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「今が一番楽しくて、美しい」43歳MEGUMIが紆余曲折を経てたどり着いた境地

#Lifeview

ミクニシオリ

あこがれの人、がんばってる人、共感できる人。それと、ただ単純に好きだなって思える人。そんな誰かの決断が、自分の決断をあと押ししてくれることってある。20~30代のマイナビウーマン読者と同世代の編集部・ライターが「今話を聞いてみたい!」と思う人物に会って、その人の生き方を切り取るインタビュー連載。

取材・文:ミクニシオリ
撮影:渡会春加
編集:杉田穂南/マイナビウーマン編集部

グラビアアイドルから芸能人としてのキャリアをスタートさせたその人は、現在はタレント、女優、実業家、映像プロデューサーなど、活動の幅を大きく広げている。彼女の名前はそう、MEGUMIさんだ。

美容オタクとしても知られる彼女が2023年に出した著書は、2024年には単行本実用部門で1位となり、ベストセラーに。バラエティでもよく通る声や、その聡明な話しぶりから、いつの間にか悩める全女子のアドバイザーのような存在になっていった。

2024年10月には元メジャーリーガーのイチローさんとともに、悩める大人の相談ライブ「イチ問一答」にも出演。世界のイチローさんの前でも彼女は凛としていて、彼女ならではの視点で、漠然とした子育てや恋愛のお悩みに対する「答え」を与えてくれたのだった。

しかしMEGUMIさんは著書や、さまざまなインタビューの中で「メンタルが強くない」と話している。画面の中でトークする彼女は、あんなにも堂々して見えるのに。

20代、30代は「今より辛かった」

「悩みが解決した女の子が元気になるのを見るとね、すごくうれしいし元気がもらえるの」

MEGUMIさん自身は、身近な人にはあまり自分の相談をしないのだそう。友達と過ごす時間は楽しい時間として割り切るために、客観的な目線で話を聞いてくれるエステティシャンや、トレーニングコーチに「独り言のように」話すという。

「友達といる時は、友達にも楽しんでもらいたいし、自分の話ばっかりするのもアレなのでね。少し距離のある人に相談するようにしています。身体のメンテナンス中って自然と言葉が出るから。話してみてから、思ったより疲れてたなって気づくこともあります」

現在は女優、タレント、実業家にプロデューサー業、それに加えて母親業と、畑違いの仕事をいくつも抱えているMEGUMIさん。日々頭の使い方が違う物事に向き合いながら、自己管理もしっかりこなしているというのだから、驚きだ。

「コツはたまに、考えるのを辞めること。やる気が出ない日は、何かしら理由があるんですよ。身体が疲れてるとか、天気が悪いとかね。そういう日は割り切って、すべきことも全部手放しちゃいます。昔はできなかったけど、この歳になってだんだん自分を飼いならせるようになってきた。悩み続けるのって、自分をすごく痛めつける行為だから」

MEGUMIさんは今よりも、20代から30代にかけて、自身のキャリアについて悩んだ時期の方が辛かったと語る。やりたい仕事がなかなかできなかったり、新しいことを始めても、うまくいかなかったり。

20代から30代前半にかけては、今よりずっと辛かったです。将来が不安だったし、もっと認められたいっていう、刺々しい承認欲求もありました。なりたい自分になれていないのが苦しかったし、他人を理解しようとする余裕もなくて、孤独でした。

だけど年齢を重ねる中で、失敗してるのは自分だけじゃないこととか、みんなの考えていることとか、気持ちが少しずつ分かるようになってきた。母親になったことも大きかったかもしれませんね。子どもという他人と向き合って、学べることも多かったです」

紆余曲折や挫折を経て、43歳を迎えたMEGUMIさんは「今が一番楽しくて、健康で、美しい」と感じるのだという。

「自然に変わったというより、変わりたくて踏ん張った時期がありました。競争や入れ替わりの激しい芸能界で、ずっとこのままだったらもうやっていけないかもと思うほど追い詰められていた。思考のクセで、起こってもいない問題を不安がっていたんですよね。臨床心理士の方や、メンタルケアの先生のお話を参考にして、悪いクセを少しずつ断捨離していきました」

人生アドバイザー? いえいえ、私も学ばせてもらってるんです

30代、仕事も子育ても一番忙しい時期に、MEGUMIさんはどんどんと新しいことにチャレンジしていった。今や著書はバカ売れ、ドラマやバラエティにも引っ張りだこ。その上近年になって、映像の企画・プロデュースや飲食店経営をスタートさせている。

