現実は厳しい? 専業主婦になりたい女性が「婚活」を成功させるポイントとは
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「専業主婦になりたいのはダメですか?」とのお悩みについて、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。
専業主婦になりたいのはダメですか?
私は学生の頃から専業主婦になりたいと思っていました。自分の母親のように子育てに集中し温かい家庭を築くという夢があるからです。でもこのご時世、共働きでないと余裕のある生活ができないのではないかという不安もあります。また、婚活をしていてもこの考えに納得してくれる男性となかなか出会えていない現実です。私はこのまま専業主婦を夢見ていてはダメなのでしょうか?
(20代/一般事務)
専業主婦を夢見ること、全然ダメではないと思います!
ただ、ハードルが高いのは事実、だとも思います。
総務省統計局が実施した「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者の平均年収は433万円。
そこから算出すると、夫の収入のみで生活する場合、夫の年収は700万円以上あるのが理想とされています。
これを「そんなに?」と思うか、「そうだろうね」と思うかは人それぞれ。ただ、日本の給与所得者で年収が700万円以上800万円以下の人は全体の13.6%しかいません。その多くは40代後半や50代で、20代や30代となると本当にわずかしかいないでしょう。
なので、専業主婦を受け入れてくれるかもしれない伴侶に出会うためには、同世代ではなく40代や50代の男性を視野に入れて婚活をした方が確率は上がるとは思います。
受け入れてくれるかも、という表現にとどめたのは、今の時代、高収入の男性が必ずしも結婚相手に専業主婦を求めるとは限らないからです。
私の周りを見ても、年収700万円以上と思われる40代や50代の夫と暮らす女性たち(30代から50代)は、会社員であれパートであれ、みな働いています。ちなみに子どもは1人か2人いる感じです。
教育費はかかるし旅行にも行きたい。妻も働いた方が世帯年収を上げやすく、快適な生活を送れる、ということかもしれません。
もちろん、稼ぐ男性の中には、「結婚するなら家事も育児も全部やってくれる専業主婦じゃないとムリ」という人もいます。
ただ、そこまで稼ぐ男性には当然多くの女性が寄ってくるので、早々と結婚するか(そして離婚&再婚を繰り返すか)、特定の相手は作らず気軽に遊ぶか、のどちらかになりがち。いずれにせよ、妻となる女性には、多少のことではひるまない気丈さが必要かもしれません。
……と、あれこれ語りましたが、結局あなたに何を伝えたいかというと。
専業主婦になれたらラッキー、でもなれなくたっていいじゃない! ということ。
昔は専業主婦が当たり前でしたが、それは女性に稼ぐ手段がなかったから。つまり生きていくために女性が我慢に我慢を重ねて成り立っている夫婦が今よりもはるかに多かったわけです。
そんな中、母親の姿を見て自分も専業主婦になりたいと思えるのって、すてきなことです。あなたから見て母親は幸せで、あなたも幸せだったということだから。
ただ、時代は変わってしまった。でも、だからこそ、あなたの知らない幸せもあるかもしれないんですよね。
それぞれが仕事をしているからこそ、活性化されていくような関係。話し合いながらふたり並んで歩いていくような関係。
もちろん、完全に役割分担する夫婦のあり方も全然ありです。それが向いている人もいるし、あなたもそうかもしれません。
ただ、専業主婦という考えを一旦捨ててフラットになった方が、長い目で見て合う相手と出会いやすくなる気が私はします。
運命の相手って、思い込みを捨てさせてくれる人だったりするんです。「この人と出会うまで結婚なんて考えたことがなかった」という人がいるように、「この人と出会って専業主婦へのこだわりがなくなった」と思える人が現れるかもしれませんよ!
Point.
・専業主婦になりたい、と思うことは全然ダメではない
・ただ男性の平均収入や昨今の夫婦の傾向などを考えると、現実的なハードルは高め
・あなたは母親の姿を見て幸せの形を知ったが、あなたが知らない幸せの形もあるかも
・専業主婦へのこだわりがなくなる人と出会えたら、それも運命
(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2023年09月26日に公開されたものです