スキンケアからメイクアップ、生活用品に至るまであらゆるコスメを網羅するクチコミサービス「@cosme」が、「@cosmeベストコスメアワード 2025 上半期新作べストコスメ/22025下半期トレンド予測」を発表しました。
2024年11月1日~2025年4月30日に発売された新商品の中から、クチコミをもとに生活者に本当に支持されたコスメを総括する本アワード。今年は意外なアイテムが総合大賞を受賞するなど、おもしろい結果に……! ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
■総合大賞は「THE ANSWER」。シャンプー&トリートメントで初の受賞
まずは総合TOP10を紹介します!
総合大賞 THE ANSWER スーパーラメラシャンプー&EXモイストトリートメント
FOR DAILY DAMAGE
第2位 コスメデコルテ ルージュデコルテ クリームグロウ
第3位 &be ブラックスポンジ
第4位 SK-Ⅱ ジェノプティクス インフィニットオーラ エッセンス
第5位 ルルルン ハイドラ AZ マスク
第6位 ジバンシイ プリズム・リーブル・グロウ・セラム・ファンデーション
第7位 SHISEIDO アルティミューン パワライジング セラム
第8位 ラ ロッシュ ポゼ UVイデア XL プロテクショントーンアップ ローズ+
第9位 HAKU メラノフォーカスIV
第10位 ロージーローザ パウダーファンブラシ
ベストコスメアワード発表会には今回も@cosmeリサーチプランナーの西原羽衣子さん、原田彩子さんのお二人が登壇。今回のランキングの総評を語ってくれました。
今回のランキング結果の特徴は、なんといってもシャンプー&トリートメントが総合大賞を受賞していること! これは@cosmeベストコスメランキング史上初めてのことなんだそうです。花王のヘアケア研究100年の“答え”として発売された「THE ANSWER」。発売開始直後から注目度が高く、オンラインでは在庫切れになったことも……。ヘアケア迷子になっている人への“答え”として、厚い支持を得ました。
今回のアワードでは、シャンプー・トリートメントランキング1位~3位は全てが1,600円以上のいわゆる高価格帯の商品に。2015年以降、ヘアケアの高価格化が続いておりコロナ禍でその流れが加速したといわれていますが、今後も消費者がヘアケアにかける金額は増えていきそうな予感です。
物価高の中で高価格帯のシャンプー・トリートメントが支持されたというと矛盾しているようですが、今回の総合ランキングTOP10を見ると、平均価格は6,050円と過去6年で最高に。いわゆるプチプラのアイテムはほぼランクインしていない結果になりました。
この背景には消費者の「失敗したくない」という意識が隠れているのではないかと@cosmeリサーチプランナーの西原羽衣子さんは語ります。@cosmeメンバーを対象に行われたアンケートでも、「高価格帯の化粧品は、失敗のリスクが少ないという安心感がある」という質問に対して「そう思う」「ややそう思う」と回答した人は全体の4割以上に。その傾向は若年層でより顕著に表れていました。
総合ランキング上位にランクインしたコスメのクチコミでは、価格の高さに納得しているような「さすがの効果」「期待を裏切らない」といったワードが見られています。
しかし、ただ高価であれば安心できるのかというわけでもなく、お金をかけたい商品は「研究されたもの」とアンケートで回答する人が多かったのも印象的です。総合上位にランクインしたアイテムはいずれも研究力をアピールしたものばかりで、その代表的な存在が「THE ANSWER」であるといえるでしょう。
■ポイントメイクは「平成リバイバル」! ベースメイクは“薄膜”がカギ
総合2位に輝いた「コスメデコルテ ルージュデコルテ クリームグロウ」は、独自の色理論にもとづいて開発された、まるで自分自身の肌が持つ血色感の延長線上にあるような、あらゆる肌トーンに溶け込む色設計が魅力のルージュ。
特にニュートラルなベージュカラーに人気が集まり、クチコミでは「平成に流行ったような白っぽいベージュが欲しくて買った」など、“平成リバイバル”の流れがきていることを再確認させられるコメントが見られました。今後、平成に流行したようなヌーディーなリップカラーにさらに注目が集まりそうです。
一方、ベースメイクについては、クチコミの中では「薄膜」というワードの出現数が急増。総合6位となった「ジバンシイ プリズム・リーブル・グロウ・セラム・ファンデーション」はまさにそんな“薄膜”仕上がりをかなえてくれるリキッドファンデーションです。
また、総合10位のうち、ベースメイクツールが2つもランクインしていたことも珍しい結果なのだそう。総合3位の「&be ブラックスポンジ」も、総合10位の「ロージーローザ パウダー ファンブラシ」も、「ファンデを薄膜できれいに塗布できる」「薄くヴェールを纏う感覚」といったクチコミが投稿されていました。
今年も猛暑が予想されており、ベースメイクでは昨年までに引き続き崩れにくさが重視されています。その中で「薄膜=崩れにくい、崩れても目立ちにくい」というイメージが消費者に強く意識されているのかもしれません。
■気になるポイントをさらに深掘り!
