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【第1話】超弩級金持ち御曹司がドMに目覚めていく(!?)新感覚ドラマの幕開け

#御曹司に恋はムズすぎる考察

やまとなでし子

恋愛・婚活コラムニストのやまとなでし子さんが、『御曹司に恋はムズすぎる』(カンテレ)を毎週考察&展開予想するコラムです。本作は、恋愛偏差値0の超わがまま御曹司が庶民派女子に恋してしまうオリジナルストーリーのラブロマンティックコメディー。ルックスと金だけで生きてきた性格欠落だらけの御曹司の恋の結末はいかに――。

※このコラムは『御曹司に恋はムズすぎる』1話までのネタバレを含んでいます。

©カンテレ

カルバンクラインを卒倒させるレベルのポンコツ御曹司

天堂昴(永瀬廉)は総資産3000億のアパレルメーカー・服天の御曹司。推定180万はするピアジェのポロウォッチを身につけ、1000万はくだらないマセラティを乗り回し、自身のアパレルブランドを持ち、会社経営する正真正銘のおぼっちゃま。

しかしその実態は超絶ポンコツ。スバルフェニックスという厨二病真っ只中のようなブランド名で展開するアパレルの新作は、ヤバい薬でバッドトリップした時の視界のような色合いの花柄にラインストーンをあしらった、悪夢のようなボクサーパンツ(定価5万)。カルバンクラインが見たら確実に卒倒します。

「さぁ致そう!」と服を脱いだ彼氏のパンツがこれだったら、全てのムードが破壊され、パンツを即刻切り裂いてその場を後にしたくなるような、千年の性欲も冷めそうなダサさ。

おまけにこれが初めてのことではなく、新作を発表するたびに売れない商品を発売しては大赤字を出して会社を潰しているという才覚のなさ。大企業の会長の御曹司ゆえに、そんなことは屁でもないくらい、とめどない財力を持つと共に、誰も彼を叱ることができず、奔放に育ってしまったという幸せと不幸を持ち合わせた男なのです。

ドラ孫、千尋の谷に蹴落とされる

永瀬廉のルックスを持ってしてもちょっと引いてしまうレベルのナルシストな昴。見た目と自己肯定感にステータスを全振りし、その他は全てダメという、とんでもないパラメーター値で成り立っている昴は、今回も出資3000万を倒産という形で秒速で溶かし、服天の会長であるじいさんに金の無心をしに行きます。

「失敗は成功のもと」と弁明していましたが、学びがあるからこそ失敗は糧になるのに学び0で、3000万全てを無駄にしていそうな様子。

©カンテレ

さすが大企業を取り仕切ってきただけあって、じいさんはまともなため、「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」とばかりに、ドラ息子ならぬドラ孫をしばきあげることを決意します。

家から追い出し、服天に中途社員としてコネ入社させ、一般社員と同様の給与を支給し、社員寮で一人暮らしをさせるのです。本来、コネがなければ服天にも入社できそうもない昴なので、コネ入社できる時点でやはり金持ちブーストは掛かっているのですが、庶民の暮らしを体験することになった昴はあらゆるカルチャーショックの洗礼を浴びます。

庶民の生活に困惑する御曹司

©カンテレ

会社の新人研修にはド派手な私服で登場し怒られが発生。借りたスーツは洗濯機で洗濯。自分の家のトイレほどの広さの寮に押し込まれ、手をかざしても水が出ない手動の蛇口に困惑。爆音で音楽を聴き、薄い壁によって隣人に音漏れし怒られる、といった初めて経験の数々。

全てを自分でやらなくてはならない一般的な生活と、金の力で何もかもに恵まれていた今までの生活のギャップに困惑します。

音漏れに耐えかねて昴の家に訪れた隣人が花倉まどか(山下美月)です。社内研修の講師として、昴が御曹司だからと忖度することなく、「ダメなものはダメ」と常識をバシバシ叩き込んでいた彼女は、今度は「一般的な庶民の生活」を昴に叩き込みます。

労基署も困惑するレベルの、名講師の労働環境の劣悪さ

©カンテレ

昴に自立した生活を送らせるため、まどかは昴に自炊の仕方を野菜の切り方一つから教育し、「1日3回食べたとして、生まれてから死ぬまでの間に食べるご飯の回数は88,000回。一回一回を面倒な作業と思わず、好きな料理を楽しめるようになれば、88,000回楽しいことが待ってます」と、技術だけでなくメンタル面まで叩き込む名トレーナーっぷり。

実は彼女、会長であるじいさんに送りこまれた指導役。自惚れ屋であり、庶民の感覚が一切ない昴に公私ともに普通の感覚と正しい基礎知識を指導するよう命を受けた講師なのです。

実際に昴も自分で初めて作った食事に感動し、料理を楽しむことを身を持って体感することができました。初めての感覚に困惑する昴に、「これからは楽しめますね! ちゃんと作れたじゃないですか」とフォローも忘れない、素晴らしい講師っぷり。

とはいえ、隣に住んで、仕事からプライベートまで面倒を見るってほぼ24時間業務。労基署も目ん玉飛び出るレベルのスーパーブラックな労働環境。どうかまどかには超高待遇のお手当がついていることを祈るばかりです。

永瀬廉の天才的顔面と昴のヤバさが一気に訪れて視聴者の脳困惑

じいさんが心配するだけあって、昴の自惚れと自意識は成層圏を突破しそうなほどの高さ。

食事のくだりで88,000回という数字が出れば「俺が告られた回数?」、まどかが面倒を見れば見るほど「こんなうまい料理を教えるなんて、俺のことが好きなのか?」「この顔じゃ惚れるのも仕方ない……」と、全ての現象の目的を「自分への好意」だとすり替え、永瀬廉の天才的顔面と昴のヤバさが一気に訪れて視聴者の脳が困惑します。

甘じょっぱい食べ物がそのギャップから癖になっていくように、我々もこのギャップがだんだんとかわいく感じ、癖になっていくのでしょうか……。

勘違いで暴走した昴はお礼として、まどかにキスをしようとするのですが、「変態!」とまどかは正拳突きを喰らわせます。

なんとかずれて当たることはなかったのですが、おそらく人生で初めて浴びせられた「変態」というフレーズに「この俺が? この顔で⁉︎」と困惑と衝撃が止まらない様子。でもなんとなく、嫌な感じがしていないように見える昴。これ、初めての蔑まれる感覚に新たな悦びを得ていません?

おそらく今後、まどかによって昴がビシバシしごきあげられ、罵られ、人生初めての感覚によって徐々にまどかに恋していくんですよね? つまりこれは御曹司が自身のドM属性に気付き始め、恋をしていく壮大なSMドラマ! 新感覚すぎる!

今後どのようなSMが繰り広げられ、御曹司の恋が開花していくのかが楽しみです。

(やまとなでし子)

※この記事は2025年01月14日に公開されたものです

やまとなでし子 (コラムニスト)

大和撫子とは対極にいるアラサーJK(女子会社員)。バチェラーを始めとした恋愛リアリティ番組、ドラマ、合コン、婚活、過去出会った世にも不思議な男性たちや日常についての備忘録をTwitterとブログで綴っている。インスタでは綺麗めファッションコーデを日々更新。

Twitter:@yamatonadeshi5
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ブログ:男性見聞録

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