かわいい笑い方で好印象に。笑い方の種類でわかる心理と性格
笑い方の特徴は人によってさまざま。また、感情の変化につれて笑い方も変化しますよね。個性のひとつとも言える笑い方ですが、職場や公的な場では普段のままではいい印象で受け止めてもらえないことも。そこで今回は、笑い方でわかる心理や性格、好印象を抱かれる笑い方について、心理カウンセラーの大野萌子さんに解説してもらいました。
笑い方でわかる性格とは
そもそも笑いにも種類があります。単純におもしろいと感じたときの笑い、楽しいことをしていたりするときに自然に出る笑い、知り合いと出会った瞬間やほしいものを見つけたときの喜びを表す笑い。また、相手を見下す嘲笑的な笑いや、自分の失敗や失言を恥ずかしく思い、その気持ちを隠す防衛的な笑いなどが挙げられると思います。一口に笑いと言ってもさまざまありますので、そのシチュエーションに応じて笑い方も変わってきます。
大声で笑う
仲間うちで楽しいことをしている場合に大きな声で笑う人は、素直でおおらかなタイプ。その場の雰囲気に馴染む素直さと、みんなと共有することへの喜びを表現できる傾向にあるからです。一方で、オフィシャルな場で大きな声で笑うことは、目立ちたがりの要素が強く、自己顕示欲やプライドが高い傾向にあります。
声に出さずに笑う
どちらかと言えば控え目で、自分の感情を表に出さないタイプの人がこの笑い方をします。まわりの様子を落ち着いて観察するような冷静な部分もあり、感情の起伏が少ないタイプ。オフィシャルな場においては、単に緊張している場合もありますが、自意識が強く、人の目を気にする傾向も強いでしょう。
手で口を隠して笑う
何かコンプレックスを持っている(歯並び、話し方など)場合も多く、自分に自信を持てない傾向があります。また、繊細で緊張しやすく、不安を抱えやすいタイプとも言えるでしょう。
含み笑い
相手に興味がなかったり、相手を見下していたりするときに見られます。自分が優位な立場に立ちたいという思いが強い場合も。また、オフィシャルな場面では、相手に合わせて笑っているだけということも想定できます。その場合は協調性があるとも言えますが、いずれにしても自己表現が得意ではありません。
引き笑い
せっかちでエネルギッシュな人はこの笑い方をします。おしゃべりなことも多く、人の注目を集めたい、気を引きたいという気持ちが強い傾向があります。その半面、意外に小心者で、自分の言動がまわりの人にどう思われたかと心配になることが多いのもこのタイプです。
好印象を与えるかわいい笑い方
笑いは喜怒哀楽すべてを表せる万能ツール。怒りを表す苦笑いや、悲しみを表す乾いた笑いもあります。このようなマイナス感情の笑いの存在があることで、一口に笑いと言っても、相手の受け取り方によってはマイナスに作用してしまうことも。相手に好印象を与えるには、喜びや楽しさを表現できることが大切です。自然な笑顔、素直な感情表現をそのまま出すことができれば、よい印象を与えられます。よって、おかしくないときには笑わないことも必要。そうしないと、愛想笑いというように取り繕った表面上のやり取りになりがちだからです。
表情と伝える内容を合わせる
人は相手とのやり取りの中で、55%を視覚情報から受け取ります。そのため、ぎこちない笑い、状況に合わない笑い、言葉と連動していない笑いなど、表情と伝わる内容が一致していない笑いは「何を考えているのか」が明確に伝わらず、相手を混乱させます。
例えば、相手から何かをされて、「困ります」と言いながら、にっこりする場面を想定しましょう。「にっこり」というポジティブな表現、「困ります」というネガティブな表現。相手はどちらを取ってよいのか混乱してしまいますね。本当に困っているときはにっこりしてはダメですし、嬉しいならちがう言葉を使う必要があります。
言葉も一緒に伝える
上記に加えて、言葉に出すこともおすすめです。 言葉と表情を一致させることで相手の安心に繋がります。安心感を覚える相手には好印象を持ち、こちらの気持ちも伝わりやすくなるので、コミュニケーションがスムーズに行えますよ。
「目」も笑う
笑う際に上下8本の歯が見えると美しいなどと言いますが、日常のやり取りでは歯を見せることよりも、「目」が大きな影響を与えます。「目は口ほどに物を言う」「目が笑っていない」という言葉があるように、「目」が笑っていないと、本当の笑顔として認識されにくい場合があるのです。
本当に楽しくて笑っているときと作り笑いをしているときでは、目のまわりの筋肉の収縮が明らかにちがうという実験結果もあります。本心で笑っているときのほうが筋肉の収縮が大きく、目が小さくなります。自分が楽しいときに笑い、そうでないときは無理に笑わないことが印象のよい笑いに繋がります。
感情表現を素直に
感情表現を素直にできると、まわりからかわいいと思われます。笑顔の見た目だけを意識するのではなく、その場を楽しめる気持ち、率直に相手に感情を示せる自己開示スキルが、よりよい笑顔を生み出してくれるでしょう。
リラックスする
緊張しているとき、笑顔は出にくいもの。しかしながら、オフィシャルな場でリラックスすることは難しいかもしれません。そんなときは、人に会う直前に大好きなものを見るといいですよ。これは面接の前などにもおすすめです。大ファンのタレント、大好きなペット、おいしそうなケーキなど、思わず笑みがこぼれてしまうような自分の好きなものの映像や画像を見ましょう。脳がそれをキャッチして、自然な笑顔が出やすくなります。
笑い方を気にしすぎない
誰しも笑い方は癖があるもの。心から笑っているときに笑い方を気にする必要はありません。無理やり笑い方を矯正しようとすると、より一層ぎこちなくなるかもしれません。心から嬉しいと思う気持ち、場を楽しめる感性を磨くことが、素敵な笑顔に繋がります。
笑顔は大切なコミュニケーションツール
人それぞれ性格が異なるように、笑い方もさまざまにあります。友だちや家族といるときは、ありのままの自分で楽しむのがいいですが、職場や公的な場ではコミュニケーションツールのひとつ。その場に応じた適切な笑い方を身につけておく必要があるでしょう。心から楽しさが伝わる素敵な笑顔で、より魅力的な自分を表現してみてはいかがでしょうか。
(監修・文:大野萌子、文:小村由編)
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