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2023年01月18日 10:15 更新

鶏胸肉は離乳食でいつからOK?柔らかくする茹で方のコツやおすすめレシピ【管理栄養士監修】

高たんぱく・低脂質な鶏胸肉は家庭でも人気の食材ではないでしょうか。普段、家族が食べている鶏胸肉を赤ちゃんはいつから食べられるのか、気になりますよね。離乳食の時期別の使い方や調理のポイント、おすすめレシピをご紹介します。

鶏胸肉はいつから離乳食に使えるの?

離乳食で使いやすい鶏肉と言えばささみが思い浮かびますが、鶏胸肉(鶏むね肉)もおすすめできるお肉です。調理法などはささみとそれほど変わりませんよ。

鶏胸肉は初期から使ってOK

離乳食の鶏胸肉の時期ごとの目安

鶏肉は肉類の中でも離乳食に使いやすい肉です。脂肪の少ないささみや鶏胸肉は初期から試すことができます。白身魚や豆腐に慣れたら開始しましょう。

ささみでも鶏胸肉でも、どちらでも手に入りやすいほうからで大丈夫ですよ。鶏胸肉はささみと違って皮や脂肪がついているので、取り除いて使いましょう。

なお、あまり多くはありませんが、鶏肉はアレルギーの心配のある食材の1つです。初めてあげるときは赤ちゃんの体調がいい日を選び、少量から試しましょう。

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初期・中期|すりつぶしてペーストに

初期や中期はペーストにしましょう。生のままみじん切りにするより、①茹でてからみじん切りにしてすりつぶすか、②一度凍らせたものをすりおろして茹でるか、のどちらかがやりやすいですよ。肉は中までしっかり火を通しましょう。

つぶつぶ感やパサパサ感で食べにくそうにしている場合には、水溶き片栗粉でとろみをつけたり、じゃがいもやかぼちゃなどと混ぜてしっとり仕上がるようにすると食べやすくなります。

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後期|みじん切りに

離乳食後期には3~5mm程度のみじん切りでも食べられるようになります。ただし硬いこともあるので気を付けましょう。様子を見てとろみをつけたり、野菜と合わせてあんかけなどにしてもよいですね。

また、お肉だけの肉団子はまだ硬くて難しいですが、豆腐を混ぜた柔らかい肉団子にすれば食べられるのでおすすめです。ボール状だと食べにくいので平らにつぶしてあげましょう。このころになると手づかみ食べもできるようになるので、様子を見ながらサイズを調整してくださいね。

完了期|5mm程度の大きさに

5mm程度の大きさでも食べられるようになります。そぎ切りにすると繊維が断ち切れるので食べやすいでしょう。切った後に片栗粉をまぶして茹でるとしっとり仕上がりますよ。

完了期には歯ぐきで噛める肉団子くらいの硬さのものが食べられるようになるので、ひき肉にしてハンバーグやつくねなどにしてもよいですね。手づかみ食べもしやすいでしょう。

鶏肉以外のお肉はいつから?

ささみ、鶏胸肉を食べ慣れてきたら豚肉や牛肉なども徐々に試していきましょう。いずれも脂身の少ない赤身の部位を食べやすく調理して少量ずつ与えます。

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鶏胸肉を離乳食にするときのポイント

離乳食 鶏肉と野菜のあんかけ

初期から食べられる鶏胸肉は使う頻度も自然と増えますよね。離乳食で鶏胸肉を使うときに知っておくと役立つポイントをお伝えします。

ポイント1.柔らかく仕上げるコツ

パサつきやすいイメージの鶏胸肉ですが、ひと工夫でしっとりさせることができます。簡単な2つの方法があるので、やりやすいほうで試してみてください。

●片栗粉をまぶしてから茹でる
●茹でた後すぐに取り出さず、茹で汁の中で冷ます

ポイント2.冷凍保存OK

鶏胸肉は生の状態でも、茹でた状態でも冷凍保存することができます。1食分ずつ小分けにしておくと便利です。少量の茹で汁と一緒に冷凍しておくと、解凍時の再加熱の際に茹で汁が水分を補ってくれますよ。

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ポイント3.手作り鶏ミンチが便利

鶏胸肉を家庭でミンチ(ひき肉)にすると便利です。皮や脂肪、筋を取り除いて、ブレンダーやフードチョッパー(フードカッター)で細かくすれば、簡単に手作り鶏ミンチができます。初期や中期にみじん切りをする代わりに手作りミンチを使ってもよいでしょう。

 市販の鶏ミンチでもよい?

