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【第9話】登場人物みんなダメ!? 予想だにしない斜め上のハッピーエンド疑惑

#わたしの宝物考察

やまとなでし子

恋愛・婚活コラムニストのやまとなでし子さんが、『わたしの宝物』(フジテレビ系)を毎週考察&展開予想するコラムです。「托卵」という禁断の決断を下した一人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、3人のもつれあう感情を完全オリジナル脚本で描いた本作。手にした愛と、犯した罪。その運命はいかに――。

※このコラムは『わたしの宝物』9話までのネタバレを含んでいます。

©フジテレビ

水木、職権濫用でキャットファイト

冬月(深澤辰哉)が愛した女、美羽(松本若菜)の顔を一目拝もうと、めちゃくちゃ職権濫用し、仕事のていで美羽を呼び出した水木(さとうほなみ)。

©フジテレビ

冬月に肩入れしすぎるあまり、美羽=悪女としか見えておらず、最終的には水をぶっかける昭和な嫌がらせをする始末。

不倫って2人が双方悪いので、一方の責任でも過失でもないもの。ですので、悪人は美羽だけじゃなく、大好きなその冬月の選択でもあるんですが、冬月の過失は好きフィルターで薄まっているようです。

「夫と子どももいるのに不倫した」と、これまた彼女も真琴(恒松祐里)と同様に自分の思い込みで美羽を批判。事実は子どもが生まれる前に一度不倫をしてその結果子どもが産まれてしまったわけですが……。

初めて美羽が言い返した瞬間

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しかし、今までどんな時も肯定も否定も言い訳もしなかった美羽が、ここで初めて言葉でやり返していたのは少し痛快でしたね!

「冬月はただの友人です。それがどうして不倫になるんですか? よっぽど好きなんですね。冬月さんのこと。嫉妬ですか? 私に文句を言う前に冬月さんとお話になったら?

さも美羽が冬月を奪ったかのような、水木の八つ当たりに対して、少し嘘が混じっているものの、初めてやり返した美羽。

過去にも一方的な決めつけから真琴にやられていたのももやもやしたので、ぶん殴りかえすのは視聴者としても「やっと!」という思いです。

その後、水木は冬月にしっかりこのことを怒られていたのできちんと反省してほしいものです。

真実に気づき始めた冬月

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一方、宏樹(田中圭)は冬月と対峙し、「(妻の)不倫相手はあなたですよね」と、直球で斬り込んでいました。そして、冬月は宏樹のリアクションにより、美羽の子ども・栞が、自分の子どもだということに勘づき始めます。

その手がかりを求めて真琴の元に行くものの、「私余計なこといっぱいしてきたのでこれ以上何もしないと決めました。美羽さんのこと大切に思っているなら、このまま関わらないで」と、あれだけ暴れ馬だったのに憑き物が落ちたかのようにまともになった真琴から何も得ることができず……。

一方で宏樹は、冬月が真実を一切知らないことに、「冬月を守りきろうという美羽の強い決意」を感じ、ショックを受けます。

美羽の打ち明けた真実で決まった宏樹の心づもり

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美羽は宏樹から冬月のことを直接問われ、全ての真実を話します。

冬月の死亡の誤報から、ボタンが掛け違え始めたこと。宏樹から栞への愛情が変わるのを恐れて真実を話せなかったこと。そして、母子手帳のしおりは冬月との思い出の品で、悪いことだと思いつつも栞という名前をそのまま採用してしまったこと。

そして、間違ったことはしたけれど、栞に会えたから後悔はしていないという強い想い。

それを聞いて、先ほどの「冬月を守り切ろうという美羽の決意」と合わせて、宏樹も自分の身のふりを決意します。

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予想だにしない斜め上のラスト、くるか?

宏樹は「今後一切栞と面会を希望しない、その代わり最後に1回だけ面会をしたい」という希望を弁護士経由で美羽に伝えます。その面会先にいたのは、宏樹ではなく冬月。

まさか、そこで実父である冬月と美羽をくっつけて、本当の血族での家族に落ち着いてハッピーエンドという流れ!? 血のつながりがなくてももうすでに家族だという気づきをカフェ店員・浅岡(北村一輝)がくれたはずだったのに。宏樹から栞へ注がれていたのは間違いなく父としての愛情でした。

実際のところ、昔の思い出を引きずっているだけで、大人としての付き合いはろくにしておらず、一晩の過ちでできてしまった子と家族になるってかなりの博打すぎません!?

もしこの流れになるならば、それをハッピーエンドとして受け入れるのはなかなか辛いものがあります。

一度だけ父子での団欒を過ごす程度でとどめておいてほしい……。

©フジテレビ

宏樹は「美羽を救ったのは栞とあなた(冬月)です」と言っていましたが、冬月は一時的にに救ってくれたものの、全てが好転するきっかけをくれたのは栞です。

栞の誕生から宏樹も大きく変化を遂げ、その後の生活では美羽は宏樹に救われた部分だって大きかったはず。

確かにきっかけは冬月あっての栞なのですが、変化の全てが少しずつ美羽を救っていたのです。なんともやるせません。

登場人物みんなダメな要素が

不倫をした冬月と美羽、その末托卵を企んだ美羽。美羽にゴリゴリにエグめのモラハラをしていた宏樹。宏樹に好意を寄せ、暴走しまくり美羽と宏樹の関係を引っ掻き回した真琴。そして、職権濫用して美羽をディスり、水をぶっかけた水木。

©フジテレビ

このドラマにまともな聖人はカフェ店員・浅岡しかいません……。もうラストは浅岡のおいしいコーヒー入れ方講座1時間でハッピーに終わろ?

次回、ラストは果たしてどうなるのでしょうか……恐怖しつつも楽しみに待ちましょう。

(やまとなでし子)

※この記事は2024年12月19日に公開されたものです

やまとなでし子 (コラムニスト)

大和撫子とは対極にいるアラサーJK(女子会社員)。バチェラーを始めとした恋愛リアリティ番組、ドラマ、合コン、婚活、過去出会った世にも不思議な男性たちや日常についての備忘録をTwitterとブログで綴っている。インスタでは綺麗めファッションコーデを日々更新。

Twitter:@yamatonadeshi5
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ブログ:男性見聞録

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