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2021年04月12日 12:14 更新

【医師監修】三つ子を妊娠する確率は?そのリスクと産後対策のヒント

一度に3人の命を宿す。三つ子を妊娠したら、そんな奇跡に喜びもひとしお、と同時に不安を抱えるママも多いことでしょう。これからどんなことに備えればいいか、注意したい点はなにか。三つ子のママのギモンや不安に応えていきます。

双子、三つ子……「多胎妊娠」とは?

三つ子のイメージ
Lazy dummy

一度に2人以上の子どもを身ごもる多胎妊娠。三つ子もその1つです。

妊婦健診での超音波検査が当たり前となった現在では早期から多胎妊娠がわかるようになり、ママも家族も、そして医療機関も早めに備えることができるようになりました。

三つ子のママになるということは、喜びも大きい一方で、一人の赤ちゃんを妊娠した場合よりも不安や心配もまた膨らみがちかもしれません。また、妊娠週数が進むにつれて産後を現実的に感じるようになり、こうした悩みは増していくことでしょう。

出産や子育ての不安や心配を軽くするためには、気持ちや疑問を溜めこまずに口にできる環境と、正しい知識を身につけることが大事。気になる点は医師や助産師などに相談しつつ、家族とともにゆとりを持った妊婦生活を送るよう心がけたいものです。

多胎妊娠になる確率は?増えているの?

そもそも、自然な状態での多胎妊娠、とくに三つ子以上の妊娠率は高くありません。通常は1回の排卵で1個しか卵子が排出されないためです。

ところが、最近では双子や三つ子などの妊娠は1980年代後半から増えています。三つ子以上でみても、1980年代から分娩数が急増し、1994年には分娩100万あたり314まで上昇しています。これは1950~60年代のおよそ5倍です。その後は少し減っていますが、それでも高い状態に変わりありません[*1]。

このように多胎妊娠が増えた理由の一つに挙げられるのは、ママの高齢化です。
ママの年齢が高いほど、多胎妊娠しやすいことが知られています。厚労省によると、35歳以上で妊娠・出産をする高齢出産のママは、1985年は約10万人だったのに対し、2017年には 28万人弱にまで増えています[*2]。

もう一つの理由は、不妊治療による妊娠・出産の増加です。
不妊治療では治療の過程で多胎妊娠することがあり、その確率は自然妊娠よりも高いとされています。「小さく産まれた赤ちゃんへの保健指導のあり方に関する調査研究会」の多胎支援のポイントの報告によると、多胎妊娠のうち自然妊娠した割合は双子で67.6%、三つ子で19.6%、四つ子以上は0%となっています。つまり、三つ子で言えば、約8割が不妊治療を受けた結果の妊娠であったということになります[*3]。

不妊治療と多胎妊娠の関わりについては以下で説明します。

不妊治療で多胎妊娠が増える理由とは?

では、なぜ不妊治療では多胎妊娠をするケースが多いのでしょうか。
不妊治療には、排卵に合わせて性交渉を行う「タイミング法」のほか、排卵に合わせて精液を子宮内へ直接注入する「人工授精」、手術で採取した排卵前の卵子と精子を体外で受精し子宮に戻す「体外受精」「顕微授精」などの近年進歩した不妊治療である「生殖補助医療(ART)」があります。

ママの排卵に何らかの問題があって排卵しにくい場合(排卵障害)や、タイミング法だけでは妊娠に至らずに人工授精や体外受精を行う場合、多くは卵巣を刺激して複数の排卵を誘発する「排卵誘発剤」が用いられます。排卵誘発剤を使うと、薬の作用で排卵する卵子が2つ以上になります。そのため、複数の卵子が受精する確率が高くなり、多胎率は上がるのです。実際、排卵誘発剤のクロミフェン(クロミッドなど)を使用すると、多胎妊娠率は4~8%、排卵を誘発する注射剤のhMG-hCGの使用では20~30%になるといわれています[*1]。

体外受精などで胚(受精卵が育ったもの)移植を行う場合も、一度に複数の胚を戻すことによって多胎の頻度が増加することがあります。体外受精からの胚移植(IVF-ET)では、移植する胚の数が3個の場合の多胎妊娠率は約10%といわれています[*1]。

ただし、三つ子以上の出産は、ママにも赤ちゃんにも大きなリスクを伴います。そのため、日本産科婦人科学会は2008年に「生殖補助医療における多胎妊娠防止に関する見解」を発表し、胚を移植するときは原則として1個とするように求めています(ただし35歳以上の女性、または2回以上続けて妊娠不成立だったケースなどについては、2胚移植を認めています)。

「卵性」と三つ子について

双子の場合、一卵性か二卵性といった「卵性」を気にするママも多いと思います。

1つの受精卵が2つに分かれて成長するのが一卵性、一度に2つの受精卵ができて成長するのが二卵性です。一卵性は性別や血液型が一緒で、ほぼ同じ遺伝子情報を持ちます。一方、二卵性は性別や血液型が違うこともあります。

では、三つ子の場合はどうでしょう。

理論的には、一卵性三つ子、三卵性三つ子が考えられるほか、一卵性の双子と別の受精卵が成長した子とで結果的に三つ子になることもあり、これを二卵性三つ子といいます。

ママと赤ちゃんのリスクは?

