育児 育児
2023年01月18日 10:00 更新

離乳食初期からの白身魚は?おすすめの魚と調理、保存のコツ、レシピ【管理栄養士監修】

白身魚は赤ちゃんのご飯にも大活躍の食材ですが、色々な種類があります。どんなものをいつから取り入れられるのでしょうか。離乳食におすすめしたい白身魚の種類やアレルギーについて、管理栄養士・母子栄養指導士が解説します。併せてご紹介する赤ちゃん喜ぶ白身魚レシピも試してみてくださいね。

白身魚、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?

離乳食で白身魚の開始時期

離乳初期の白身魚は、離乳食に慣れてきてから

白身魚は離乳初期でもNGではありませんが、色々なものを食べ慣れてから開始しましょう。

・初期の調理:加熱して細かくほぐす
・中期の調理:加熱して細かくほぐす
・後期の調理:加熱して1cm大にほぐす
・完了期の調理:加熱して2cm大にほぐす

 ■ワンポイントアドバイス■

白身魚の種類で離乳食におすすめなのは?

さまざまな種類のある白身魚。特に離乳食に向いているものはあるのでしょうか?

身のやわらかいタイやカレイ、ヒラメがおすすめ

離乳初期のうちは脂質の少ない身の柔らかい白身魚を与えるようにしましょう。初めて魚を試すのであれば、タイやカレイ、ヒラメがおすすめです。これらの魚はお刺身でも売られており、お刺身は骨がなく新鮮であるため離乳食を作る上では非常に扱いやすいです。

しらすも離乳初期におすすめの1つですが、塩分を多く含むので、熱湯をかけ塩抜きをしてから使いましょう。

白身魚でもさわらサケは脂肪分が多く、赤ちゃんの胃にも負担をかけてしまうので、脂肪分の少ない白身魚に慣れてから離乳食に取り入れるようにしましょう。

さわらやサケについては以下の記事も参考にしてください。
離乳食のさわらはいつから?後期・完了期レシピ【管理栄養士監修】
離乳食の鮭はいつから?中期・後期・完了期レシピ【管理栄養士監修】

白身魚の栄養素

白身魚の中でも、特にしらすには骨の正常な形成に大切なビタミンDやカルシウムが豊富です。ビタミンDはカワハギにも豊富に含まれています。

下処理・下ごしらえや冷凍の方法は?

離乳食の白身魚は茹でるのがおすすめ

白身のお魚はどのような加熱方法でもおいしく食べられますが、茹でると身がやわらかくなるのでおすすめです。また、新鮮なお魚を少なめのお湯で茹でると、茹で汁がいい出汁になるので、あわせて使えるとおいしい離乳食が作れます。

魚には、骨や皮、血合いなどがありますが、骨は必ずとるようにしましょう。骨は小さいものでも喉に引っかかってしまうことがあるので注意が必要です。お刺身を使うと、骨がないので使いやすいですね。刺身は魚の鮮度がよく、1切10〜15g程度と離乳中期の魚の量に最適です。

血合いは鉄を多く含む部位なので、食べられるといいですね。中期には刺身、昆布、鰹節を小鍋で煮てほぐしたものが最適です。

離乳初期、しらすの下ごしらえの便利技

離乳食用のしらすの便利な管理の仕方
しらすは湯通しして塩抜きしたものを棒状にラップでくるんで冷凍し、使うときにおろし金ですりおろすと食べやすいです。

 ■ワンポイントアドバイス■

白身魚の冷凍保存のポイント

茹でてほぐしたものを冷凍しておくことができます。茹でた白身魚をほぐし、身が乾燥しないようにピッチリとラップで包んで冷凍します。また、茹で汁が生臭くなければ、茹で汁と一緒に冷凍するのもいいですね。

冷凍した白身魚の解凍方法は?

冷凍した白身魚を自然解凍し与えることは避けましょう。常温での管理が難しいためです。これは冷凍しておいた離乳食の食材全部に言えます。

赤ちゃんは細菌への抵抗力が弱いので、必ず加熱し離乳食に使いましょう。加熱する際に電子レンジを使う場合には、水分が蒸発し食材がパサつく原因にもなりますので、少量のだし汁や水を足し、ふんわりとラップをかけて加熱してください。

