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使い方ちがう……。若者言葉を言う“イタイおじさん上司”のトリセツ

#お仕事ハック

仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。

今回のお仕事ハックは「若者言葉を使ってくる上司がめんどくさい」とのお悩みについて、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。

若者言葉を使ってくる上司がめんどくさい

50代後半の上司が私たちとコミュニケーションを取る時に、「ワンチャンその書類、明日までにできる?」「これ経理に渡してもろて!」などといった若者言葉を使ってきます。でも絶妙に使い方を間違っていたり、無理やりねじ込んでいたりして会話がめんどくさくなるので正直やめてほしいです。どうしたらこの調子の上司を止めることができますか?
(20代/営業事務職)

面白い上司じゃないですか!

……実際やられると面倒かもしれませんが(笑)、個人的には嫌いじゃないです、こういう上司。

わざわざ若者言葉を使うのは「若い部下たちとの壁をなくしたい」「気軽に触れ合ってほしい」という気持ちがあるからだろう、と思うので。

それが面倒なんですよ! と思うかもしれません。が、逆のタイプを考えてみてください。

「その書類明日までにできる?」「これ経理に渡しといて」無駄な言葉一切なし。その人のキャラクターや声のトーンなどによっては、素っ気ないな、威圧的だな、と感じてしまうこともありますよね。もうちょっと柔らかく言ってくれてもいいのに……とか。

柔らかい言い方をしない理由はいろいろあると思いますが、多くは「仕事の会話に無駄な言葉は不要」と考えているからでしょう。効率を最優先しているわけです。

そう考えると、「ワンチャンその書類明日までにできる?」と、どう考えても不要(笑)なフレーズを入れてくる上司は、非効率的な人。“ムダ”にだって意味がある、と考え、それを実践している人だと思います。

実際、意味はあります。深刻な空気になっている会議で、その上司が場を柔らかくしているかもしれません。失敗をして落ち込んでいる人が、苦笑しながらなごんでいるかもしれません。

無駄な言葉は、人の感情を揺らします。イラッとさせることもあれば、クスッとさせることもある。必ずしも悪いことばかりではありません。

さらに言うと、世の中には、自分より上の立場の相手には冗談を交えて盛り上げようとするのに、それ以外の相手には事務的な会話しかしない人もいます。それに比べたら、はるかにハートウォーミングで愛すべき人ではないでしょうか。

というわけで、私としては、面倒かもしれないけど広い心で受け止めて! とお伝えしたいです。

……が、もし、職場のほとんどの人が「あれやめてほしい」と本気で思っているのだとしたら、もしかしてそれは、上司がやるべき仕事をやらない人だからでは。

だとしたら、「そんなフレーズ挟む前にやるべきことをやってくれ!」とイラつく気持ちは分かります。仕事をやってくれない件は、上司よりも上の立場か同等の立場にいる人に相談すべきかもしれません。

仕事はちゃんとする人だけど……という場合は、職場に一人は必要な人だと思って! ちなみに、イラっとしつつもそれを出せないのがストレスなら、その我慢は必要ないかも。「今は◯◯って言った方がいいです」とダメ出しと共に最新フレーズを伝授したら、「マジか!」と喜んでアップデートしてくれると思いますよ!

Point.

・若者言葉を使うのは、部下たちと壁を作らずやりとりしたい気持ちの表れ
・その上司のおかげで場の空気がなごんだり、誰かが元気になったりもする
・仕事をちゃんとする人なら、愛すべき人として受け止めよう
・古かったり使い方が間違ったりしている場合は、遠慮せず修正してOK!

(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)

※この記事は2022年11月15日に公開されたものです

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