「20代、30代の時には、今の自分のキャリアは全く見えていませんでした。俳優として頑張りたいという一本筋はあったけど、ただそれだけ。ただ美容が好きだったから、発信していたらそれが本になった。映画業界を盛り上げたいという思いがあって、そのことを周りに話していたら、プロデュース業がスタートした。好きなものを公言していくうちに、自然発生的に広がっていった感覚です。

だけど、これまでたくさん失敗もしてきました。子ども服ブランドは上手くいかなかったし、夏フェスをやりたくて頑張ってた時もあったけど、実現しなかった。でも今、飲食店を経営できているのはこれらの失敗のおかげです」

誰しも、失敗するのは怖い。事業を始めるとなればお金が必要だし、リスクも大きい。だけど「失敗からしか学べないことはあった」と、MEGUMIさんは語ってくれた。

ある程度リスクを取ってでも、大きく展開しないと認知してもらえないよねとか、全部一人で抱え込んでたら、潰れちゃうんだなとか。失敗の点と点が、線になっていくんです

失敗続きの人生も、最後に線になるのだとすれば、むしろ失敗が多かった人ほど、大きな人生経験を得ることができるのだろう。「若い頃の苦労は買ってでもしろ」なんていうのは古い考えにも思えるが、意外と時代とは関係のないことなのかもしれない。

「今も、俳優として頑張りたいという軸は変わっていません。だけど飲食店での経験が俳優業に生きるなんて、私も思ってなかったんですよ。仕事柄、スペシャルな人とばかり関わることが多いけど、実際にドラマや映画で演じるのは、普通の子だったりするわけじゃないですか。

オーナーとしてお店で働いてくれるスタッフさんと話したり、SNSで私のファンだって言ってくれる子と話したりしてみると、どんどん自分の考え方も広がっていくんです。今の若い子が考えていることとか、将来何が不安なのかとか、画面を通すと私がただ教えているだけに見えるかもしれないけど、私もたくさんのことを学ばせてもらっています

自己肯定感の低い日本女性、少しでも背中を押したくて

芸能人の方とのコミュニケーションは、一方通行だと感じる人が多いだろう。SNSでコメントしても、相手が見ていてくれているかは分からない。だけど目の前にいるMEGUMIさんは、私の言葉一つひとつに真剣に耳を傾けて、咀嚼してから言葉を投げ返してくれる。私たちを「一人の人間」として見て、交流から何かを見出そうとしてくれていることが、とてもうれしかった。

「イベントの度に、本を持ってきてくれる子がいたり、私の発信を見て何か新しいことを始めたって言ってくれる子がいることが、活力になっています。もともと美容に関する発信を始めたのも、とある経済ニュースの番組で、日本の女性の自己肯定感が低いってことを知ったから。

私もそうだったのかもなあ、分かるなあって思ったし、だから少しでも女性が自信を持つきっかけになれるような情報を届けたくて、勝手に発信を続けています

経営者としてスタッフの人生を背負いつつ、日本の女性たちの背中を押すために活動を続けている――そんなMEGUMIさんだからこそ、今ここまで女性たちから支持されているのだと実感する。母のような、姉のような、保健室の先生のような、頼れるMEGUMIさんが頑張る姿を見ていると、たしかに「私も頑張ってみよう」と思えるのだ。

今のキャリアにプレッシャーはありますけど、人って、こういうことの積み重ねで成長できるんだと思うんですよ。私の姿に背中を押される人が一人でもいるなら、これから先も踏ん張っていきたいです

テレビ越しには凛として見えるMEGUMIさんの笑顔は、強さと自信、そして愛情に溢れていた。

仕事・転職・独立、恋愛・結婚・離婚、人間関係など、皆さまから寄せられた「大人な悩み事」に対して、イチローさんならではの哲学で生回答するお悩み相談ライブ「イチ問一答」。

MEGUMIさんが出演した第3弾のアフタートーク動画「Bar51」の公開が決定しました。

ライブ終了後の打ち上げとして、イチローさんとMEGUMIさんがさらにお酒を飲みながら深掘りトークを展開したスペシャルな動画。ライブ配信では話しきれなかったこと、打ち上げの場だからこそ明かされるプライベートなエピソードなど、「Bar51」ならではの“ここでしか聞けない話”をお届けします。

2024 年 11 月 28 日(木)より順次配信
オリックスグループ公式 Instagram アカウント「SMILE ON」(@orix_smile_on
https://www.instagram.com/orix_smile_on/

※この記事は2024年11月29日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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