お腹に三つ子がいるイメージ
Lazy dummy

三つ子がお腹にいるママは、1つの子宮で3人の赤ちゃんを育てているため、そのぶん1人の妊娠・出産よりもどうしてもさまざまなリスクが高くなります。

具体的にはどんな問題が想定されるのか、見ていきましょう。

ママのリスク

三つ子以上のママが妊娠中に注意したい合併症や出産・産後のトラブルは次の通り。多胎妊娠では赤ちゃんが一人の妊娠(単胎妊娠)より妊娠合併症を起こす可能性が高いことが知られていますが、三つ子のママの妊娠中の合併症率は84.3%で、双子妊娠(78.1%)の場合よりさらに高くなります[*3]。

妊娠中に起こす可能性のある合併症

つわり、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、胎盤・臍帯異常、羊水過多症、静脈瘤(血栓症)、痔、
貧血、腰痛など

出産の時や産後に起こす可能性のあるトラブル

微弱陣痛、体位異常(とくに2人目以降を出産するとき)、胎盤早期剥離、臍帯異常(脱出・下垂など)、弛緩出血(分娩後の出血)など

多胎妊娠ではこうしたリスクが単胎より高いので、異常があればできるだけ早期に発見できるよう、妊娠中はより注意深く観察する必要があります。そのために重要なのが妊婦健診で、三つ子のママは単胎妊娠のママよりも妊婦健診を受ける回数が多くなります。

例えば、一般的な単胎妊娠では、最初は妊娠4ヶ月から4週間に1度で始まり、妊娠7ヶ月からは2週に1度、妊娠10ヶ月からは毎週になりますが、三つ子など多胎妊娠では最初から2週間に1度の頻度で健診を受け、妊娠後期ごろには毎週となることが多いようです。

ただし、実際の健診の回数は妊婦さん・赤ちゃんたちの状況や施設・地域によって異なります。また、多胎妊娠では通常の助成に追加して健診の補助を受けられる地域もあるので、病院や地域の窓口で確認しましょう。

お腹にいる赤ちゃんのリスク

子宮という限られたスペースで育つため、三つ子の場合は赤ちゃんの育ち方も一人のときと少し異なります。特に早産による体出生体重児(未熟児)は多く、三つ子の出生時の平均体重は1,673gです[*3]。 早産についてはあとで詳しく紹介します。

三つ子の赤ちゃんのリスク

早産、体出生体重児(未熟児)、先天異常、子宮内胎児死亡など

「膜性」の検査はちゃんと受けて

さらに、同じ三つ子でも状況によってリスクの大きさが異なります。三つ子の妊娠が分かった段階で確認しておきたいのは、「絨毛膜性(膜性ともいう)」です。

絨毛膜とは、お腹の中で3人の赤ちゃんを包んでいる赤ちゃん由来の膜のことで、胎盤はこの膜とママ由来の脱落膜によってできています。三つ子の場合、一絨毛膜性は一つの胎盤を3人で共有しており、二絨毛膜性は2つの胎盤を1または2人で、三絨毛膜性は1人に1つずつ胎盤がある状態をいいます。

このうち注意が必要となるのは、一絨毛膜性や二絨毛膜性です。
胎盤を共有していると、ママから送られてくる血液が赤ちゃん同士でも行き来することになります。血液が順調に行き来しているときは問題ありませんが、バランスが崩れると片方の赤ちゃんには血液が過剰になり、片方の赤ちゃんには血液が不足する、といった事態が起こります。こうなると、早急に胎内治療を受けなければ赤ちゃんの命にもかかわります。

ほか、膜性では、絨毛膜の内側で赤ちゃんを包んでいる羊膜による包まれ方にも注意が必要になります。ひとりひとりが個別の羊膜に包まれていれば問題は起こりにくいのですが、まれに複数の赤ちゃんが同じ羊膜で包まれている場合があります。この場合は赤ちゃん同士を隔てるものがないので、妊娠中にへその緒が絡まってしまったり、出産時に赤ちゃんたちの首がひっかかってなかなか生まれない状態になる可能性もあります。

膜性については、妊娠初期に超音波検査で調べます。妊娠14週を過ぎると、絨毛膜と羊膜がくっついてしまうため膜性診断は困難になります。そのため、妊娠10週前後に診断されるでしょう。妊娠中、適切に経過を見守るために、双子でも三つ子でも多胎妊娠では膜性の診断がとても重要です。このころの健診では膜性診断があると考えて、必ず受けるようにしましょう。

早産とその対策とは?

