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「更年期」ってまだ先の話でしょ? そう思っていたら“そのとき”大変かも!?

「更年期」ってまだ先の話でしょ? そう思っていたら”そのとき”大変かも!?

女性の心とからだは、常に変化しています。その変化は、ホルモンの影響によるものがほとんどだといわれています。「生理」もそのひとつ。そして、大人の女性にとって「更年期」も、心とからだが大きく変化するときです。今回は、すべての女性が迎えるライフステージ、「更年期」について、読者アンケートを実施しました。そして、その更年期に経験するかもしれない「更年期症状(※1)について正しく理解し向き合っていくために、日本産科婦人科学会専門医の吉形玲美先生に詳しく解説していただきます。

(※1) 更年期症状|女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修 (w-health.jp)

「更年期症状」ってなに?マイナビウーマン読者601名に聞いてみた!

今回は20代~50代の働く女性に、「更年期症状」についてアンケートを実施しました。

グラフ:Q1.「更年期症状」がどのようなものなのか知っていますか?(N=601)

まずはじめに、「更年期症状」がどのようなものか知っているか聞いてみると、76%の方が「はい」と回答。意外にも知っている方が多く、身近なものとして捉えられていることがわかりました。

グラフ:Q2.あなたは「更年期症状(※)」に悩んでいますか?または、「更年期症状」を自覚していますか?(N=396/40歳以上の女性)

※「更年期症状」とは、一般的には閉経をはさんだ45歳~55歳の約10年間の期間に、閉経にともない卵巣の働きが衰え、女性ホルモンである「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌が急激に減少することで起こる症状のことです。

実際に「更年期症状」に悩んでいるかという質問を40歳以上の方に聞いてみると、「はい」と答えた方が約4割を占めました。一方で、「よくわからない」と答えた方が、全体の約3割もいらっしゃいました。心とからだになにか変化を感じながらも、それが「更年期症状」なのかどうか判断がつかず悩んでいる方がいる、ということが実態としてあるようです。

「更年期症状」ってどんなイメージ?

「更年期症状」のイメージについては、更年期症状をまだ経験していない方と、自覚している方に分けて聞いてみました。上位のイメージをみてみると、少し順位の差はありますが、「ほてり(※2)」「イライラ(※3)」「発汗」「憂鬱」「疲労感」と共通していることがわかりました。

(※2)ホットフラッシュ | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修 (w-health.jp)
(※3)イライラ | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修 (w-health.jp)

グラフ:Q3「更年期症状」と聞くと、どのようなイメージをもちますか?(複数回答可)「更年期症状」を経験していない方、自覚していない方(N=395)

上位5つが「ほてり(65.8%)」、「イライラ(約63.8%)」、「発汗(約55.2%)」、「憂鬱(約34.9%)」、「疲労感(約31.6%)」という結果になっています。

グラフ:Q3「更年期症状」と聞くと、どのようなイメージをもちますか?(複数回答可)「更年期症状」を経験している方(N=206)

上位5つが「ほてり(約71.4%)」「イライラ(約65%)」「発汗(約56.3%)」「疲労感(約47.6%)」「憂鬱(44.7%)」という結果になりました。

詳しく解説:「更年期症状」とは?

主に40代以降の閉経を迎える女性に現れる症状です。卵巣のエイジングが進むと、卵巣から女性ホルモン(エストロゲン)が分泌されにくくなります。からだにはホルモンの分泌を一定に保つためのしくみがあるので、脳から「卵巣を働かせなくては!」と卵巣を刺激するホルモン(FSH)をたくさん分泌して卵巣に働きかけ、閉経を迎えるぎりぎりまで身体を守るエストロゲンが保たれるようなしくみがあるのです。しかし一方で、急なFSHの変化は、自律神経をコントロールする脳をパニック状態にさせます。その結果、自律神経のバランスが崩れ、更年期症状が現れるのです。更年期症状の感じ方は個人差が大きく、全く気にならない人もいれば、日常生活に支障が出る人もいてさまざまです。

「更年期症状」を
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「更年期症状」ってどんな症状?自覚したきっかけを聞いてみると……

「更年期症状」を自覚している方に自覚した年齢を聞いてみると、一番多かったのが45~50歳(47.9%)、次いで41~44歳(28.1%)でした。まさに閉経前後の10年間にあたる、主に45~55歳の更年期と呼ばれる年齢で「更年期症状」を自覚する方が多いようです。

グラフ:Q4「更年期症状」を自覚したのはいつ頃ですか?(N=176)

実際の症状について聞いてみると、このようなエピソードが寄せられました。

  • とにかく、いきなり汗をかくので困る。焦ったときによくかく。(54歳/主婦)
  • やる気が出ないし、関節が痛くて動きたくなくなる。(44歳/パート)
  • 急激なほてりやイライラで、家族に八つ当たりをしてしまう。(43歳/事務職)
  • ほてりで頭がボーッとしてしまう。(57歳/専門職)
  • なかなか見た目ではわからないので、周りのみんなから理解されなくて孤立した感じがしてイヤ。(59歳/主婦)
  • 急に汗が出てきて、メイクが崩れる。(56歳/事務職)
  • 職場でもイライラしてしまい、対人関係を悪くしてしまう。(52歳/主婦)
詳しく解説:
「更年期症状」の症状とは?

更年期症状は大きく「からだの不調」と「こころの不調」に分けられます、また、この二つの不調が重なっている場合もあります。主な症状は次の通りです。

図:更年期症状

「更年期症状」の症状を
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「更年期症状」は改善できる? 知っておきたい対処法とは?