白身魚の離乳食レシピ! 初期・中期・後期

<離乳初期のレシピ>シラスおかゆ

<離乳初期のレシピ>シラスおかゆ

■材料(作りやすい分量)
・米 大さじ1
・水 大さじ7
・しらす(ラップに棒状に包んで冷凍させたもの) 1cm分

<離乳初期のレシピ>シラスおかゆの材料

■作り方
① 米と水を小さめの耐熱カップに入れて、炊飯時に一緒に入れて炊くおかゆを炊く
② おかゆをすり潰し、ヨーグルト状にする
③ おろし金で冷凍しらすをすり下ろし、おかゆと混ぜ合わせて電子レンジ(600W)で10秒加熱する

米と水を小さめの耐熱カップに入れて、炊飯時に一緒に入れて炊くおかゆを炊く
おかゆをすり潰し、ヨーグルト状にする
 ■ワンポイントアドバイス■
離乳食のしらすについては、以下の記事でも詳しく紹介していますので、こちらもチェックしてみてください。
【専門家監修】しらすを使った離乳食レシピ!レンジで塩抜き!?じゃこでもOK?
離乳食の中期〜しらすのレシピ5選【管理栄養士監修】

<離乳中期のレシピ>タイ刺しのだし煮

<離乳中期のレシピ>鯛刺しのだし煮

■材料(作りやすい分量)
・タイの刺身 2〜3切
・玉ねぎ 10g
・茹でたほうれん草 10g
・昆布2cm角 1枚
・水 100cc
・片栗粉 小さじ1/2

<離乳中期のレシピ>鯛刺しのだし煮の材料

■作り方
① 小鍋に水、昆布、玉ねぎを入れて火にかける
② 煮立ったら昆布を取り出し、刺身とほうれん草を入れて5分程煮る
③ 刺身をほぐし、水溶き片栗粉でとろみをつける

離乳食のタイについては、以下の記事でも詳しく紹介していますので、こちらもチェックしてみてください。
鯛を使った離乳食レシピ!血合いはどうする?【管理栄養士監修】

<離乳後期のレシピ>カレイの煮付け

<離乳後期のレシピ>カレイの煮付け

■材料(作りやすい分量)
・カレイ 1切
・水 120cc
・みりん 大さじ1/4
・しょうゆ 大さじ1/4
・片栗粉 小さじ1/4

<離乳後期のレシピ>カレイの煮付けの材料

■作り方
①鍋に水、片栗粉以外の調味料を入れて火にかける
②煮立ったらカレイを入れて、アルミ箔で落とし蓋をして10分程煮る
③カレイをほぐし大さじ1杯分を取り分ける。煮汁に水溶き片栗粉を入れてとろみをつけ、ほぐしたカレイと合わせる

<離乳後期のレシピ>カレイを煮付ける
■ワンポイントアドバイス■
離乳食のカレイについては、以下の記事でも詳しく紹介していますので、こちらもチェックしてみてください。
離乳食のカレイはいつから?初期・中期・後期レシピ【管理栄養士監修】

白身魚の離乳食、よくある疑問

白身魚って具体的にどの魚?

白身魚はその名の通り、身が白い魚のことを指しますが、離乳期おいては身がやわらかく、味が淡泊であることを意味します。タラやサケなどは身がやわらかいのですが、油も多く含んだりします。冒頭でお伝えしたとおり、タイなど刺身で流通しているものや、しらすが使いやすいでしょう。

魚というと旬も気になるところですが、タイは通年流通している魚で、産卵後すぐの時期を除いて比較的いつでもおいしく食べられるとされています。そのほか、春はしらす、夏はスズキ、イサキ、秋はメバル、カレイ、冬はキンメダイ、ヒラメ、カワハギなど、四季折々で色々な白身魚が楽しめます。

アレルギー、1種類で問題なければ他の魚も大丈夫?

白身魚にもアレルゲンは存在します。また、そのアレルゲンは魚の種類によって異なるため、一部の魚にのみアレルギー反応が出る場合もあります。まだ食べさせたことがない魚を初めて試すのは、見守りや受診できる余裕があるときにしましょう。

まとめ

家族でごはんを食べる赤ちゃん
Lazy dummy

比較的アレルギーが少ないとされる白身魚ですが、アレルゲンはありますので慎重に進めましょう。四季折々さまざまなお魚を、ぜひ赤ちゃんと一緒に楽しんでくださいね。

食べ方などの発達は赤ちゃんによってそれぞれ。あくまでもこれらは目安にすぎません。栄養をとってほしいと思っら白身魚ペーストにしてポタージュにしてみたり、噛む力を育てたいと思ったら白身魚少し大きめに切ってみたり、家族の食事にあわせて、これらを目安にして変更してみてください。


(文:奥野由 先生、監修:川口由美子 先生)

※調理撮影:マイナビ子育て編集部
※そのほか挿入画像はイメージです

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-