華道資格とは？華道家には誰でもなれる？必要な資格や仕事内容を解説

更新: 2023.11.17

花は、いつの時代も私たちの心を癒やしてくれます。そんな花の魅力を表現する華道家。TVなどでも度々目にすることもあり、その活躍を見て華道家に憧れる人もいるでしょう。

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しかし華道家は多くの人にとって身近な存在とは言えず、詳細が分からない職業ではないでしょうか。

華道アドバイザー®資格について

華道家にはどうやったらなれるのか？必要な資格はあるのか？普段はどのような仕事をしているのか？このような疑問に答えるべく、華道家についてまとめました！

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華道家とはどんな職業？

華道家は、日本の伝統である華道を極め表現・伝達していく職業です。花を活けるのが主な仕事ですが、日本の伝統を伝えていくのも大事な仕事。

花の活け方インストラクター資格について

各流派に属することによって、その流派の門下生として心構えから作法まで後生に継承していきます。

華道家のなり方

華道家になるためには、基本的にはどこかの流派に属さなければなりません。その流派で稽古を受け、最低でも5～10年程度の修行の末に師範を目指します。

師範になることで、自分の教室を持って生徒の指導ができるため、まずは自分に合った流派を選び師範を目指すのが基本となるでしょう。

専門学校で免状が取得できるところもあります。専門学校で学べる流派は限られていますが、一般の稽古と比べると短い期間での取得が可能です。

他にも、流派には属さず通信講座などで知識を身につける方法もあります。この場合流派は名乗れませんが、華道家としての様々な活動ができるでしょう。

華道家はこんな分野でこんな仕事をしている

TVで活躍している華道家もいますが、一部の人に限られています。多くの華道家はどのような仕事をしているのでしょうか。実際に華道家はどのような仕事をしているのか、主なものをいくつか紹介します。

華道教室の師範

特定の流派で認められ師範の免状を取得すると、華道教室の師範として活動できます。流派の看板を背負って生徒を募るため、比較的生徒は集まりやすいでしょう。

その流派の名に恥じないよう、心構えから作法までしっかりと伝達しなければなりません。

日本の伝統芸能を守る気持ちが必要です。自分の指導した門下生が、また免状を取得して師範となっていく。どんどん受け継がれていくその様は、生涯を通して携わっていくのに相応しいでしょう。

カルチャースクールの講師

カルチャースクールでは、華道の教室は定番と言えるでしょう。各流派ごとに教室を開いているスクールもあれば、流派を問わず活け花体験ができるようなカジュアルなスクールもあります。

カルチャースクールでは、週に何コマかの教室を受け持つのが一般的です。これだけで生計を立てて行くのは難しいため、いくつかのスクールを掛け持ちしたり副業として行ったりするケースもあります。

カルチャースクールのカリキュラムはある程度決まっており、自由度は限られている傾向があります。しかし生徒の募集や運営はスクールが行うため、働きやすい職場と言えるでしょう。

収入も安定しています。人気の教室になれば、ある程度の高収入も夢ではありません。

カルチャースクールでは、生徒のレベルに応じた指導や飽きないための工夫などが必要です。初心者も多く、華道の魅力を一から伝えられるのはカルチャースクールの魅力ですね！

自宅での華道教室

自宅で華道教室を開いている華道家も多くいます。免状を持って流派の教室を開く場合と、流派にとらわれずカジュアルに華道が楽しめる教室を開く場合とがあります。

特に流派を超えて個人として教室を開く場合は、教室の内容や生徒の募集方法なども自由です。大変な分、やりがいを感じられるでしょう。口コミなどで広がれば人気の教室となる可能性もあります。

一方で、花は日持ちがせずその日その日の準備が大変です。当日のキャンセルなどがあると、用意した花は無駄になってしまうかもしれません。個人で教室を行う場合は保証がないため、リスク管理も重要な仕事と言えます。

展覧会を開く

華道家として名が通るようになれば、展覧会を開いて作品を披露できます。自身の表現する世界観を多くの人に見てもらえるのは、非常に楽しい瞬間です。

自分ならではの美をいかにその空間に表すか。華道家のもっとも輝けるときかもしれません。

ただし展覧会を開けるほどの華道家は、ほんの一握りです。経験と実績を積み、世間的に十分な評価が得られた華道家だけができる仕事だと思った方が良いでしょう。

ホテルやブライダル業界で働く

ホテルやブライダルの業界には、花が欠かせません。空間を演出するアレンジメントとして、花の果たす役割は重要なのです。

華道家はコンセプトに沿って全体のフラワーアレンジを構成したり、メインの活け花を担当したりします。

依頼を受けて単発で仕事をするケースや、年間契約などで担当するケース、専属で働くケースなど様々です。中にはホテルのスタッフとして勤務しながら、フラワーアレンジメントを担当する人もいます。

