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2024年04月28日 10:14 更新

生活にゆとりがある人は約6割、「物の豊かさよりも心の豊かさに重きをおきたい」人は約5割<国民生活に関する世論調査>

皆さんは今の生活に「ゆとり」を感じていますか? 子育て世代の方々は、育児に家事、仕事にと忙しい毎日で、ゆとりがないという人も多いかもしれません。さらに言うと、ゆとりにも物質的なゆとりと心のゆとりの二つがありますよね。現在、皆さんが重きをおくのはどちらでしょうか? 世論調査から見えてきたものをご紹介します。

「国民生活に関する世論調査」(内閣府)は、生活についての意識や家族・家庭についての意識などを調べる目的で毎年行われています。今回は5,000人を対象に実施された令和5年の最新調査の中から、生活における「ゆとり」に関して、各世代の意識を見ていきたいと思います。

生活の中にゆとりがある人は約6割

まず、「日頃の生活の中で休んだり好きなことをするゆとりがあるか、ないか」を聞いた結果です。「かなりゆとりがある」(12.0%)、「ある程度ゆとりがある」(47.5%)、つまり、これを合わせて6割近くの人は、生活の中でなんらかのゆとりを感じられていることがわかりました。

あなたは、日頃の生活の中で、休んだり、好きなことをしたりする時間のゆとりがありますか。それとも、仕事や家事、学業などに精一杯で時間のゆとりがありませんか。
―内閣府「国民生活に関する世論調査」より

30代、40代はゆとりがない人が多い傾向

これを性別で見た場合、それほど大きな差はありません。では、年代別ではどうでしょうか。

18歳~29歳と60歳以上では、ゆとりを感じられている人の割合が全体よりも多くなっていることがわかります。その反対に30歳~59歳は、ゆとりが感じられていない人が多い傾向です。とくに30代と40代はゆとりがある人・ない人がおよそ半々の割合で拮抗しています。仕事や家事、育児などが忙しくなりがちな世代なので、ほかの年齢層よりもゆとりがない人が多いのかもしれません。

「まだ心の豊かさより物の豊かさに重き」という声が前年より微増

続いて、「今後の生活で重きをおくとしたら、心の豊かさやゆとりか、物質的な面で生活を豊かさか?」を聞いた結果を見てみましょう。

「物質的にある程度豊かになったので、これからは心の豊かさやゆとりのある生活をすることに重きをおきたい」と回答した人は9.5%、「どちらかといえば物質的にある程度豊かになったので、心の豊かさやゆとりある生活に重きをおきたい」と回答した人は39.3%。これらを合わせると48.8%の人は、ある程度生活が安定していて、心の豊かさを求める余裕がもてているといえるでしょう。

一方、その反対に「どちらかといえばまだまだ物質的な面で生活を豊かにすることに重きをおきたい」と回答した人は33.4%、さらに「まだまだ物質的な面で生活を豊かにすることに重きをおきたい」という人も16.6%で、合わせるとちょうど50.0%となります。これは前回調査(令和4年)と比べると3.1ポイント多い結果です。生活において物質的な豊さにゆとりがないと感じている人が、わずかながら増えています。昨今の物価高が影響しているのかもしれません。

あなたは、今後の生活において、心の豊かさやゆとりのある生活をすることに重きをおきたいと思いますか。それとも物質的な面で生活を豊かにすることに重きをおきたいと思いますか。
―内閣府「国民生活に関する世論調査」より

若い世代ほど「まだ物質的な豊かさに重きをおきたい」

年齢で分けて見た場合、若い世代と高齢の世代では異なる傾向が出ました。18歳から59歳までは、物質的な豊かさに重きをおきたい人のほうが過半数となっています。とくに18歳~39歳という、主に20~30代の人たちは6割以上にのぼることがわかります。物質的な豊かさは経済的な豊かさに基づく場合がほとんどでしょう。若い世代や子育て世代が、50代以上の世代と比べて、経済的なゆとりが少ないと感じる傾向にあるのはうなずけます。

まとめ

生活にゆとりがある人は全体で約6割ですが、30代や40代の子育て世代はゆとりがないという人が半数近くで、他の年代よりも多い傾向にあることがわかりました。また、「まだ心の豊かさよりも物質的な豊かさに重きをおきたい」と考える人も、60代以上と比べて多いという結果でした。なにかと生活にお金のかかる子育て世代の実情を反映したものかもしれません。

(マイナビ子育て編集部)

調査概要

■「国民生活に関する世論調査/内閣府
調査対象:日本国籍を有する18歳以上の者
調査時期:令和5年11月9日~12月17日
有効回答数:3,076

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