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@cosmeベストコスメアワード 2024の結果には「ご自愛」トレンドが影響? 2025年上半期は平成リバイバルが加速する予感【@cosmeベスコス発表会・後編】

#ベストコスメ2024

マイナビウーマン編集部

アラサー世代にとっては懐かしさも感じる2025年上半期トレンド予測キーワード

――アラサーの視点でみると懐かしさも感じるトレンド予測でした。「じゃら×2チャームコスメ」に関して、バッグにチャームをじゃらづけする文化は平成と令和で違いを感じられている点はありますか?

大人世代にとっては懐かしさのある文化ですよね。でも、若い世代にとってはそれが新鮮にみえるようでして。スマートフォンやバッグにじゃらじゃらとチャームをつけるという行為に対して、大人世代と若い世代で抱く印象が異なるというのがポイントのひとつです。幅広い年代で共通するトレンドになるのではないでしょうか。

とはいえ、チャーム付きコスメはまだまだ少なく、ご自身でDIYしてSNSに載せている人がちらほらいるような状況です。ミニバッグの人気でバッグの中になかなかたくさんのコスメを入れられないという悩みもあると思うのですが、若い世代ではポーチを持ち歩かず、バッグに直接コスメを入れる人も多いみたいなんですね。そこから、「じゃあ外に出しちゃえ」という利便性の面で受け入れられそうなのがチャーム付きコスメなのではないでしょうか。

――「貼るコスメ」に関して、大人世代ではどのように受け入れられそうでしょうか?

ステッカーメイクだけ見ると若者世代向けのトレンドキーワードに思われるかもしれませんが、例えば美容施術を受けた後の保護に貼るパッチなども「貼るコスメ」として提案しています。かわいいパッチなどをおうちで楽しむイメージですね。

その他にも貼るリップマスクや、長時間貼ることを想定したシートマスクなど、そういったケアアイテムから受け入れられるのではないでしょうか。

――ニキビパッチなどはこれまでは「できるだけ隠すもの、目立たせないようにするもの」というイメージだったので、かわいいデザインで逆に気分を上げていくという方向性がおもしろく感じました。

そうですね。大人世代だと若い人たちがやっていると「自分もやっていいのかな……?」という感じで「なんかかわいいかも」と受け入れられると思います。家族でシェアすることもしやすいアイテムで、みんなで非日常を楽しめると思いますよ。

――非日常を楽しめるアイテムが流行っている一方で、ミュートメイク人気はまだまだ継続しそうな予感……という状況が、メイクにおいて「ハレ」と「ケ」の差が広がっているように感じられます。

そうですね。場面によって使い分けるのが当たり前のようになっていると感じます。「周りから浮きたくない」「雰囲気を読む」というのも、自分が過ごしやすい環境をつくるという点で一種のご自愛だと思うんですね。その場その場で自分が楽しめるものを選択していくと必然的に日常メイクとハレの日のメイクが変わっていくのではないでしょうか。

――日常メイクのトレンドでは元から美人に見せたいというニーズが強く表れているように思うのですが、それも「ぷるんリップ界隈」につながっているように感じます。今まで唇をぷっくりさせるというと美容医療のイメージでしたが、それがコスメに広がっているのでしょうか。

美容医療では失敗例も簡単に見れてしまうので、やはりハードルを感じる人もまだまだ多いように見受けられます。そんな人たちにもコスメでなら受け入れられやすいのではないでしょうか。

――若年層と大人世代で「ぷるんリップ」にも違った狙いがあるとのことですが、大人世代の「唇が薄くなって人中が間延びするのをカバーしたい」という欲求も、若年層と同じく「中顔面を短くして若く見せたい」というニーズに帰結するように思います。

若者世代が求める「中顔面短縮」も童顔に見せたいというニーズがありますよね。まさに本来は大人世代こそが取り入れたいメイクテクではあると思います。新しく出てきたワードには抵抗がある人も多い中で、現実的な悩みとリンクさせるとより自分事化されるのではないでしょうか。

――高価格帯のブランドでリップセラムが続々と発売され、ヒットしているのも特徴的でした。

安心感、信頼感のあるブランドなら……ということで売れている流れもあると思います。“もともときれい”に見せたい、スキンケアをがんばりたいというニーズの一環でもありそうです。スキンケア系のブランドから発売されているリップケアアイテムが人気なのが特徴の一つです。

――「血色リンクメイク」に関して、アラサー世代にとっては約10年前に流行った「おフェロメイク」でのリップ&チーク人気を彷彿させるのですが、今回のトレンドではどのような違いがありますか?

