平均気温マイナス4度、北緯78度! 「世界で一番北の町の意外なにぎわいとは?」
みなさん、世界で一番北の町がどの国にあるか知っていますか。北極? アラスカ? ロシア? アイスランド? いえいえ、そのどれでもありません。答えは、北欧諸国の中でもっとも北に位置するノルウェーです。
その町は、ノルウェーの首都オスロからさらに北へ2,000km離れたスヴァルバール諸島にあります。16世紀にオランダ人のバレンツという探検家が最初に発見した群島です。その中にあるロングヤービーエン(ロングイェールビーン)という町こそが、人が定住する町として世界でもっとも最北にある町なのです。もともと炭鉱の町として発展を遂げてきましたが、今では観光や教育・研究などが盛んなのだとか!? そんなロングヤービーエンはどんなところか見てみましょう。
■ロングヤービーエンの平均気温は、なんとマイナス4度!
このロングヤービーエンは東京から6,830キロの地点にあります。この町は世界で一番北の町として有名です。気温は一年平均してマイナス4度なので、当然、夏でも寒いそうです。冬はマイナス20度にもなる過酷な寒さが襲います。
また、ここでは3分の2が白夜と極夜(太陽が沈んだ状態が続くこと)で、昼と夜がはっきりわかれているのは1年の内で3分の1くらいの期間しかないのだとか。寒いし、お昼でも真っ暗なんて不思議……。なんとなく沈んだ気持ちになってしまいそうですが、やはりこの地域に住む人も気持ちの落ち込みなどの症状を訴える人が多いのだそうです。
ただし、実はこの町は「理想郷」として取り上げられることが多い町なのです。白夜と極夜で時間の感覚が狂ったり、最北の町で寒さに襲われて、暗い気持ちになったりしそうなのですがなぜなのでしょうか?
■ロングヤービーエンが理想郷と言われる理由
ロングヤービーエンが理想郷と言われるのは、ビザなしでも好きなだけ滞在でき、しかもビザなしで働くこともできるからです。これにはロングヤービーエンのあるスヴァルバール諸島独自の条約、スヴァーヴァル条約が関係しています。
ロングヤービーエンは今ではノルウェーの領土の一部なのですが、もともとはどの国のものでもない、定住する人がいない無人島でした。しかし20世紀に入って石炭発掘のためにアメリカ・イギリス・スウェーデン・ロシア・ノルウェーのさまざまな国から人がやってきて、定住してしまいました。結局はノルウェー領土の一部として認められたのですが、すでにさまざまな国の人が定住して経済活動をはじめてしまっていたため、「スヴァルバール条約」というものが作られ、この条約を締結している国の人なら、自由に経済活動ができるようになったのです。日本も、この条約に締結しているため、日本人はロングヤービーエンで自由に滞在でき、経済活動も行えます。
……とはいえ、そこはやはり世界最北端の町。平均気温マイナス4度の町は、住むには過酷な環境といえます。ただしそこは考え方次第? 住む人にとっては理想郷となり得る、磨けば光る原石のような、何かを秘めているロングヤービーエン。日本から脱出して、北の町で一旗揚げてやろうという方には、理想郷となりうる存在なのかもしれませんね。
(c)Marcela Cardenas/www.nordnorge.com
(ファナティック)