三つ子が生まれたイメージ
Lazy dummy

日本産科婦人科学会によると、早産とは妊娠36週6日までに出産することをいいます。三つ子は早産になりやすいといわれていますが、その対策を見ていきましょう。

三つ子の出産は早産になりやすい

三つ子の早産の割合は報告により差がありますが、75~85%とされています[*1, 3]。また、出産週をみると三つ子の平均出産週数は32.7週と報告されています。双子では35週なので、これと比べても少し早めであることがわかります[*3]。

3人の赤ちゃんがいる子宮は、一人の妊娠よりも早く子宮がいっぱいになるため、子宮の壁や頸管が過度に伸びてしまいやすく、早産になりやすいといえます。また、赤ちゃんがお腹のなかで育っていない発育不全が確認された場合も、医師の判断で早めの出産に踏み切ることがあります。

妊娠7ヶ月ごろから入院となることも

早産のリスクがある三つ子のママは、臨月まで自宅で過ごすことがどうしてもむずかしくなります。ママと赤ちゃんの状態にもよりますが、24~30週ごろ以降は入院して過ごすことがママと子どもの安全性にもつながるとして、管理入院とする医療機関が多いようです。
この時期の入院は、妊娠高血圧症候群や羊水過多の早期発見にもつながります。

もちろん、入院せずに自宅で過ごすという方法もないわけではありません。ただその場合は、どんな過ごし方をするのが望ましいかや、万が一のときの連絡と対応について医師や助産師とよく話しておくことが大切です。

病院で行う早産への対策は?

早産の危険がある場合(切迫早産)は、子宮収縮抑制薬(リトドリン塩酸塩、硫化マグネシウム)、ステロイド(ベタメタゾン)、感染予防のための抗菌薬の投与や、予防的子宮頸管縫縮術、プロゲステロン治療などが考慮されます。

なお、ステロイドは、赤ちゃんの肺の成長の促進(肺成熟)や脳内出血の予防が目的で投与されます。

三つ子出産は新生児集中治療室がある病院で

三つ子ママの多くは、妊娠の診断を受けた医療機関ではなく、多胎妊娠の出産環境が整っている医療機関に転院してお産をすることが多いでしょう。合併症や早産兆候が確認された場合には「管理入院」が必要ですし、多胎妊娠の経験豊富なスタッフや設備が整った施設のほうが安心だからです。

三つ子の出産に望ましい医療機関は、新生児科があり、NICU(新生児集中治療室)が設置された施設です。三つ子ではさきに紹介したとおり妊婦健診が通常より多く、通う回数も増えますし、入院することも多いので、できれば家の近くなど、通うのにストレスがかからない医療機関が望ましいといえます。

転院先の医療機関では、健診のスケジュールや、どんな状況のときに受診すればいいかなどについて確認しておきましょう。

出産の仕方や産後について

三つ子の出産では、ママや赤ちゃんへのリスクも考えて帝王切開になるケースがほとんどです。
帝王切開の方法は一人でも三つ子でも変わりませんが、小さく生まれてきた赤ちゃんは、NICUでの管理が必要になることが少なくありません。不安に思うこともあるでしょうが、赤ちゃんの生命力や新生児科の医師の力を信じて、ママは自身の体の回復に努めましょう。

特に三つ子の妊娠や出産では、体への負担が思った以上に大きいものです。実際、一人の出産よりも子宮にかかる負担はかなり大きいので、産後の回復が遅れがちになったり、トラブルが長引くことも多いでしょう。

つらい症状があったら医師や助産師、看護師に相談し、これからの子育てに向けて体力を養うことが、この時期のママの大切な役目です。

妊娠中に気を付けたいこと

三つ子のママも他のママと同様、妊娠中はお腹のなかの赤ちゃんのことを考慮した食事や過ごし方が必要になります。

栄養をしっかり摂りつつ、貧血や便秘に気を付ける

三つ子を妊娠した場合、妊娠期間中の注意点はそれぞれの妊婦さん・赤ちゃんたちの状況で異なりますが、ここでは双子の場合で言われている目安を紹介します。

なお、一日に摂取したいカロリーや栄養素の多寡などは体重や健康状況などの個人差が大きいので、主治医や助産師に相談し、自身の状況を把握したうえで管理していきましょう。

