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借金のある彼氏と結婚してもいい? ~交際を続けるか別れるか見極める方法~

篠田恵里香

大好きな彼氏に借金が発覚――。そんなときあなたはどうしますか? 別れる? それとも彼を支える? 今回は「借金のある彼氏」との向き合い方や、交際を続けるか別れるか、その見極め方について専門家のアドバイスを紹介します。

彼氏に借金が発覚したときの対処法

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彼氏に借金が発覚したときら―。そのときあなたはどうしますか? 大抵の女性であればパニックになりそうですが、彼女として慌てず騒がず対処したいものですよね。適切な対応の仕方についてアディーレ法律事務所の女性弁護士、篠田恵里香先生に教えてもらいました。

(1)借金の内容を確認する

彼氏に借金があることが分かったとき、まず、「どういった理由で」「どこからいくら」「どのくらいの期間」借りているかを確認していただきたいですね。例えば、奨学金であれば利息も低く、学業のための借入れで、学生時代の間に作った借金なので、さほど心配せずともいいかもしれません。また、病気のための一時的な借り入れや、住宅ローンの借り入れ、他人に頼まれて保証人になった等の理由であれば、比較的納得がいくところです。

一方、まだ若いのに、これといって大きな理由がなく、100万円~200万円もしくはそれ以上といった多額の借金を消費者金融から短期間で借り入れているということであれば、「お金の管理ができていない」「借金をするハードルが低い」「浪費癖がある」という多重債務に陥りやすい方かもしれません。最近は、総量規制といって、基本的には年収の3分の1までしか借り入れができなくなっていますが、過去にはこういった規制がなく、収入に見合わない多額の借金をすることも可能でした。そのため、だいぶ昔から長期間借入れをしており、その借金総額が300万円や500万円という高額の数字になっているケースもありえます。現状は、返済のための借り入れを繰り返していたり、ほぼ利息だけを返済したりしている状況であり、決して浪費をしているというわけではない可能性も高いです。このようなケースは、「法定の利息を上回る利息を払っていた時期が長い」可能性が高く、多額の過払い金が発生しており、実際には借金が既に残っていない可能性もあるので見極めたいところです。

(2)借金の返済計画を立てる

彼が短期間で多額の借金を抱えてしまっている場合は、早急に家計の管理を見直し、返済の計画を立て、今後の借り入れをセーブする必要があります。「なんとなく借金が膨らんでいった」という方も多いので、ひと月の収入と支出を表にまとめてみるだけでも、家計を見直したり、不要な借金をセーブできたりすることにつながります。なお、毎月返済がギリギリの場合は、急な冠婚葬祭や病気等による出費があるだけでも、返済計画がつぶれてしまうので、毎月2万円程度は貯金が貯まるくらいの返済計画を立て、途中で頓挫しないようにしましょう。

(3)弁護士に相談する

たとえ少額であっても、「今ある借金を、自身の収入のみで返済し続けるのが難しい」という場合は、場合によっては借金の整理を弁護士に依頼することも視野に入れなしょう。弁護士へ相談と聞くと、「破産!?」と怯える方は多いですが、借金の整理の方法は、その人に合わせていくつかあります。例えば、任意整理という方法であれば、原則として利息をカットしてもらい、元本を分割で返していくという手続きなので、「返済額が減り、借金が早期に完済できる見通しが立つ」のみで、破産という手続きを踏むわけではありません。

また、長い間借り入れと返済を繰り返しており、いつまでたっても元本が減らない、といった方も過払い金が発生していたり、借金総額が大きく減額する可能性があるので、一度弁護士に相談することをおすすめします。

この恋愛続けてOK? 借金のある彼氏と「別れる」べきか判断するポイント

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彼女として、彼の借金が発覚したときの対処法は分かりました。しかし、借金の内容によっては交際を続けるか否かを見極める必要もありそうです。篠田先生に、「別れる」べきか判断するポイントを教えてもらいました。

(1)借金に対する考え方が甘い

そもそも、借金を返済できておらず踏み倒しているような状態の場合は、相当にいい加減な性格である可能性が高いので危険信号だと思います。返したくても返せなくてどうしたらいいか分からないという場合は、まず弁護士に相談していただき、返済のめどが立つかどうかが非常に重要になってきます。自身の借金の返済について、見通しもたっていないのに「何とかなるだろう」という姿勢を変えない男性は、今後が不安なのでお別れした方がいいかもしれません。また、ギャンブル依存症による借金の場合も、なかなか抜け出すことは難しいので、お別れを決意した方がいいかもしれません。

(2)借金について真剣に話をしてくれない

借金の理由や額を聞いても教えてくれなかったり、本当のことを言わないようなケースは、信頼関係にも関わるところなので危険信号ですね。「一度弁護士に相談しに行こうよ」と持ちかけても「俺のことなんだからつべこべ言うな」などと、耳を貸さないような相手であれば、今後の借金に対する姿勢も変わることが望めません。これは「お別れを決断すべき」タイミングかもしれませんね。

(3)彼女にまでお金を無心してくる

消費者金融からの借り入れではなく、彼女や友人にまで「お金を貸してくれ」と言いだしたらこれは赤信号と考えていただいていいでしょう。理由や金額にもよりますが、「今月資金繰りが苦しくて……3万円貸してくれない?」というケースであれば、全く返済も信用できないですし、お金絡みで揉めて別れ話になることが目に見えています。少なくとも、貸したお金を約束の日までに返さなかったという事態が一度でも生じた場合は、早急にお別れを検討した方がいいかもしれません。

借金のある彼氏と結婚するときの注意点

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上記のポイントをクリアし、借金のある彼氏と交際の末、プロポーズされたらどうしたらいいのでしょうか。借金のある彼氏と結婚するときの注意点について教えてもらいました。

篠田先生:借金のある彼氏と結婚することになったとしても、法的には借金は「個人」のものなので、妻になったという理由で、夫の借金を肩代わりする必要はありません。ただ、結婚すると家計が一つになることも多く、事実上夫婦が協力して返済していかねばならないということで、妻として返済に協力せねばならない可能性が高いでしょう。夫婦の貯金を夫名義にしていたりすると、将来借金が払えなくなった場合などにその口座が「預金差押」をされるなどのリスクもあります。

また、「夫婦で住む家を購入しよう」となった場合に、夫の信用情報がブラックリスト入りしていると、住宅ローンの審査が通らないなどの不利益を被る可能性があります。借金があっても収入が安定しており、返済もしっかりしているなどの条件が重なれば、ローンの審査は通るかもしれませんが、それでも不安は残ります。

あとは何よりも、「浪費癖」のある方と結婚すると、妻がいくら家計のやりくりを頑張っても一向に貯金が貯まらないという恐れもあります。可能であれば結婚前に、借金は完済しておき、今後借金はしないという婚前契約書などを交わせるとベストかもしれませんね。

まとめ

彼氏に借金が発覚したときの対処法や借金のある彼氏との交際、結婚の注意点について、現役弁護士の解説を紹介してきました。いかがでしたか? 彼氏に借金が発覚してもまずは慌てず、借金の内容を確認して今後の計画を立てましょう。また彼氏の借金の仕方によっては交際を見直したり、結婚を諦める必要もあります。彼氏に借金が発覚した際はぜひ今回紹介した内容を参考に落ち着いて行動してくださいね。

(監修・文/アディーレ法律事務所 篠田恵里香)

※画像はイメージです

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