最後に「更年期症状」への対処法について、こちらも「更年期症状」を経験していない方と、自覚している方に分けて聞いてみました。

グラフ:Q5「更年期症状」への対処法をわかっていますか?「更年期症状」を経験していない方、自覚していない方(N=395)

すると「更年期症状」を経験していない方は、85.8%という大多数の方が「対処法がわからない」と回答。

グラフ:Q5「更年期症状」への対処法をわかっていますか?「更年期症状」を経験している方(N=206)

また、自覚している方でも約半数の人が「対処法がわからない」と回答しています。「更年期症状」に悩んでいる方も未経験の方も、「更年期症状」がどのようなものかは知っているものの、まだ対処法までは知らないという方が多いようです。
実際に、対処している方にその対処法を聞いてみると、「漢方薬(36.4%)(※4)」「食生活(32.5%)」「運動(28.2%)」が上位を占め、「婦人科への定期健診」「サプリメント」「ホルモン補充療法(HRT)(※5)」と続きます。

少しずつ「更年期症状」への認知は広がっているものの、対処法までは知られていないというアンケート結果を受け、より深く「更年期症状」について理解し、誰もが経験するかもしれないこの症状を軽減させるための対処法を先生に教えていただきましょう!

(※4)女性と漢方 | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修 (w-health.jp)
(※5)更年期の治療法 | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修 (w-health.jp)

詳しく解説:
「更年期症状」の対処法、治療法

更年期症状への対処方法は、さまざまあります。病院での診察では、アンケートやそれに準じた問診を行い、更年期症状のパターンが「からだ」主体なのか、「心」主体なのか、症状全般は軽いのか重いのか、閉経前か閉経後か、どのような治療を希望しているのかを総合的に判断して個別に対処法を考えていきます。
そこでまずは、あなたの更年期症状のパターンを調べてみましょう!

あなたの今がわかる
「からだ・心の更年期症状アンケート」
〈以下の項目で自分に当てはまるものに✓をしてみましょう〉

  • ①顔がほてる(熱くなる)
  • ②汗をかきやすい
  • ③夜なかなか寝つけない
  • ④夜眠っても目を覚ましやすい
  • ⑤興奮しやすく、イライラすることが多い
  • ⑥いつも不安感がある
  • ⑦神経質である
  • ⑧くよくよし憂鬱になることが多い
  • ⑨疲れやすい
  • ⑩眼が疲れる
  • ⑪物事が覚えにくくなったり物忘れが多い
  • ⑫めまいがある
  • ⑬胸がどきどきする
  • ⑭胸がしめつけられる
  • ⑮頭が重かったり頭痛がよくする
  • ⑯肩や首がこる
  • ⑰背中や腰が痛む
  • ⑱手足の節々(関節)の痛みがある
  • ⑲腰や手足が冷える
  • ⑳手足(指)がしびれる
  • ㉑最近、音に敏感である(自声強調、耳鳴りなど)

(実際の診療では、上記21項目をさらに(強、中、弱、なし)の4段階で評価します)

✓がついた項目は、AとB、どちらが多かったでしょうか?
〈A〉:①、②、⑩、⑫、⑭、⑮、⑯、⑰、⑱、⑲、⑳、㉑ 
〈B〉:③、④、⑤、⑥、⑦、⑧、⑨、⑪、⑬ 
〈C〉:A,B同じくらいの数に✓がついた。

〈A〉が多い方は、「からだの不調」タイプ。基本的な対策は、エクオール、漢方、ホルモン補充療法です。
〈B〉が多い方は、「こころの不調」タイプ。エクオール、漢方、ホルモン補充療法を基本的な対策としつつ、+αが必要なこともあります。
〈A〉と〈B〉が同じくらいだった方は、からだ・こころの不調が同じくらい、ということ。エクオール、漢方、ホルモン補充療法+αの基本的な対策に変わりはありません。

一般的に、「からだ」症状が中心、または、症状全般が重い場合はホルモン補充療法(HRT)を優先に考え、「こころ」症状が中心の場合はHRTと抗不安薬、睡眠導入剤、場合によって抗うつ剤なども組み合わせて治療を行います。症状全般が軽いという方、HRTに抵抗のある方には、エクオールサプリメントの摂取や漢方療法を優先に考えます。

「更年期症状」の対処法
を詳しくみる

婦人科・吉形先生からアドバイス!知ってほしい「更年期症状」

更年期には「正しい知識」が一番の味方になってくれます。「閉経のしくみと対策を知ること=閉経マネジメント」が、女性にとって上手に年を重ねるためのカギなのです。まだ更年期症状を経験していない方は、その仕組みや対策方法を今から学んでおくこと。知っていれば、安心して更年期を迎えることができると思います。

そして更年期症状を自覚している方は、もし日常生活に支障があるなら、ぜひ婦人科を受診してみましょう。さまざまな情報に振り回されないように、婦人科医師=専門家に頼ることが解決の近道です。そして、更年期症状には終わりがあることも知っておいてほしいです。

吉形玲美先生

吉形玲美先生浜松町ハマサイトクリニック特別顧問、東京女子医大病院産婦人科非常勤講師
グランドハイメディック倶楽部東京日本橋倶楽部ドクター

大学病院にて産婦人科医療の最前線にたつ傍ら、女性医療・更年期医療の多くの臨床研究に携わる。2010年より地域医療に拠点を移し女性予防医療の発信と研究に従事。更年期、妊活、月経トラブルなどゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネジメントを得意とする。2022年「40代からはじめよう!閉経マネジメント」を上梓。

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【更年期症状についてのアンケート】
調査時期:2023年12月5日~13日 / 調査対象:マイナビウーマン会員
調査数:女性601人 / 調査方法:インターネットログイン式アンケート

パートナー企業情報

久光製薬

更年期は誰にでも訪れる、からだと心の転換期です。更年期について知ることは女性のライフステージにおいてとても重要なことです。明るくあなたらしく過ごすために、できることをしてみませんか。

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