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2022年12月07日 13:43 更新

保存版|新生児はいつまで(何日後)?新生児育児まるわかり<特徴、体の様子、反射>【助産師解説】

新生児はいつまでをさすのでしょうか。また今回は先輩ママが体験した新生児あるあるを公開!初産では、これって普通のこと?という不安も多いはず。新生児期によくある現象や動きなどを、先輩ママの体験と助産師さんの解説でチェックしましょう。1日の過ごし方や発育の様子もまとめました。

新生児って生後何日まで?  乳児、幼児は?

いつまでが新生児!?ベッドで眠る新生児
Lazy dummy

新生児とは、生後28日未満の赤ちゃんを指します(生まれた日=0日)。つまり、生後4週に入るまでの期間を新生児期と言い、子どもを以下のように区別します。
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・生後28日(4週)未満 → 新生児(期)
・生後1年未満 → 乳児(期)
・満1歳~小学校入学前 → 幼児(期)
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ちなみに、最近では無理せず母子ともに体調が安定している時期や親族が集まりやすい時期に行ったりする「お宮参り」ですが、男児は生後31・32日目、女児は32・33日目に行うという習わしもあります。
見た目には小さな赤ちゃんですが、この時にはもう新生児を卒業しているということですね。

「新生児期あるある」教えて! ~ママ体験談~

※マイナビ子育て調べ 調査日時:2019年2月1日~2月8日

新生児ってこんな時期

いつまでが新生児!?新生児の手を包む親の手
Lazy dummy

では、新生児期は一般的にどのような時期なのでしょうか?睡眠時間や排便、授乳の回数、体の様子や発育状況などについて、助産師さんに詳しくうかがいました。

新生児期の赤ちゃんは、一般的に以下のように1日を過ごします。

睡眠|昼夜の差がなく、多くの時間を眠って過ごす

「新生児期の睡眠は1回3~5時間、1日に計15~18時間で、睡眠と覚醒が何回も交替する」と言われています。しかし、たくさんの赤ちゃんを見ていると、1回の睡眠時間1~2時間ほどで起きてしまう赤ちゃんもいて、個人差があります。成長とともに昼間目覚め、夜眠るパターンに移行します。

☆新生児の睡眠や寝すぎて起きない場合の対応について、くわしくはこちらの記事をご覧ください。
関連記事 ▶︎月齢別赤ちゃんの睡眠の特徴
関連記事 ▶︎新生児が寝すぎて起きない?!起こすタイミングとチェックポイント

排泄|少しずつ何回も出るおしっこ、うんちは水分多め

・おしっこ
一般的に、新生児期は1日に15~20回くらいおしっこをします。1回の量は多くなく、少量を頻回に出すという感じです。色は、透明に近いものから濃い黄色までさまざまです。
時折、おむつにレンガ色の尿が出て、血尿が出たと心配されることがあります。これは、レンガ尿と呼ばれるもので、尿の中の尿酸塩が原因で、心配のない場合がほとんどです。

・うんち
出生直後の赤ちゃんのうんちは、粘り気がある黒褐色~緑色で、出生直後に排泄される便を胎便と言います。その後、3~5日で普通便に移行します。赤ちゃんのうんちの状態は栄養方法が母乳か人工乳かで異なります。母乳栄養だと、水分が多く柔らかい便です。つぶつぶの顆粒便と言われる便が出ることもあります。回数は、およそ4~8回と多く、黄色で少し甘酸っぱい臭いがします。人工栄養だと、やや硬めの便で、1日におよそ1~2回と少ないです。色は黄緑色~淡黄色です。
生後1~2ヶ月を過ぎる頃には徐々に回数が減り、飲む量が増えて1回の量も増えていきます。

授乳|1回に飲める量が少なく、頻回授乳が必要

新生児期の授乳間隔や授乳回数には個人差があり、3時間おきなこともあれば1時間おきの頻回授乳になることもあります。

授乳のリズムが確立するまでは、赤ちゃんが飲んだ後すぐにぐずることも多く、母乳が足りているのか心配になるママも少なくありません。でも、1時間おきに泣いてしまうからと言って、母乳不足とも言い切れません。母乳の分泌状態や赤ちゃんがおっぱいに上手に吸着できているか、赤ちゃんの体重の経過・排泄の状況・全身の状態などから判断をします。

出産後はママの疲労や睡眠不足などの状態もありますので、医師や助産師に相談しながら、授乳をどのようにしたいか決められるといいですね。

☆新生児の授乳にについて、くわしくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎生後0ヶ月(新生児)の母乳の授乳間隔
関連記事 ▶︎母乳はいつからしっかり出る?出をよくする2つのポイント

新生児の赤ちゃんの体

いつまでが新生児!?手を伸ばして苦い顔をする新生児
Lazy dummy

では、この頃の赤ちゃんの体はどれぐらい発育しているのでしょうか?部位別の一般的な様子を見ていきましょう。

目(視力)|30cmぐらいまでしか見えない

赤ちゃんの目は、生まれる前から光を感じることはできるようになっています。ただ、新生児期の視力は0.02~0.05程度と言われており、焦点を合わせる能力がまだ不十分で、目の前25~30cmまで近づかないとよく見えません。あやすときは、できるだけ顔を近づけてあげると見えやすいでしょう。

たまに、赤ちゃんの目の前で急に指を動かしても瞬きしないので、見えていないのでは? と質問されますが、それは赤ちゃんにまだ恐怖心が起きないからで、見えないこととは関係がありません。

