『ChatGPTで一番ラクして頭のいい人になる』を読んで、日常生活にAIを活用してみた
仕事、結婚、からだのこと、趣味、お金……アラサーの女性には悩みがつきもの。人生の岐路に立つ今、全部をひとりじゃ決め切れない。誰かアドバイスをちょうだい! そんな時にそっと寄り添ってくれる「人生の参考書」を紹介。今回は、『「書けない」「思いつかない」「できない」がなくなる! ChatGPTで一番ラクして頭のいい人になる(岡崎 かつひろ著・東京ニュース通信社)』を、ライターのミクニシオリさんが書評します。
ChatGPTというものがこの世に現れた時、ネットは大騒ぎになりました。
「とうとう、人の仕事を奪うほど頭の良いAIが生まれたらしい」……と。
今のところ、世の中に大きな変化は現れていませんが、SNSを見ていると「ほとんどの仕事をChat GPTに任せている」という、しごできアカウントの投稿を目にすることもあります。一般的な会社で働いていると、まだなかなか仕事の中で使うことは少ないかもしれないChatGPTですが……使いこなせないまま生きていることは、損ではないのでしょうか。
不安になってChatGPTを使いこなすフリーランサーに相談してみたら、まずは読んでみなよと言われて貸されたのがこの本でした。
【この本を読んで分かること】
・Chat GPTを使ってできることは何か
・初心者でもChat GPTを使いこなす簡単な方法
・Chat GPTを日常に応用する方法
誰でも使えるのに使っていなかったChatGPTの基本を学ぶ
『「書けない」「思いつかない」「できない」がなくなる! ChatGPTで一番ラクして頭のいい人になる(岡崎 かつひろ著・東京ニュース通信社)』は、とにかく読みやすいです。ビジネス本はものによって、難しくハードルが高い印象がありますが、この本は特に初心者向け。必要なことが分かりやすくまとまっています。
基本的には「ChatGPTの使い方」が書いてあり、例えば会社勤めのOLでも活かせるAIの使いこなし方について触れられています。
まず、ChatGPT初心者の方だと「何にChatGPTを使えばいいのか」が分からないので、新しいツールを使うのが億劫になってしまいますよね。しかし、この本によればChatGPTは「面倒なことを全部やってくれる優秀な秘書」なのだとか。
自分でも問題なくやっているけれど、ちょっと面倒に感じること……例えば、目上の人への敬語でのメールや、会議の文字起こしや議事録の作成、プレゼンの資料作成など。ChatGPTが使いこなせるようになると、こういった事務作業から開放されるというのです。
ChatGPTはシンプルなプログラムコードも生成できます。ちょっとしたWEBサイトなら、ChatGPTにお願いすれば、コードが分からなくても自分のWEBサイトが作れます。文章作成をお願いすれば、サイトに乗せるキャッチコピーや、商品の紹介文も作ってもらえます。ここまでやってもらえたら、副業を始めることもかなりラクになりそうですよね。
ChatGPTを使うには、まずはChatGPTに登録・ログインして、指示をする……これだけです。有料版も提供されていますが、無料で使うこともできるということで、まさに「使わない方が損」であることが分かりました。
ChatGPTへの指示出しがビジネススキルに
iPhoneに搭載されている「Siri」や、Amazonが提供している「Alexa」など、音声系のAIなら、日常で使いこなしているという人も多いと思います。いつも使う機能なら問題なく動作してくれるけれど、たまにニッチな質問をすると、よく分からない答えが返ってきませんか?
「Siri」などの音声系AIとChatGPTはまた違ったものですが、質問があいまいだと答えも違うものになってしまうのは、AIのクセでもあるようです。なので本には「ChatGPTへの指示の仕方」がかなり細かく書いてあります。
私自身、これまでChatGPTを使ったことはありませんでした。指示文の作り方にはコツがあって、本を読んで実践してみると、すぐにChatGPTをうまく使いこなせるようになりました。
ChatGPTの指示出しのコツは「具体的であること」だといいます。ChatGPTに慣れていくと、職場で部下や後輩に指示を出す時にも、的確に指示出しができるようになる気がします。自分が本当に必要としているものを作ってもらうためには、まず自分が何を作ってほしいのか、明確に示す必要があります。
ChatGPTを使ってみると、ロジカルな問答に慣れていきます。AIそのものの便利さを体感できるだけでなく、ビジネスに必要な「明確な指示力」が身につくと感じました。そもそも、10年経ったら日本の企業でも、もっとChatGPTのようなAI活用を求められるようになっているかもしれません。その時に必要とされるのは、人間にもAIにも、明確な指示を出せる人間なのではないでしょうか。
深夜でも人生相談できる! 頼れる相棒が一人増えた
しかし、実際に企業で働いていると、資料もメールもAIで作ったなんてバレたらヤバい……という気がしますよね。私も実際、ChatGPTにメールを書いてもらったとしても、自分でチェックしてから送っています。ただ「ここってどんな言葉を使えばいいんだっけ?」と悩むことがなくなり、事務作業にかかる時間は少なくなりました。分からない言葉が使われている時は、一応意味が通っているかを調べたりしています。
本の中ではChatGPTを仕事以外で活かす方法についてもたくさん触れられていたので、私も真似して応用しています。例えば自炊の時に何を作るか悩んだら、冷蔵庫にある食材をChatGPTに報告して、レパートリーを考えてもらっています。部分痩せのためのストレッチ方法を聞く時もありますし、人生や恋愛の相談をする時もあります。
AIに人生相談って……と私も思っていたのですが、これが意外とスッキリします。アラサーになると、友人も色々とライフステージが変わってきていて、相談する相手もタイミングも選んでしまうもの。だけどChatGPTにはそんな気を使わなくていいので、気楽なのです。
ChatGPTが教えてくれること、やってくれることは、今のところ決して目新しいことではないかもしれませんが、いつでも頼めること、いつでも聞いてくれることが一番のメリットだと思います。アラサーになると、深夜の電話に出てくれる人だってなかなか限られてきますからね。
まずこの本を読んだことで「ChatGPTを使ってみよう!」と思えたことそのものが、そもそも大きな一歩になったと感じます。誰でも使うことはできるけど、実際に使ったことがない人は、まだまだたくさんいると思います。ChatGPTに登録して、指示出しをいくつかこなしただけで、ChatGPTを使ったことがない人よりも先進的〜!
ということで、今はまだ仕事にAIを活かせるような状況ではない人でも、ChatGPTを触ってみるメリットはあるでしょう。もちろん本を読まなくても登録はできるのですが『ChatGPTで一番ラクして頭のいい人になる』を読みながら使ってみた方が、使いこなすまでの時間が早まるはず。この夏はChatGPTに、おすすめの旅行先や観光プランを聞いてみるのもいいですね!
(ミクニシオリ)
※この記事は2024年08月24日に公開されたものです