誕生日パーティ、アジア人は「誰が来たか」に注目し、米国人は「デコレーションやケーキ」に注目する

あなたが自分のために誕生日パーティを開いたとしましょう。1年後、去年の自分の誕生日について何を記憶しているでしょうか。
来てくれた人の人数?笑顔?食べたケーキの種類?アメリカのブランダイス大学の研究によると、東アジア人と米国人では記憶のしかたが異なるそうです。
どのように異なるのかと言うと、日本、中国、韓国などの東アジア人たちは、米国人よりも「人間」に注目し、米国人たちは人よりも「物、色、雰囲気」などに注目することがわかったのです。
実験では、米国人と東アジア人の65人の学生に、いくつかの絵を見せてその絵をどのように記憶しているかをインタビューしました。
その結果、米国人の方がより絵のイメージや細かいところを覚えていると明らかになったのです。
研究者は、この実験からひとつの結論を導きだしました。
育った文化の違いが、記憶方法の違いに現れるということです。
私たち日本人を含む、東アジア人は「和」を「個」よりも強調する傾向にあります。
昔に比べるとその傾向もだいぶ薄まったと言えますが、米国に比べるとまだまだその傾向は強く残っています。
そのため、東アジア人はより人に注目する傾向があるのです。
日本人でも米国で子どものころ育ったり、留学するといわゆる「アメリカナイズ」されて帰ってきて、周りの人を少し戸惑わせてしまったりします。
戸惑いの原因のひとつに、この「記憶方法」の違いがあるのではないでしょうか。
異文化を理解するひとつの知識として、頭の片隅に置いておくと、外国人とのコミュニケーションにきっと役立つでしょう。
New study links memory and culture
http://www.brandeis.edu/now/2013/december/memory.html
※この記事は2014年02月12日に公開されたものです