耳(聴力)|高いトーンで話すとよく反応する

耳は妊娠26週の胎児のころから聞こえており、新生児にはマザリーズ(高いトーンで、ゆっくりと、抑揚をつけて)で話しかけると、より反応します。大きい音は苦手で、びくっと驚くような反応をすることも。ちなみに、妊娠中、胎内にいる頃から聞き慣れたママの声は、生まれた後もよくわかっているそうですよ。

鼻(嗅覚)|母乳のにおいもわかるほど発達

授乳する赤ちゃん

嗅覚は、生まれた直後の段階ですでに自分のママや母乳のにおいを嗅ぎ分けられるほどに発達しています。成長にともない、いいにおい、いやなにおいを学んでいきます。

頭の様子|大泉門がペコペコと開いている

新生児の頭蓋骨の縫合は出生時に開いており、脳の発育に従って頭の骨が拡大できるようになっています。
頭頂にある「大泉門(だいせんもん)」という部分が開いてやわらかくなっており、さわるとペコペコします。これは、1歳~1歳半を過ぎる頃までに自然に閉じていきます。

お尻の様子|多くの子に蒙古斑が

10人中9人の日本人の赤ちゃんのおしりや背中には、蒙古斑という青いあざが見られます。体幹や手足に見られることもあります。成長とともに消えていき、一般的に5~6年ほどで自然に消失します。

体温|調節機能が未熟で、平熱は高め

新生児の小さな足を包む大人の手
Lazy dummy

新生児の体温は大人より0.3~0.5度ほど高く、平熱は36.5~37.5度ほどです。体温調節機能が未熟で外気温の影響を受けやすいので、室温や服、掛け布団の厚さや枚数は、季節や気候に合わせて調整してあげましょう。
くわしくはこちら ▶︎新生児の熱、何℃あったら受診?

この他、生後2~3日頃から、皮膚が乾燥し、さらに2~3日すると、皮膚がぽろぽろとむけていきます。これは新生児落屑といって、正常な皮膚の角化の過程で心配ありません。無理に剥かずに自然に様子を見てあげてください。

また、味覚は聴覚同様、生まれながらに発達しています。甘い味が好きで、苦さやすっぱさは苦手。

ちなみに、体験談であった背中の産毛は毳毛(ぜいもう)と呼ばれるもの。ほとんどはお腹の中にいるうちに消えますが、中には肩や背中の上の方にうぶ毛が残っている場合があります。成熟してくるとともになくなりますので、心配いりません。

呼吸|呼吸が不規則になることも

新生児の呼吸数は大人(12〜18回/分)より多く、1分間に40〜50回程度。寝ているとき少なめになったり、泣いた時に多くなったりと変動します。
そのほかにも、寝ている時に5~10秒ほど無呼吸になる時があったり、早くなったりゆっくりになったり不規則になることもあります。

短い無呼吸のタイミングがあっても問題ないことが多いですが、長い呼吸停止(20秒以上)や顔色の悪さなどがある場合は受診が必要です。新生児の呼吸について、詳しくは以下の記事で解説しています。

新生児きから見られる原始反射とは

新生児期には、赤ちゃんの頃だけに見られる原始反射というものが見られます。生まれながらに備わり、自分の意思とは関係なく起きる反射的な反応で、そのほとんどは生後半年までになくなっていきます。主な反応を見ていきましょう。

手の反射|モロー反射、把握反射

大人の指を握る新生児
Lazy dummy

・モロー反射
大きな音などの刺激があったとき、ビクッと両手を広げたのち、抱きつくつくような動きをする反応を言います。新生児期から見られ、4ヶ月までに消失することがほとんどです。
くわしくはこちら ▶︎モロー反射ってなに?

手の把握反射(はあくはんしゃ)
赤ちゃんの手のひらを指などで押すと、押したものを握りしめる反射です。3~6ヶ月で消失することがほとんどです。

足の反射|把握反射、自動歩行

新生児の足の裏

・足の把握反射
足の裏を押すと、足の指を折り曲げる反応です。9ヶ月頃に消失します。

・自動歩行
赤ちゃんの両脇を支えて足を床に付けて体を前に傾けると、左右の足を交互に出して、歩くようなしぐさをすることを言います。2ヶ月頃に消失します。

口・唇の反射|吸啜反射、探索反射

新生児の口の反射

・吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)
指や乳首を口の中に軽く入れると、強く規則的に吸う反応です。4~6ヶ月で消失することがほとんどです。

・探索反射(たんさくはんしゃ)
赤ちゃんの唇の上下左右をツンツンと軽く触ると、顔をそちらに向けて口を開くしぐさです。出生直後から見られ、5~6ヶ月で消失します。

この吸啜反射と探索反射によって、赤ちゃんは教えられなくても生まれながらにおっぱいを飲むことができます。

まとめ

ママのお腹の中で長く育まれてきた赤ちゃん。生まれたての新生児期は特有の反射などで神秘的な感動がある半面、不安も多い時期です。些細なことでも「病気だったらどうしよう」と心配になりますね。
1ヶ月健診前までに健康状態や体の様子で気になることがあれば、一人で悩まずに出産した産婦人科などに相談しましょう。また、ただでさえ自分の体の回復で大変な時期です。家事育児はできるだけパパや家族に頼りながら無理せず徐々に慣らしていきましょう。お住いの市町村で紹介される支援サービスなどもおすすめですよ。

(文・構成:マイナビ子育て編集部、監修・解説:坂田陽子先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、助産師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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