「八海山あまさけ製造所」に潜入! アラサー女子に嬉しい「肌の潤い」「便通改善」について聞いてきた
8月も下旬になりましたが、まだまだ暑い日が続きますね。お盆明けは仕事も忙しくなりがちで、気づいたら「何となくだるくて食欲もない……」と夏バテに陥っている方もいるのではないでしょうか。
そんな時にぜひおすすめしたいのが、あまさけ(甘酒)。日本では古くは平安時代あたりから飲まれていて、少し前に「飲む点滴」としてブームになりましたが、身体にどんな良い効果があるかご存じですか?
今回は、夏も冬も毎日あまさけを飲んでいる“あまさけ大好き”な私が、「麹だけでつくったあまさけ」を製造している八海醸造にあまさけの魅力を聞いてきました!
甘酒には2種類ある? それぞれのつくり方とは
今回私がお邪魔したのは、新潟県南魚沼市にある八海山あまさけ製造所。ここで「麹だけでつくったあまさけ」シリーズが製造されています。
まず、甘酒には大きく分けて2種類あるって知っていますか? ひとつは酒粕と水と砂糖を加えた「酒粕甘酒」。もうひとつが、麹と水を主原料とする「麹甘酒」です。麹甘酒は砂糖を使わない代わりに、麹の酵素の力で米のでんぷんを糖化させて優しい甘みを引き出したもの。アルコールを一切含まないため、誰でも楽しめるというのも大きな魅力です。
「麹だけでつくったあまさけ」は、名前の通り麹甘酒に分類されます。私は以前から甘いのにすっきりとした飲み口が好きで飲んでいたのですが、麹と水だけでできていると知ってびっくり。あの甘みがどうやってつくり出されているのか、今回は特別に製造過程を見学させていただきました!
日本酒の製造技術を活かしてつくる“こだわりのあまさけ”
まずは原料となるお米を60%まで削り取り、雑味の原因となる脂質やたんぱく質の多くを取り除きます。お米を磨くことで、雑味のないすっきりとした味わいになるんだとか。また、日本酒と同じく60%まで磨くことで、真っ白できれいな「麹だけでつくったあまさけ」になるそう。
次にお米の表面についている“ぬか”などを水で洗い流し、浸漬タンクでお米に水分を吸わせたら、お米を蒸していきます。
麹菌が育ちやすいよう外側は硬く、内側はやわらかくするという「外硬内軟(がいこうないなん)」にしているんだそう。
そして蒸米機(じょうまいき)で蒸されたお米に麹菌を植えつけ、麹をつくります。日本酒の場合は「麹室(こうじむろ)」という場所で麹をつくっていきますが、あまさけの製造では麹室の環境を再現した製麹機(せいきくき)を使い、外気温や季節に左右されずに麹をつくることができます。
製麹機でつくられた麹と水を混ぜ合わせ、タンクで糖化発酵していきます。ひと晩かけて麹のもつ酵素がお米のデンプンを糖に分解し、あまさけが完成します。水は八海山系の軟水を使用していて、すっきりとした味わいに仕上げるためには大事な要素なんだとか。
異物検査をしたら、ボトルに詰めてすぐにアルミシールでフタをして、ボトルを熱水のシャワーで加熱殺菌します。殺菌後はシャワーで水をかけ、すぐに冷却を行います。
続いてボトルに少し圧をかけて、アルミシールが剥がれたり破れたりしていないかをチェック。キャップをつけ、賞味期限を印字したシュリンクフィルムをボトルにかけていきます。
最後に人の目で、シュリンクの曲がりや賞味期限の印字の不備がないかをチェックします。
できた製品は段ボールに箱詰めされて出荷されるのですが、出荷前に2日間かけて品質検査を行ってから出荷。こうした厳格な検査を受けて、私たちの元に届けられているんですね!
実はこんな効果があった!? 「麹だけでつくったあまさけ」が機能性表示食品に
日本酒造りで培った技術を活かしながら、麹を使った自然な甘みが魅力の「麹だけでつくったあまさけ」ですが、実は昨年の夏に新たな機能性が認められ、麹菌由来として初めて(※)の機能性表示食品となったそう。
しかも、そのために製法や風味を変えたのではなく、元から持っていた機能性を今回明らかにできたというから驚きです!
実は、同じ発酵食品でもヨーグルトやチーズは昔から数多くの研究報告がされていたのに対し、甘酒に関する学術的な研究はほとんど行われていなかったんだとか。そこで八海醸造は「成分を正確に把握し、お客様に信頼していただける情報を発信していきたい」という考えから、詳しい成分分析に取り組んだそうです。
その結果、麹甘酒には実に350以上もの物質が含まれていることが分かり、さらに「麹菌HJ1株が腸内環境を整え、便通を改善する機能性」「麹由来のグルコシルセラミドが肌の潤いを守るのを助ける機能」の2つの機能性を持っていることが明らかになりました。
便通改善も肌の潤いを助ける機能も、どちらもアラサーの女性にとって嬉しい働きですよね。おいしいだけではなく、身体にとっても良い機能性を持っていると分かり、あらためて「飲んでいて良かった!」と感じました!
