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【医師監修】妊娠28週の「体の変化・ 必要なこと・注意点」

【医師監修】妊娠28週の「体の変化・ 必要なこと・注意点」

妊娠28週からは「妊娠後期」に入ります。今回は、妊娠8ヶ月の1週目である妊娠28週にスポットライトを当て、この時期に起こる体の変化ほか、必要なこと・注意点をお伝えします。


この記事の監修ドクター
産婦人科医 太田寛先生
アルテミスウィメンズホスピタル産婦人科(東京都東久留米市)勤務。京都大学電気工学科卒業、日本航空羽田整備工場勤務。東京医科歯科大学卒業後、茅ヶ崎徳洲会総合病院、日本赤十字社医療センター、北里大学医学部公衆衛生学助教、瀬戸病院を経て現在に至る。日本産科婦人科学会専門医、日本医師会認定産業医、医学博士、インフェクションコントロールドクターICD)、女性のヘルスケアアドバイザー、航空級無線通信士

妊娠28週ってどんな時期?

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羊水の量が最多に達します

羊水はママのお腹の中で赤ちゃんを包んでいる液体です。妊娠中、羊水は絶えず作られ、入れ替わって赤ちゃんの肺を成熟させたり衝撃から守ったり、赤ちゃんの運動空間を確保したりといった重要な役割を果たします。

なお、妊娠中期以降、羊水はほとんど胎児の尿から作られています。といっても生まれてからの尿とは違い、胎児の尿に老廃物は含まれません。このきれいな(?)尿を口から取り込んで、胎児は肺を成熟させたり、またおしっこを出したりしています。

羊水の量は妊娠週数の経過とともに増加し、妊娠30週前後でピークに達します。羊水は、どんなに多くても通常800mlを超えることはなく、それを超えると羊水過多症と診断されます。一方、100mlを下回ると羊水過少症といわれます[*1]。なお、羊水の量を実際に測ることは難しいため、超音波検査の測定結果を基に計算した値で簡易的に判断されます。

羊水の量が多くてもとくに問題ないような気がしてしまいますが、羊水過多では、なんらかの理由で胎児が排出する尿が多すぎたり、逆に羊水を飲めなくなっていたりすることが考えられます。また、羊水過少では胎児の尿が減っている、または羊水がもれている(前期破水)ということが考えられます。ですから、羊水の量が適正でない場合は原因を探り、それに応じた治療が行われます。

妊娠28週に体内で起きる変化

妊娠期間が進むにつれ、ママのお腹の中では目まぐるしい変化が起こります。それだけでなく、ママの心身にも変化が生じていきます。ここでは妊娠28週に起こる体の変化を詳しく見ていきましょう。

赤ちゃんの変化  

妊娠28週からはいよいよ妊娠後期に入ります。赤ちゃんの体重も1kgを超え[*2]、お腹の重さが気になりはじめる人もいるでしょう。
この時期の赤ちゃんは心臓、肺、腎臓などの内臓器官がおおよそできあがり、中枢神経も発達するなど、外界で生きていくための体の準備がどんどん進みます。皮下脂肪も徐々につき始め、お腹の中での位置もほぼ定まっていきます。

ママの変化

子宮底の位置がおへそよりも高くなってきて、お腹のせり出しがこれまで以上に目立ち始めます。その結果、足元が見づらくなり、つまずきやすくなるので、歩くときは注意しましょう。

また大きくなった子宮が周囲の臓器を圧迫することで、動悸(どうき)や息切れ、胃のもたれなどを感じやすくなってきます。とくに胃に関しては、子宮により圧迫されて働きが低下することから食べ物の消化に時間がかかるようになったり、食道括約筋の働きが低下し、胃酸の逆流(逆流性食道炎)を起こしたりすることも。以前よりも胃がもたれる感じを覚えるようになったら、一回あたりの食事量を少なくして、様子を見ましょう。

【医師監修】妊娠8ヶ月は貧血に注意!よくあるトラブルと対策(妊娠28週、29週、30週、31週、妊娠後期)

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/1153

いよいよ妊娠後期に突入。子宮が胃を圧迫し、再びつわりのような症状が出たり、夜に寝付けなくなったり、日々、さまざまな悩みが出やきすい時期です。妊娠8ヶ月のママと赤ちゃんの様子、さらに生活のポイントなどをまとめました。

妊娠28週に必要なこと 

毎月2回以上の健診…ちゃんと受けていますか?