今回もマイナビウーマン編集部では@cosmeリサーチプランナーの原田彩子さんにインタビューを実施。発表会で解説されたポイントから、気になった項目についてより深く教えていただきました!
――昨年までのランキングではオルビスのヘアミルクやコスメデコルテのトリートメントブースターなど普段のケアにプラスするケアアイテムが目立っていましたが、ここにきて「THE ANSWER」のシャンプー・トリートメントが総合大賞になりました。これにはどのような消費者意識が隠されていると思いますか?
シャンプーって迷子になりやすいカテゴリですよね。たくさんある中で何を選んだらいいのか分からないという消費者も多いと思います。@cosmeの検索ワードでもシャンプーが上位に挙がっています。「なんかしっくりこない」と感じていながらも答え探しが果てしなく続いていたところがある中で、そういった気持ちにまさに訴えかけてくれるようなコンセプト、商品名が響いたのではないでしょうか。
――ランクインしたアイテムの中で、コスメデコルテのルージュ以外に「平成メイク」の再注目を受けたコスメはありましたか?
マスカラの1位がボリュームタイプのマスカラ「キャンメイク メタルックマスカラ~ボリュームルック~」だったことが特徴的かと思います。最近はセパレートタイプやロングタイプ人気が続いていたところから、今回はボリュームタイプが1位になりました。
また、涙袋メイクのランキングも「平成リバイバル」を感じさせます。マスカラと同じくキャンメイクの「プランぷくコーデアイズNeo」が2位に入っていますが、こちらはこれまで人気だった「プランぷくコーデアイズ」の“もっと盛れる”バージョン。盛りが強まったアイテムが受賞したところに、「平成メイク」人気の高まりが感じられました。
――今後も「平成メイク」は注目されそうですが、どのようなアイテムを注視するとよいでしょうか?
いわゆる「平成メイク」といえど、バブリーにはなりたくないというのが今のトレンドのようです。あくまでも最近のメイクの志向である肌なじみの良さは担保しつつ、ちょっと懐かしい盛り感メイクが人気になるのではないでしょうか。
キーリングがついたコスメやミニコスメが流行っているのも平成的な見た目のかわいさの流れかなと思います。
――ベースメイクの薄膜志向について、今期はツールが目立っていましたが、今後注目されそうなアイテムはありますか?
今回、ジバンシイのリキッドファンデーションやNARSのクッションファンデーションがランクインしていますが、いずれも人気のフェイスパウダーと同じシリーズから発売されたファンデーションであるという共通点がありました。
ここ数年はノーファンデで下地にパウダーだけで仕上げるベースメイクが支持されていましたが、今期は優秀なパウダーで体感した仕上がりの軽さや美しさを落とし込んだファンデーションに注目が集まったようです。今後も同じようなアイテムが出てくるかはまだわかりませんが、「もうちょっとカバー力が欲しい」というニーズに応えるアイテムへの回帰はあるかもしれません。
――ありがとうございました!
■ヘアケア迷子に答えを! 平成メイクにも注目
ヘアケア迷子への「答え」として人気が集まった「THE ANSWER」。ベストヘアケアランキングの上位3つを独占するなど、今後もさらに人気が加速しそうです。@cosmeのサイトでは細かいランキング内容がチェックできるので、ぜひ見てみてくださいね!
同日、@cosmeは2025年下半期のトレンド予測も発表しました。後編の記事ではネクストトレンドについてお伝えしていきます!
@cosme ベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ
集計対象期間::20234年11月1日~2025年4月30日
集計対象クチコミ件数:124,660件
集計対象アイテム数:3,964アイテム
・化粧品、美容グッズ、日用品などを対象としています。
・複数のカテゴリにまたがりクチコミ投稿されている商品は、商品性質を考慮し、主たる1 つのカテゴリに絞って集計しています。
(取材・文:錦織絵梨奈/マイナビウーマン編集部)