『電撃ホビーマガジン』編集長に聞いた最近のホビー界事情「艦これ」「ガンプラ」
日本は世界一ホビー製品が発達した国だといわれています。プラモデル、フィギュアなどの新製品がどんどん出ますし、またワンダーフェスティバルといった、アマチュアが参加するイベントも盛んです。ホビー業界のはやりについて専門家に聞きました。
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株式会社アスキー・メディアワークスから発行されている『電撃ホビーマガジン』編集長の斉藤康夫さんにお話を伺いました。
戦車のプラモデル売れ行き良好!
――最近のホビー業界で目玉になるトピックがあったら教えてください。
斉藤編集長 やはり、アニメ『ガールズ&パンツァー』関連製品のヒットでしょうか。同作品に登場する戦車のプラモデルが大変よく売れました。
――戦車のプラモデルがよく売れるというのは珍しいのですか?
斉藤編集長 近年では珍しいことですね。昨年の終わりぐらいから売上が伸びまして、それは今も続いています。メーカーさんも驚くほどの売れ行きだそうです。
――なぜそれほど支持されたのでしょうか?
斉藤編集長 戦車と女のコという組み合わせの妙といいますか。従来のミリタリー系だけではなく、幅広くファンを獲得したのでしょうね。
――これは続きそうなのでしょうか?
斉藤編集長 来年、『ガールズ&パンツァー』の映画が公開されますし、まだ盛り上がりそうですね。
――他にはどんなヒット製品がありますか?
斉藤編集長 やはりアニメですが、『革命機ヴァルヴレイヴ』関連製品もヒットしていますね。まず、元のアニメが群像劇なので登場人物が大勢いるのですが、キャラクター一人ひとりが魅力的です。脚本が素晴らしく練られていて面白いのですが、アニメからプラモデルなどのホビー製品に注目する人が多いのです。弊誌でも特集を組みましたが反響は大きなものでした。
――オールドファンも注目しているそうですが、『宇宙戦艦ヤマト2199』絡みの製品はいかがでしょうか。
斉藤編集長 そうですね。宇宙戦艦のプラモデルも続々と登場しますので、第七章の劇場公開(8月24日)と合わせて、まだまだ盛り上がると思います。
編集長注目の製品は3種!
――斉藤編集長が注目している製品があったら教えてください。
斉藤編集長 3つ挙げておきましょう。
『S.H.Figuarts セーラームーン』
■ガンプラの『Ver.3.0』■『艦隊これくしょん ~艦これ~』関連製品
『S.H.Figuarts セーラームーン』は『美少女戦士セーラームーン』のアクションフィギュアです。セーラームーンは20周年を迎えたのですが、その記念商品の第1弾です。昔は技術的に実現できなかったのですが、現在にふさわしいハイクオリティーの商品に仕上がっていますね。
『機動戦士ガンダム』のプラモデル、いわゆるガンプラは、常に最新技術で製作されてきました。そしてついに『Ver.3.0』と呼ばれる新しいステージに入りました。このVer.3.0は、緻密(ちみつ)さがさらに向上し、立体になったときの解釈を設計段階で盛り込んだ上質な製品です。
『艦隊これくしょん ~艦これ~』というのはブラウザーゲームです。ガールズ&パンツァーに通じるものがありますが、戦闘艦艇と女のコを組み合わせた独特の世界観を持っています。このゲームが今ファン層を拡大しています。艦これ関連製品には注目ですね。
――なるほど。他にはありますか?
斉藤編集長 『初音ミク』製品はずっと熱いですね。さまざまな人が自分の解釈でフィギュアを作りますので、その解釈分製品があるわけです。人気の衰えはまったく感じられませんね。
ホビー誌に注目してほしい!
――新製品がどんどん出るんですね。
斉藤編集長 そうですね。アニメ系だけではなく、例えばゲーム関連の製品、テレビの特撮もの、『パシフィック・リム』などの映画からなど、ホビー関連製品はどんどん新しいものが出てきます。ジャンルもさまざまですし。プラモデル、フィギュアと種類も多岐にわたります。
――雑誌もフォローするのが大変そうですね。
斉藤編集長 作り方を記事にしたり、作例をきれいに見せたりと、雑誌作りでいろいろ苦労もありますが、根本には「楽しい!」があります。楽しいから、皆さんに見てほしいし、知ってほしいのです。ぜひ、『電撃ホビーマガジン』を手に取って、楽しい世界をのぞいてみていただきたいですね。
いかがだったでしょうか。
皆さんも、ホビー製品の奥深い世界を知ってみませんか?
⇒『電撃ホビーウェブ』
http://hobby.dengeki.com/
(高橋モータース@dcp)
※この記事は2013年08月23日に公開されたものです