こんな人が華道家に向いている

それでは、華道家には一体どんな人が向いているのでしょうか？適性が分かれば、目指す際の参考になりますよね。そこで、華道家に向いている人の特徴をまとめてみました！

花が好きな人
美的センスに優れた人
コミュニケーション能力の高い人
日本の伝統文化に関心がある人
伝統を重んじながらも、変化を恐れない人

まず、華道家になるのであれば、花が好きなのは第一条件でしょう。好きでないものを扱うのは、いくら仕事であってもおすすめしません。

好きだからこそ愛情を持って扱い、その魅力を最大限に表現できます。花への愛情がない作品は、人の心を動かしません。「とにかく花が好きだから、華道家になりたい」まずはその気持ちが大事です。

華道家が作り出す作品は、本当に美しいですよね。美の基準は様々ですが、多くの人が美しいと感じる作品を作れなければ華道家にはなれません。

「華道のセンスだけは抜群だが、他の美的センスには欠けている」そんな人は稀でしょう。あらゆるものの美に関心を持ち、優れた感覚を持っている人が華道家に向いています。

華道家になるには、それぞれの流派で稽古を積まなければなりません。師匠との関係や他の門下生との関係などがうまく行かなければ、その流派でやっていくのは難しいでしょう。

華道は日本の伝統のため、その流派を語るには人間性も求められます。周囲の人から認められるような人間性やコミュニケーション能力は、華道家になるために必要なのです。

華道には様々な決まりごとがあります。伝統芸能であるがゆえのしきたりなど、一見面倒だと思うものも多いかもしれません。

日本の伝統芸能にはそのようなものが多く、重要な意味合いが含まれている場合も多いのです。関心を持って取り組むことで、自然と受け入れられるでしょう。

伝統は、守るだけではいけません。時代に合わせて変化をしたり、新たな解釈が生まれたりするものです。変化を恐れて守ってばかりいると、やがて時代の変化についていけなくなり廃れてしまいます。

華道の世界も時代に合わせて流派が誕生しているように、変化し続けているのです。

もちろん新しいものを追い求めるばかりではいけません。伝統を重んじながらも変化を恐れない心を持った人が、華道家には向いています。

華道家の資格にはこんなものがある

華道の資格として有名なのは、各流派の免状でしょう。流派によって基準は異なりますが、教室などに通って技術や経験を認められる必要があります。

免状を取得するには、最低でも5～10年はかかるのが普通でしょう。さらに上位の資格になると年齢の条件が付くものもあり、長い道のりです。

他にも、華道家としての知識を深めたり流派を超えた活躍を目指す場合などには、一般の華道資格を選択するのも良いでしょう。数年に及ぶ稽古などは必要ないため、今すぐにでも目指せます。

ここでは、一般の資格の中でも代表的なものをご紹介します。

フラワーアレンジメントデザイナー

『フラワーアレンジメントデザイナー』は、日本デザインプランナー協会（JDPA）が認定する民間資格です。受験資格は特になく、在宅での受験が可能なため気軽に受けられます。

フラワーアレンジメントデザイナーの試験では、様々なシーンに対応したアレンジメントの知識が必要です。

華道アドバイザー

『華道アドバイザー』は、日本生活環境支援協会（JLESA）が認定する民間資格です。華道アドバイザーの試験には受験資格がありません。

試験は2ヶ月に1回行われており、誰でも在宅受験可能です。華道アドバイザーの試験では、華道の歴史や流派の特徴、花の活け方の基礎知識などが問われます。

花の活け方インストラクター

『花の活け方インストラクター』は、日本インストラクター技術協会（JIA）が認定する民間資格です。受験資格は特に定められておらず、隔月で行われる試験は誰でも在宅で受験できます。

花の活け方インストラクターの試験では、華道の基礎や各流派の特徴、季節に合わせた花や植物、季節に関係なく使える花や植物などの知識が必要です。

色彩検定

『色彩検定』は、色彩検定協会が認定し文部科学省が後援する公的資格です。1～3級、UC級があり、夏期検定と冬期検定があります。受験に特に制限はなく、どの級からでも受験可能です。

色彩検定では級によって様々な色の知識が問われますが、取得すると色の組み合わせ方などの知識が証明できるため、華道家としての活動にも役立ちます。

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