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「飄々とした人」に見られる6つの特徴となり方

小日向るり子

物怖じしない、飄々とした人をうらやましく思うことはありませんか? そんな飄々とした人にはどんな特徴があり、そうなるにはどうすればいいのかを心理カウンセラーの小日向るり子さんに伝授してもらいます。

「飄々とした人」と聞くとどのようなイメージを持ちますか?

流されやすくフワフワしているといったネガティブなイメージを持つ方もいると思いますが、慣習や狭い価値観の中で窮屈さを感じている人にとっては、うらやましい存在ではないでしょうか。

今回はそんな飄々とした人の特徴、またそうなるための「コツ」を解説していきます。

飄々とした人の特徴

「飄々とした」の言葉の意味は?

まず「飄々」という言葉の意味ですが、三省堂・大辞林(第三版)によると

(1)風にふかれてひるがえるさま
(2)ぶらぶらとあてどもなくさまようさま
(3)性格・態度が世俗を超越していてとらえどころのないさま

となっています。辞書的な意味だけでいえば「落ち着きがない人」「責任感がない人」というネガティブなイメージです。

しかし、実際の人を指して使う場合は「社会的基準を逸脱せずに、それでいて自由に生きている」といったようにポジティブなイメージを持たれる場合が多いといえます。

飄々とした人の特徴

1.執着がない

物事に執着しません。興味がある間はやっていますが、飽きたら損得勘定なくやめてしまいます。

2.取り繕わない

「取り繕う」とは物事の外側だけを整えることです。飄々とした人は取り繕うことをしないため、容姿にこだわりがないように見えることもしばしばあります。

3.気負いがない

気合を入れる、限界まで頑張る、ということは極力しません。

ただこれは飄々とした人が成果を出せないということではありません。気負いなく好きなことをやった結果、常人よりも素晴らしい結果を残すこともあります。

4.見栄をはらない

自分を大きく見せようとせず、等身大の自分を語ったり見せたりすることに躊躇しません。

5.他人と比較しない

取り繕ったり見栄をはったりするのはどこかに「他人より上位でいたい」「他人から見下されたくない」という比較する心理があります。

しかし、飄々とした人は「自分は自分、他人は他人」という考えが徹底しています。

6.動じない

物事に動じません。自分の中に軸がしっかりあるため、自由に動いているのにふらふらしているとは見えないのです。

飄々とした人の性格の長所・短所

では、そんな「飄々とした人」にはどのような長所や短所があるのでしょうか? それぞれ紹介します。

長所(メリット)は?

1.おおらかに見える

社会的規範でがんじがらめになっているときなど、飄々とした人に相談すると「なんとかなるよ」などの何気ないひと言で一気に気持ちが軽くなることがあります。

それは飄々とした人のたたずまいがおおらかに見えるため。

存在と相まって非常に説得力がある言葉となるのです。

2.本音が言いやすい

飄々とした人は執着しません。これは根に持たないということでもあります。

そのため「本音を言ったら反感を持ち続けられるかも……」などと心配することがなく、本音を言いやすいのです。

3.一緒にいて安らぐ

これは小さなことを気にして悩んでしまうタイプの方に特に起こりやすい感情です。一緒にいると安らぐと同時に、憧れの対象として映ることもあります。

短所(デメリット)は?

1.協調性に欠ける

飄々とした人は、自分を他人と比較することをしません。つまりマイペースなのです。

そのためグループ作業など協調性を必要とする仕事や行事などの場合、「やりづらい人」という印象を与えてしまう場合があります。

2.一貫性がないように見える

基本的に自分の気持ちの赴くままに行動しますので、時に一貫性がない行動をとってしまうこともあります。

そのため「継続は力となる」という価値観が強い人にとっては、不快な言動として映ることがあります。

3.興味がなさそうに見える

飄々としている人は、達観した思想を持っている人が多いです。

そのため、たとえば仲間で食事に行こうという場面でお店を選ぶときなどどんな店や料理を提案しても「それいいね」といった反応で、こだわりのなさに物足りなさを感じることもあるでしょう。

しかし、当人は心底から「健康で食べられるだけで十分」などと達観した思想を持っていたりするのです。

飄々とした人になるには?

最後に、「飄々とした人」になるコツを3つお伝えします。

1.定期的に価値観の点検をしてみる

飄々としている人にうらやましさを感じるということは、自分が既成概念にとらわれた価値観に縛られている可能性があるということです。

一度自分の価値観を総点検してみましょう。

「なんのために働くのか」「なぜ結婚したいと思うのか」といったことから、最後は「死ぬときに、自分には何があれば幸せだと思うか」まで考えてみてもいいでしょう。

人の思考は変わっていくものです。できれば誕生日、年明け、人事考課のタイミングなど定期的に考えるように習慣づけることをおすすめします。

2.人と比べない

十分に満たされているはずなのに、欠乏観や劣等感を感じてしまうという原因の根底には、「他人と比較する」という心理があります。

現代はSNSの普及で他人と比較がしやすい環境にあります。心当たりのある人は、まずSNSにアクセスする頻度を少なくすることから始めてみましょう。

他人と比較する生活の中にいては永遠に満たされることはなく、どんどん欲望に固執する性格になっていきます。

3.当たり前のことに感謝する

屋根がある家に住めること、蛇口をひねれば水が飲めること、スーパーやコンビニに行けば食べ物が買えること。具合が悪かったら病院に行けること。

これらは決して当たり前ではないのです。当たり前と思っていることにきちんと感謝する日常を意識してください。

まずは自分自身を知ることから始めよう!

いかがでしたでしょうか。「飄々としている人」というのはただ流されて生きている人のことを指すのではなく、流れることを恐れていない「強さ」がある人だということがおわかりいただけたと思います。

産まれ持っての気質もありますので、実践すれば即そうなれるというものではありませんが、今回あげた「価値観の定期的な点検」「人と比較しない」「当たり前に感謝」は飄々と生きるコツであると同時に、幸せに近づくための考え方でもあります。

まずは自分が縛られている価値観の点検をするところから始めてみませんか?

(小日向るり子)

※画像はイメージです

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