象が強い。

ただ、そうやってよくも分からない交際関係を続けていると、いつの間にかそれにばかり気を取られ、他のことにフォーカスすることが難しくなってくる。

通り雨のような彼女からの甘い言葉を必死に受け止めようとするも、気がつけばまた目の前に広がるのは広大な砂漠のみ。さながら、恵みの雨が降ってくれと祈るかのように彼女に対し、ヘコヘコとした態度を取り続けるのだ。

私が思う恋愛の原則は、“嫌われたくないではなくて好かれたい”。これを当てはめるとすれば、この時点でもう彼女に好かれたいのではなく、嫌われたくないの一心のみ。もう、その愛にできることはない。

まずは思考の整理から

この“嫌われたくない”という執着を自覚せずに訪れるのは、すがり切った末にボロボロになっての別れだ。プライドもへったくれもなく、大学生ならまだしもいい大人がそんなボロボロになって恋愛を終わらせるのはスマートさの欠片もない。

このご時世でも、恋愛において男性は格好を付けたがる傾向にある。それを否定はしないし、むしろある程度の格好すら付けられない男性は“男の子”だ。いや、男の子でさえも格好を付けると考えられるので、さながら赤ちゃんと評する方が合っているかもしれない。

問いたい。あなたは赤ちゃんとして別れたいのか、それともスマートな大人の男性として別れたいのか。前者というのであれば仕方ないが、きっとほとんどの男性たちは後者を選ぶだろう。

では、その選択をした上でどう別れを切り出すか。

まず行ってほしいのが、自分と彼女にとって破局することでどんな問題が浮上するか。例えば、同棲を解消することによる転居先の問題など。また、それについての解決法

今後起こりうる問題を書き出して、とことん整理をする。人間は自分が思っている以上に思考の整理ができていない。恋愛においては尚のこと。であるならば、それを整理する以外の手段はないはずだ。

この作業において、「いやでも、彼女にもいいところがあるし……」と希望的観測に思考回路が侵されかける人もいると予想できるが、あくまでも大前提は“破局に向けての準備”である。それ以上でも、それ以下でもない。

何事においても、大前提がブレればブレるほど、自分がどのように思考しているかを自分で惑わすことになってしまう。兎にも角にも、鬼と化せ。まだ「でも……」と繰り返すのなら、勝手にすればいい。延々の地獄巡りとなるだろう。

そうではなく、見事大前提がブレることなく、思考を整理できた方々。おめでとう。これでほぼ別れることができたようなものだ。

参考記事はこちら▼

あなたは恋人と別れるべき? 別れた方がいいカップルなのかどうかを診断します。

決着は「別れる」と断言する

次に彼女と会い、その内容を伝える。ここで注意すべきは、必ず人目のある場所で行うこと。レストランやバー、カフェといったところに呼び出す。

男性女性問わず、人はこういった話題において感情的になりがちだ。しかし、人目があればそうなる可能性はグッと減る。自衛のためにも、考えられるリスクヘッジは行うに越したことはない。

座る席もポイントが。必ず対面する席にするのだ。絶対に横並びのソファ席やコの字型のカウンターなどの密着するようなタイプの席にしてはいけない。

心理学的にいえば、人は対面した方が緊張感を抱きやすいといわれているので、「え? それだと本音が引き出せなくない?」と思った人もいるだろう。しかし、考えてみてほしい。緊張感がない別れ話なんて存在するのか? あえて、彼女に緊張感を抱かせるのだよ。俺は本気だぞ、と。そこでもし、彼女が挙動不審な態度を取るようであれば、その時点が関係に幕が下ろされたのだと自覚した方がいい。もう既に彼女はあなたに向き合う気が全くないのだから。

そうではなく、きちんと話を聞く態度を取ってきたとする。もしかすると、主導権を握ろうと上から目線や、またはやけに申し訳なさそうに振る舞ってくる可能性も大いに有り得る。だとしても、決して先に書いた大前提をブラしてはいけない。怒鳴られても、泣かれても、加害者のような扱いをされようと、頑固として冷静に伝え続ける。そして、最後にはこう言おう。

「もう、別れる」。

提案でもなく、断言。そうすれば、彼女も何も言えないだろう。

そこですがるかもしれないが、そんなことは知ったこっちゃない。今まで自分がしてきた行動を一人で見つめ直すべきなのだ。

自分がこの別れで何かを得るように、彼女もまた何かを得るのだけが確定していることだ。ニュアンスは違えど、互いにつらい。分かる。けれど、これを経験値とし、それぞれの人生を歩んでいくしかないのだ。

ここが勝負。見誤るな

更にいえば、本当の勝負はここから1カ月から3カ月。元彼となったあなたは、元カノのSNS投稿や過去の写真を見返し、「やっぱり別れなければ……」と感傷に浸っている様子が目に見えている。LINEも読み返し、あんなにつらかった過去が、何故か酷く甘い思い出と脳内変換されるのだ。理解はできる。

でも、それただの錯覚だから!!!!!! 残念でした!!!!!!

恋愛だとこの錯覚……つまりは後悔を強く感じるが、実際のところは何事においても、どちらかを選べば必ず後悔は生まれるものだ。だから、それは好きとかではなく、生まれるべくして生まれた後悔なのであって、特別な感情ではない。基本料金内のサービスであって、オプションではない。そこのところは勘違いを起こさないように。

なので、勘違いを理由に再度連絡を取ったり、やけにSNSで絡んだりするなどは総じて愚行であり、緩やかな自殺行為とまで言い切ってやろう。

私も経験したので非常によく分かる。別れを切り出すのは苦しいし、ストレスもかかれば、決断し行動に移すまでの体力も必要不可欠だ。けれど、それを乗り越えれば、新しい世界が待っている。今の状態で苦しみ続けるのか、一瞬飛び降りて新たな世界へ飛び込むのか。答えは、もう決まっているでしょ?

(マドカ・ジャスミン)

※画像はイメージです

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