魚沼の魅力がつまった観光スポット「魚沼の里」
ここまでは八海醸造さんご協力の元、特別にあまさけの製造所を見学させていただきましたが、せっかく南魚沼市まで来たので観光も楽しみたいなと思った私。ここからは、一般の皆さんも訪れることができる「魚沼の里」を紹介します。
「魚沼の里」は、魚沼の暮らしや雪国の文化を通じて「“郷愁とやすらぎ”を感じていただきたい」という想いから誕生した、八海醸造が運営するエリアのことです。清酒八海山の酒蔵を中心に、カフェや売店、キッチン雑貨店など、心安らぐスポットが点在しています。
私がまず訪れたのは、「八海山みんなの社員食堂」。実はここ、お昼の時間だけ一般の方に一部開放している、八海醸造の本当の社員食堂なんです。八海醸造は「同じ釜の飯を食べる」ということに重きをおいていて、製造部、営業、事務職など全てのセクションの社員がこの社員食堂を利用しているんだとか。
できるだけ地元や国産の食材を使用し、社員の健康と栄養バランスに気を使って作られた食事は、彩りはもちろん味もおいしく、なんと言ってもボリューミー! ご飯は地元魚沼産のコシヒカリをいただくことができますよ。
続いて訪れた「猿倉山ビール醸造所」は、クラフトビール「ライディーンビール」の醸造所となっていて、ガラス越しに醸造タンクを見ることができます。
施設内にはビアバー、ベーカリー、リカーショップを併設していて、醸造所からは南魚沼の市街地が一望できるので、景色を眺めながら出来立てのビールを楽しむことができます。
大切な贈り物におすすめなのが、贈ることをテーマにした「つつみや八蔵」。店内で購入したお酒や食品の包装をお願いすることができる(他店商品の持ち込みも可)のですが、贈る相手やシーンに合わせて、包み方や包装紙の色などを選ぶことができるんです。
和紙を使った伝統的な包み方である「折形」の他、リボンや包装紙を使ったラッピング、オリジナル水引飾りなどバリエーションも豊富ですが、お店の方と相談しながら決められるので安心です。
他にも和紙でぽち袋が作れるワークショップコーナーや、豊富なデザインのご祝儀袋、ぽち袋などの販売も。また、酒と食に関する書籍を集めたライブラリー「八蔵資料館」も併設しています。
もうひとつ「魚沼の里」で見ておきたいのが、「八海山雪室」。「雪室(ゆきむろ)」とは、冬にたくさん降り積もった雪を茅や藁の屋根で覆って貯蔵したもので、雪国の人たちの知恵と工夫から生まれた「天然の冷蔵庫」と呼ばれています。
「八海山雪室」は、約1,000トンの雪を貯雪室に貯蔵することでお酒を貯蔵している雪中貯蔵庫を低温に保つ、雪を利用した施設です。中に入ってみると、貯蔵されている雪の大きさにびっくり! ひんやりとした室内は、夏だというのに冬のような寒さでした。雪室で貯蔵した日本酒は、まろやかな味わいになるんだとか。空きスペースでは野菜なども貯蔵されています。
さらに、雪中貯蔵庫の冷風を同じ建物に入っているショップ「千年こうじや」内の冷蔵室へ送るという「雪冷房」の役割も。雪利用施設としては他に類を見ない施設でもあります。
また、館内には焼酎貯蔵庫やカフェ、売店、キッチン雑貨店などがあるので、カフェでほっとひと息ついたり、お土産を買ったりすることができます。
自分だけのアレンジレシピを探してみては?
甘酒が好きで以前から愛飲していた私ですが、今回製造所を訪れたことで、さらなる魅力に気づくことができました。
よく甘酒が苦手な方から「ドロッとした食感やあの香りが苦手」という話を聞くのですが、そんな方にこそ「麹だけでつくったあまさけ」を飲んで欲しいです! サラッとした飲み口と、なんと言っても日本酒顔負けの麹の香りがたまらないんです!
ちなみに「甘すぎて飲みにくい」という方は、豆乳や飲むヨーグルト、炭酸、ココアなどを混ぜて飲むのもおすすめ。私は八海醸造の担当者の方に教えてもらったトマトジュース+レモン汁を入れた“トマト割り”にどハマりしています!
まだまだ暑い日が続くので、ぜひみなさんも「麹だけでつくったあまさけ」を取り入れて、今年の夏を乗り切ってはいかがでしょうか?
※ 自社調べ(2024年8月)/消費者庁HP 機能性表示食品の届出情報検索にて
商品・施設概要
・「麹だけでつくったあまさけ」シリーズ
・魚沼の里
URL:https://www.uonuma-no-sato.jp/
(取材・文:松岡紘子/マイナビウーマン編集部)
※この記事は2024年08月23日に公開されたものです