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2022年08月25日 17:29 更新

お菓子を食べ過ぎるとどうなる?どのくらい食べてOK?おすすめの選び方も【管理栄養士監修】

食べ過ぎはよくないと思いながらも、やっぱり食べたくなってしまうのがお菓子というもの。食べ過ぎのリスクを知ったうえで上手に付き合っていくのが正解です。最近は健康志向の高まりに合わせた商品も増えているので、そうしたものもうまく活用できますね。食べ過ぎに注意しながら我慢しすぎずお菓子を楽しむコツをお伝えします。

お菓子の食べ過ぎのリスク

ひとくくりにお菓子と言っても、クッキーやビスケット、チョコレートもあれば、ケーキやプリンなどの生菓子、どら焼きやまんじゅうといった和菓子などさまざまですよね。また、こうした甘いものだけでなく、スナック菓子やせんべいなどしょっぱい系のお菓子も。間食で食べることも多いと思いますが、食べ過ぎるとどのようなリスクがあるのでしょうか。

カロリーの摂り過ぎで太る

ケーキ 盛り合わせ

お菓子は砂糖や油を多く使っているものが多いので、カロリー(エネルギー)の過剰摂取には注意が必要です。運動や生活上の活動で消費するエネルギーよりも、食べ物から摂取するエネルギーの方が上回れば太ることになります。

すべてのお菓子が砂糖や油をたくさん使っているわけではありませんが、和菓子は糖類が多く、洋菓子は糖類と脂質が多い傾向があります。特にケーキなどは、クリームやバターなどの油脂を含むため、和菓子と比べるとエネルギーが多くなりがちです。脂質は1gあたり9kcalですが、これは1gあたり4kcalである糖類の倍以上となるため、注意しましょう。

Lazy dummy

脂質が気になるお菓子の一例としては、
・ケーキ
・シュークリーム
・クッキー

などがあります。

糖類の摂り過ぎで血糖値が上がる

砂糖などの糖類の摂りすぎは血糖値を急上昇させるリスクがあり、太りやすくなってしまいます。というのも、血糖値を下げるためにインスリンがたくさん分泌されますが、インスリンには脂肪の合成を促す働きがあるため、脂肪が体に蓄えられることにつながるからです。

また、血糖値の急上昇が続くことで、糖尿病などの病気のリスクも高めてしまいます。肥満も糖尿病の要因になるので、砂糖の摂り過ぎは病気の予防の観点からも大切といえます。

食物繊維を含む全粒粉などで作られたクッキーを選べば、少しは血糖値の急上昇を抑えられるかもしれませんが、いずれにしても甘いものの摂り過ぎには注意が必要です。

Lazy dummy

糖類が気になるお菓子の一例としては、
・らくがん
・かりんとう
・飴
・ようかん

などがあります。

塩分の摂り過ぎになることも

「砂糖の少ないしょっぱい系のお菓子なら大丈夫?」と思う方もいるかもしれません。スナック菓子などの塩系のお菓子は確かに和菓子やケーキなどと比べて糖類は少なめですが、塩分の摂り過ぎという別の心配があります。過剰な塩分はむくみやすさにつながったり、高血圧の要因になったりするので、避けたいものです。

また、塩系のお菓子はフライになっているものが多く、脂質が豊富に含まれます。甘くなくてもカロリーは高いので、やはり食べ過ぎると太る原因になるでしょう。

Lazy dummy

塩分と脂質が気になるお菓子の一例としては、
・ポテトチップス
・スナック菓子
・揚げせんべい

などがあります。

お菓子(間食)の目安量はあるの?

食べ過ぎのリスクが気になるお菓子ですが、どのくらいの量を食べてもよいのでしょうか。

1日200kcalが目安

クッキー

お菓子や飲み物から摂取するカロリーは1日200kcalくらいを目安にしましょう[*1]。両方を合わせて200kcalだとちょっと厳しいように感じるかもしれませんが、これらは食生活の楽しみとして適度に摂取するのがよいとされるので、食べ過ぎないよう意識するための目安として覚えておくとよいですね。

糖類を含む甘い飲み物は意外とカロリーが多いため、よく飲むという人はその分、お菓子の量に注意しましょう。

■お菓子200kcalの一例■
まんじゅう1と1/2個・せんべい5枚・板チョコ2/3枚・クッキー4枚・パウンドケーキ1切れ・ポテトチップス1/2袋

食べ過ぎたときのリカバリー方法

1日200kcal以内に収めるとなると、お菓子が好きな人は「ちょっとしか食べられない……」と残念な気持ちになってしまうかもしれません。あまり厳しく考え過ぎるとかえってストレスになり、甘いものを暴食してしまうようなことも考えられます。

1個で200kcal以上するお菓子を食べたいときもありますよね。お菓子を食べ過ぎたら翌日はお菓子を控えるなど、3日くらいの間で調整すればよいと柔軟にとらえましょう