妊娠中期以降のエネルギー摂取量は、単胎妊娠では非妊娠より1日あたり約250~500kcal増やしますが、双子妊娠の場合はさらに200~300kcal増やすことが推奨されています。つまり非妊娠時の摂取カロリーにプラスして450~800kcal増やすことになります[*4]。

鉄は1日あたり60~100mg、葉酸は1mg/日程度の摂取を目標とします[*4]。貧血症状があったときは医師に相談を。必要に応じて鉄剤を処方してもらいましょう。鉄剤を飲むときは、ビタミンB12やビタミンCなどを併用するとよいとされています。

一方、多胎妊娠のママは妊娠高血圧症候群になりやすいため、塩分の摂りすぎには注意が必要です。いつもより薄味の食事を心がけましょう。また、三つ子のママは早い段階から子宮によって腸が圧迫されるため、便秘になりやすいようです。水分や食物繊維の豊富な食材を摂るなどして、便秘を防ぐ工夫も大切です。

体重管理と運動

単胎妊娠のときの体重増加の目安は元々の体重が低体重(やせ。BMI18.5未満)の場合は9~12kg、ふつう(BMI18.5以上25.0未満)の場合は7~12kg、(肥満(BMI25.0以上)の場合は個別対応)が推奨されていますが[*5]、三つ子ママはこれに2kgぐらい多めを目安に考えることが多いようです。

運動は、妊娠時のストレス解消や、血行がよくなることによる冷えやむくみ防止、体力を維持するといったメリットがあります。ですが、早産リスクの高い三つ子妊娠ではとくにくれぐれも無理は禁物。特に、多胎妊娠では、おなかの張りに気がつきにくく、いわゆる「安定期」に当たる期間がないとも言われます。ウォーキングでも長時間になるとエネルギー消費につながり、ママの疲労を招きかねません。

自分の体調とお腹の状態を考えつつ、どれくらいの運動が適度なのか医師や助産師に相談しながら行うことをオススメします。

お腹が大きくなるのが早いため、腰痛や足のむくみ、胃の圧迫感といったマイナートラブルも起こりやすくなります。こちらについても助産師と相談しつつ、セルフケアで上手に乗り越えましょう。

育児用品は早めに準備を

突如、管理入院が必要になってしまうこともあるので、育児用品は早めに揃えておきたいものです。
ただ、三つ子だからと、すべて3人分用意するのは経済的にもたいへんですし、また無駄になることも多いようです。2人分ぐらいを用意しておくのがよいようです。

事前に家族や周りの協力をお願いしておく

一人でもたいへんな子育て。三つ子ともなると周りの協力なしではできません。
パパだけの応援では足りないことも考えられるため、両親にも子育てに関わってもらえるよう、お願いをしておきましょう。両親の協力が得られない場合は、自分の住む街の自治体や民間の団体が行っている支援も考えておきます。

双子や三つ子などのママやパパが集う「母親学級」などに参加するのもオススメです。その後の子育てのイメージや育児の工夫など、参考になる情報が多く得られます。
経済的な面では、自治体の助成など制度についても調べておきましょう。

まとめ

2018年、育児に疲れた三つ子の母親が、生後11カ月の次男を床に叩き付けて死亡させたという悲しい事件がありました。共働きの両親や、育児がうまくできない夫を頼ることができずにいた母親は、睡眠もほとんど取らずに3人の赤ちゃんを育てていたといいます。

子どもは家族だけでなく、社会の宝です。赤ちゃんが1人の場合でも大変な負担がのしかかる子育て。まして、三つ子の場合ではとくに、ママが1人でがんばるのではなく、家族や地域の人たちとともに子育てをすることではじめて、同じ日に生まれたかけがえのない3人の子どもの成長を「安全に」見守っていけるのかもしれません。

家族はもちろんそれ以外にも母子を自然にサポートしてくれる環境が十分に整い、ママは遠慮せずその助けに頼ることが当たり前の世の中が求められています。

(文:山内リカ/監修:齊藤英和先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]村越毅:多胎妊娠 妊娠・分娩・新生児管理のすべて, p11-12, 110, メジカルビュー社, 2015.
[*2]厚生労働省:平成29年(2017)人口動態統計(確定数)の概況
[*3]厚生労働省:多胎児支援のポイント(平成30年度子ども・子育て支援推進調査研究事業)
[*4]岡井崇、綾部琢哉:標準産科婦人科学第4版, p359, 医学書院
[*5]厚生労働省:「妊娠期の至適体重増加チャート」について

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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