市販のミンチを使ってはいけないということはありません。ただ、脂が含まれるので市販のミンチを使うのは中期以降にしましょう。鶏ミンチには主に胸肉を使ったものともも肉を使ったものがありますが、鶏もも肉のミンチのほうが脂肪が多いため、脂肪が少ない鶏胸肉のミンチを選んでください。

関連記事▶離乳食の鶏ミンチはいつから?中期・後期・完了期レシピ

手作りミンチは離乳期以降も長く使えるワザなので、試してみてください。

鶏胸肉の離乳食のおすすめレシピ

鶏胸肉 生

赤ちゃんでも食べやすい、鶏胸肉を使ったおすすめのレシピを紹介します。

お野菜入りハンバーグ|12ヶ月ごろ~

■材料(4個分)
・鶏ひき肉(胸肉のもの) 70g
・玉ねぎ 50g
・にんじん 30g
・乾燥ひじき 小さじ1
・塩 少々
・片栗粉 小さじ1
・油 少々

■作り方
① 乾燥ひじきはたっぷりの水で戻しておく。柔らかくなったら一度茹でて水気を切る
② 玉ねぎ、にんじん、①のひじきをみじん切りにする
③ 鶏ひき肉に塩を加え、よく混ぜる
④ ②と片栗粉を加えてよく混ぜる
⑤ 4等分にして小判型に形を整える
⑥ 薄く油をひいたフライパンで両面焼けば出来上がり

無塩のトマトジュースで煮込めばトマト煮込みハンバーグにも。後から大人用に味付けすれば親子で一緒に楽しめますよ♪

手づかみできる蒸し焼き餃子|12ヶ月ごろ~

■材料(2~3回分)
・餃子の皮 10枚
・鶏ひき肉(胸肉のもの) 50g
・キャベツ 50g
・すりごま 少々
・醤油 小さじ1/2
・ごま油 少々
・水 80㏄

■作り方
① キャベツはみじん切りにする
② 鶏ひき肉と①、すりごま、醤油を合わせてよく混ぜる
③ 餃子の皮を半分に切り、②をのせて包む
④ フライパンにごま油をひき③を並べる
⑤ 水を入れてふたをし、水分がなくなるまで蒸し焼きにしたら出来上がり

野菜はお好みで変えてOK。蒸し焼きなので、皮も硬くなり過ぎず食べやすいです。

アレンジ自在!柔らか肉団子|12ヶ月ごろ~

■材料
・鶏ひき肉(胸肉のもの) 50g
・玉ねぎ 15g
・お麩 5個
・片栗粉 小さじ1
・塩 少々

肉団子の種
(画像はイメージです)
■作り方
① 玉ねぎはみじん切りにする。お麩はすり下ろすか袋に入れて砕いて粉にしておく
② 鶏ひき肉、①、片栗粉、塩をボウルに入れてよく混ぜる
③ まん丸にならないようにつぶして成形し、沸かした鍋の中に落としていく
④ 火が通るまで茹でたら出来上がり

シンプルな肉団子なので、野菜と一緒にしてうどんの汁に使ったり、シチューに加えたり、トマトと煮込んだりといろいろな料理に活用できます。

鶏胸肉と豆腐のあんかけ|12ヶ月ごろ~

■材料(作りやすい分量)
・鶏胸肉 100g
・豆腐 50g
・玉ねぎ 40g
・白菜 40g
・小松菜 30g
・だし汁 300cc
・醤油 小さじ1
・水溶き片栗粉 適量
・油 少々

■作り方
① 鶏胸肉は食べやすい大きさに切る
② 豆腐は食べやすい大きさに切る(煮崩れるので大きめでもOK)
③ 野菜はみじん切りにしておく
④ 薄く油をひいた鍋に①と③を入れて炒める
⑤ ある程度火が通ったらだし汁を加え、煮立たせる
⑥ 豆腐を加えたら醤油で味付けをし、水溶き片栗粉でとろみをつけたら出来上がり
*合わせるものであんの硬さを調整してください。あんかけご飯なら硬めのあんに、あんかけうどんならゆるめのあんに仕上げます。

野菜は季節に合わせてかぶやかぼちゃなどに変更してもよいですね。また、だし汁をコンソメに変えると洋風にもなりますよ。

まとめ

離乳食を食べる赤ちゃん

鶏胸肉は皮や脂を取り除けば離乳食の初期から使えます。大切なたんぱく質源になるので上手に取り入れられるといいですね。鶏胸肉をミンチにするのもよいでしょう。料理の幅が広がり、大人の取り分けに向いたメニューも作りやすいですよ。離乳食中期から少しずつ味付けもできるので、いろいろな味とともに楽しみたいですね。

(文:宗政祥子 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

「離乳食〇期」という表記について
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」によると、正しくは「離乳〇期」となりますが、本記事ではわかりやすく「離乳食〇期」と表記しています。

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