「おフェロメイク」ではチークを目立たせるのがポイントだったと思うのですが、今回の「血色リンクメイク」ではなんとなく上気しているような仕上がりで、盛り過ぎないところがベースにあります。

人気の背景として物価の高騰や持ち歩くコスメを減らしたいというニーズ、リップやチークはなかなか使い切れないけれどいろいろほしいというニーズを満たしてくれる点もありそうです。賢い選択として受け入れられていると感じます。

――約10年ぶりにリップ&チークが人気になりそうということで、製品の機能面での進化も期待できるのですが、今じわじわと人気を集めているアイテムの特徴はありますか?

あくまでも自然な血色を演出できる仕上がりが求められているので、肌なじみの良いものが人気の傾向があります。

――「おうちで韓流肌管理」について、薄づきベースメイクが人気の流れで「肌そのものをきれいにしたい」という消費者の気持ちが反映されているように感じました。すでに人気の成分「グルタチオン」も一例に挙げられていましたが、今後注目なのはやはり「PDRN」ですか?

そうですね。徐々に商品も増えてきています。最初は「サーモン美容」として注目されていましたが、今はサーモン以外に植物由来のPDRNも出てきているんです。

日本人の美容ニーズでいうと動物性の成分よりもそういった植物性の成分の方がなんとなく好まれる傾向があるので、スタートは美容医療や「サーモン美容」といったキャッチーなところで、そこからより多くの人に受け入れられやすいオーガニックのものなどが広まっていくのではないかと注目しています。

――ダーマコスメについてのお話もありましたが、その流れで日本の美容クリニック発ブランドの最注目も期待できそうでしょうか。

「成分買い」ブームもあり、可能性としてはあると思います。ただ、ダーマコスメの理解が人それぞれで「敏感肌向け」と思っている人がいるなど、消費者にとってはまだ自分事化しにくい状況のようなので、ブランド側が「これはダーマコスメです」ということを言わないとなかなか発見されないかもしれません。

今は「ダーマコスメ」というキーワードの目新しさが先行しているので、今後どんなブランドがダーマコスメとしての人気を確立していくのか、引き続き注視していこうと思います。

――ありがとうございました!

世の中の空気がコスメのトレンドにも反映。来年もご自愛ムードが続く?

今回、インタビューの中で「ご自愛」「自分を大切にしたいニーズ」という空気感について度々言及されていましたが、たしかに2024年は自分と向き合う時間をつくり、自分が本当に求めるものについて考えたいと語る人が多かったように感じます。物価高も長期化しており、コスメを買うにも次から次へと流行り物を試すのではなく、本当に良いもの、自分に合うものが求められる時代になっているようです。

美容に関しても、それ以外でも悩みの多い私たちマイナビウーマン世代も、今後より自分と向き合って美容を楽しんでいきましょう!

気になるトレンドキーワードはありましたか? コメントで教えてください!

@cosme ベストコスメアワード2024
https://www.cosme.net/bestcosme/
集計対象期間:2023年11月1日~2024年10月31日
集計対象口コミ:1,443,189件
集計対象アイテム数:52,822アイテム
※化粧品、医薬部外品、化粧小物、美容器具、美容家電、日用品、飲料として販売されているものを対象としています。
※下半期新人賞は2024年5月1日~10月31日に発売された商品が対象
※複数カテゴリにまたがり口コミ投稿された商品は商品性質を考慮して主たる1カテゴリに絞って集計
※@cosme SHOPPINGベストヒット賞は「@cosme SHOPPING」での販売実績をもとに順位を決定
※@cosmeSTOREベストヒット賞は「@cosme STORE」「@cosme TOKYO」「@cosme OSAKA」での販売実績をもとに順位を決定
※価格別賞は、「ハイプライス」「ミドルプライス」「ロープライス」の3 つの価格帯ごとに、クチコミでの評価に加え、多くの注目を集めたか等を加味し、選ばれたアイテムに贈られます。

化粧品に関するアンケート
調査地域:全国
調査方法:Web調査
調査時期:2024年11⽉18⽇(⽉)~19⽇(火)
調査対象者:@cosmeプロデュースメンバー ⼥性15-69歳(@cosmeの年代構成⽐に合わせ割付)
調査対象者数:7,086⼈

(取材・文:錦織絵梨奈/マイナビウーマン編集部)

※この記事は2024年12月07日に公開されたものです

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