なお、お菓子を食べ過ぎたので食事を抜くといったことは、必要な栄養が摂れなくなってしまうため、おすすめできません。どうしてもお菓子でカロリーを摂り過ぎてしまったという場合は、翌日の食事は野菜を多めにするなどしてバランスを整えるようにしましょう。

間食で食べ過ぎないためのポイント

朝食を抜いてしまったときの午前中や、昼食がとれなかった午後など、前の時間の食事がしっかりとれていない時間帯は空腹感が強いので、お菓子の食べ過ぎになりやすいです。朝、昼、夜の食事を毎回お腹いっぱい食べる必要はありませんが、1日3回の食事をとることで強い空腹感を感じにくくなり、間食でのお菓子の食べ過ぎを予防できます。

また、お菓子を食事の代わりにすると栄養不足も心配なので、食事とお菓子は分けて考えるようにしましょう。

お菓子の選び方

パウンドケーキ 皿 フォークで食べるところ

お菓子にもいろいろな種類があるので上手に選べるといいですね。おすすめの選び方をお伝えします。

1.健康志向の商品を選ぶ

お菓子にはケーキ類、和菓子、チョコレートやスナックなど、いろいろな種類がありますが、最近は低糖質・低脂質・低カロリーなど健康志向なお菓子も増えてきています。そうしたもの選ぶのもいいでしょう。砂糖の量を抑えたものや、ノンフライのスナック、素材の味を生かしたものなどをコンビニやスーパーで見つけることができるので、試してみてください。

2.満足できるものを選ぶ

いくら低カロリーをうたったお菓子であっても、1個(1袋)では物足りなさを感じてしまい、満足が得られなかったり、それによりたくさん食べてしまったら意味がありません。低カロリーなお菓子はうまく活用すればよいですが、それだけにこだわる必要はなく、気持ちが満足できるものを選ぶのも1つでしょう。

たとえば、甘党の方はやっぱり甘みの強いものが欲しくなりますよね。数日に1回は好きなものを食べ、間に低カロリーなものを挟んでバランスをとっていくなどメリハリをつけると、満足感を得ながら罪悪感も避けられるのではないでしょうか。

3.かみ応えのあるものを選ぶ

食べ物を食べるときによく噛むことも食べ過ぎの予防として意識するとよいでしょう[*2]。何回も噛むことによって満腹中枢が刺激され、満足感や満腹感につながります。おやつにナッツやグラノーラバーなど、咀嚼回数の増えるようなものを選ぶのもよいかもしれませんね。

反対に、やわらかくて軽い口当たりがおいしいお菓子もありますが、早食いにつながりやすく、硬いお菓子に比べると食べ過ぎてしまう可能性も。なるべく舌の上で味わうように意識するとよいですね。

おすすめのお菓子3選

最後に、おすすめのお菓子をご紹介します。

1.せんべい

あられ

せんべいは塩分が強めという難点がありますが、硬くてかみ応えがあるので満足感が得やすいお菓子の1つです。ただし揚げてあるせんべいやあられはカロリーが高くなるので注意しましょう。

2.塩分カットのポテトチップス

どうしてもポテトチップスが食べたくなってしまうこともありますよね。最近は塩分控えめの商品もあるので、我慢せずにそうしたものを選んでみるといいでしょう。食べ慣れていないと、「こんなに味気ないものなのか」と感じるかもしれませんが、食べにくければアボカドディップなどをつけて風味を自分でプラスしてもよいですね。

3.糖分控えめのチョコレート

チョコレートはデスクワークの合間に食べると、気分転換になったりしますよね。手軽につまみやすいのでお菓子の中でも食べ過ぎのリスクが高いですが、好きな方も多いでしょう。選ぶなら糖分が控えめでカカオ比率の高いものがおすすめです。

子どもにあげるお菓子は要注意

赤ちゃんや子どもは大人よりも食べる物の「質」が大切です。基本的に子どもの間食にお菓子は必要ありません。その理由についてみてみましょう。

赤ちゃんや子どもの間食は軽食に近い

体が小さな赤ちゃんや子どもは1回に食べられる量が少なく、1日3回の食事では必要な栄養素が補えないことがあります。そのため、食事と食事の間に1日1~2回のおやつ(補食)が必要になります[*3]。しっかりとビタミンやミネラルを摂ることが大切なので、おやつの内容はお菓子ではなく、おにぎりやヨーグルト、フルーツなどの軽食になる食べ物が基本です。

お菓子でお腹がいっぱいになってしまうと、必要なビタミンやミネラルが摂れなくなってしまうこともあるので注意しましょう。

まとめ

仕事の合間のリフレッシュとして、あるいはリラックスタイムのお供としてなど、日々の中でお菓子を食べることもあると思います。好きなお菓子を食べることでちょっとした幸福感や満足感を得られたりもしますよね。しかし食べ過ぎてしまうと太りやすくなるなどのデメリットがあります。適量を美味しく楽しむようにしましょう。

(文:宗政祥子 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

「カロリー」という表記について
本来は「エネルギー」と呼びますが、本記事では一般的になじみのある「カロリー」と表記しています。

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、管理栄養士の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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