妊娠7ヶ月(妊娠24週)からは妊婦健診の間隔が月2回程度(正確には2~3週に1回)になっています。[*3]

健診の頻度が増えることを面倒に感じる人がいるかもしれませんが、妊婦健診は母子ともに健全な状態で出産を終えるために、とても重要です。どんなに健康な人でも、妊娠中は妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病といった妊婦さん特有の病気を発症するおそれがありますし、早産が急に起こることもあります。きちんと妊婦健診を受けていれば、異常をできるだけ早く発見し、適切に対処できます。「忘れていた」「知っていたけど受けていなかった」ということがないよう、しっかりと受診しましょう。

なお、妊娠36週(妊娠10ヶ月の1週目)を過ぎると妊婦健診の頻度はさらに増え、「毎週1回」になります[*3]。

妊娠28週に気をつけること

妊娠28週に気をつけておくべきことや注意点を確認していきましょう。

切迫早産の兆候に気を付けよう

そもそも早産とは、赤ちゃんがお腹の外での生活にまだ十分適していないとされる、妊娠22週以降37週未満の時期に出産してしまうこと。切迫早産とは「早産の危険が高い状態」のことを指します。

早産は新生児死亡や重い合併症との関連が深いばかりか、赤ちゃんが将来、生活習慣病を発症するかどうかにも影響をおよぼすことがわかってきています。そこで切迫早産と診断された場合、破水しておらず赤ちゃんの状態に問題がないときはできる限り早産の進行を食い止める努力を行います。もしも下記のような兆候があったら、ためらわず、かかりつけの病院に連絡し、受診しましょう。

下腹部に痛みがある

子宮が収縮することで、お腹のはりや痛みが起きているおそれがあります。規則的かつ頻繁に痛みがあるときはすぐに主治医に連絡してください。

性器から出血がある

切迫早産では、性器からの出血や血の混じったおりものも症状としてよく見られます。この場合、出血は少量のことが多いようです。頻繁なお腹の張りとともに出血していることに気づいたら、必ず主治医に相談しましょう。

破水した

腟から水が断続的に出てくる場合には、破水している可能性があります。なお妊娠34週未満の場合は、破水していても妊娠の継続を目指して、子宮の収縮を抑える薬や、感染予防の抗生物質(抗菌薬)、お腹の赤ちゃんの肺の成熟を促すステロイドといった薬により治療を行います。

胎動カウントをしてみよう

ママがお腹の赤ちゃんの健康状態を観察するため、赤ちゃんの動き(胎動)を数えて記録することを「胎動カウント」といいます。あまり神経質になる必要はありませんが、普段から胎動カウントを行っておくと、万が一、赤ちゃんになんらかの異常が起こって弱った状態になったとしても、早めに気づける場合があるというメリットがあります。

例えば食事の後など、お腹の赤ちゃんが活発に動くタイミングを見計らい、座ったり横たわったり楽な姿勢をとってお腹に手を当て、胎動を10回感じるまでの時間を計ってみましょう。

10回カウントできるのにかかる時間についてはさまざまな説がありますが、妊娠後期では約20~40分の間が平均的とされています。また、1日のうちで胎動がもっともはげしい時間帯に測定した場合は、妊娠後期では平均約15分、9割の妊婦さんが約35分以内で10回カウントできたという報告もあります[*4]。

ただし、妊婦さんの体形によっては胎動を感じにくい場合もあるので、10回カウントするのにどのくらい時間がかかったかよりも「胎動が急に弱くなった」と妊婦さんが感じたとき、主治医に連絡したほうが良いという意見もあります。

なお、臨月が近づくにつれ胎動はなくなると誤解しているママはご注意を。たしかに妊娠週数が進むにつれ10回カウントするのにかかる時間は徐々に増える(胎動の頻度が減ってくる)とされていますが、急に減少したり、まったくなくなってしまった場合は、なんらかの理由で赤ちゃんが弱っているせいで胎動が減っている可能性もあるからです。

何度か行っているうちに「あれ? いつもよりずいぶん少ない?」などと心配になることがあれば、かかりつけの医療機関に電話で相談するようにしましょう。

まとめ

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妊娠後期に入り、どんどん大きくなるお腹とともにママにかかる負担も増えてきます。そして、この時期、とくに注意してほしいのが早産の兆候がないかどうか。近年はやせすぎ女性の増加や女性の就労の変化などが影響し、早産リスクの高いママが増えているともいわれます。異変の有無に注意するためにも、日々の小さな変化に気づけるようにしておきましょう。

(文:山本 尚恵/監修:太田寛先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]メディックメディア「病気がみえる vol.10 産科 第4版」P.144
[*2]文光堂「最新産科学 正常編_胎児の成長」P.59~60
https://www.bunkodo.co.jp/book/Z1N6NTOOL4.html
[*3]「すこやかな妊娠と出産のために」厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/boshi-hoken10/
[*4]産婦人科診療ガイドライン―産科編2017 39p/公益社団法人日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_sanka_2017.pdf

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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