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仕事も趣味も全部楽しむ「バランスキャリ」。LIXILショールーム髙島さんの働き方

ミクニシオリ

「バリキャリ」「ゆるキャリ」……女性の働き方って、本当にこの2つだけなの? 100人いれば100通りの働き方がある。一般企業で働く女性にインタビューし、会社の内側や彼女の働き方を通して、読者に新しい働き方「○○キャリ」の選択肢を贈る連載です。

取材・文:ミクニシオリ
撮影:大嶋千尋
編集:鈴木麻葉/マイナビウーマン編集部

キャリアと結婚・出産の両立。女性にとって、20代から30代にかけての、大きな機転ともなる選択です。結婚と出産で、女性の暮らしと働き方は大きく変わります。そんな中で、どうやって仕事を続けていくべきなのか。見えない不安を感じ、仕事や結婚に後ろ向きになってしまう女性もいるでしょう。

若くして3度目の転職。たどり着いた運命の会社で自分らしいキャリアを実現し、念願のマイホーム購入までかなえた新婚アラサー女子・髙島理紗子さん。仕事は続けながら、今後は新しいおうちでの新生活、そして出産・子育てまで楽しみたい。そう語る彼女は、住生活に関わる商品を提案するLIXILのショールーム運営を行う株式会社LIXIL Advanced Showroomで、現在オンラインショールームの接客担当を務めています。

結婚を機にマイホームの購入をしたという彼女。それに合わせて、自身の働き方も変化を選択しました。新しい部署での新しい仕事、しかしそれが彼女にとって、明るい未来を照らしてくれる選択肢になりました。リモートワークが変えた、彼女の人生のお話をお伺いしていきます。

接客中心の働き方が、異動先でのリモートワークで一変!

ミクニ
本日はどうぞよろしくお願いいたします。髙島さんは現在、入社6年目のアラサー女子とお伺いしました。
髙島さん

そうなんです。音楽系の専門学校を卒業して、22歳の時にLIXILショールームに入社して、現在6年目です。

ミクニ
音楽系の専門学校から、住宅建材業界ですか。珍しいキャリアですね!
髙島さん

学生時代から音楽を続けていて、本当は音楽を仕事にしたかったんですけど……新卒は楽器店への就職でしたが、シフトが不規則で、体調を壊してしまって。それで転職する時に、同じくアルバイトなどで好きと感じていた接客をベースに、人と深く関われる仕事がしたいと考え、不動産業界、そして住宅建材業界のLIXILに興味を持ちました。

ミクニ

たしかに家に関わる仕事は、ユーザーの暮らしに関われるすてきなお仕事ですよね!

髙島さん

それに楽器店や、前職の賃貸不動産での仕事は時間が不規則なところがあって、誰もが一度は目にしたことがあるLIXILなら、ワークライフバランスが整っているんじゃないか? と期待したというのもあります。最初はショールームでの接客業務を担当していたのですが、女性やママさんも多く働いていて、思った通り働きやすい職場でした。

ショールームの様子

ミクニ
そういえば髙島さんも、最近ご結婚されたとお伺いしました! おめでとうございます。
髙島さん

ありがとうございます! 今はLIXILショールームで培った知識をフル活用して、職場より少し田舎にマイホームも購入したんです。

ミクニ
結婚して、働きやすさを実感できる職場で活躍しながらのマイホーム生活……理想的な暮らしですね。でも、職場への距離が遠いと大変じゃないですか?
髙島さん

もともと少し田舎であっても住環境の良さを重視してマイホームを計画したいという想いがあったのですが、ちょうど会社としてリモートワーク中心で業務を行うオンライン部署の人員強化を行うタイミングと重なったため、思い切って自ら手を挙げました。

LIXILでは、ショールームでの対面接客も行っていますが、現在、お客様がスマホやパソコンを通して、ショールームコーディネーターと相談できるサービス「オンラインショールーム」に力を入れています。

ショールームでの経験を活かしながら、リモートワークも取り入れたいと思い、今はこのオンライン接客の仕事を、自宅でしているんです。

ミクニ
なるほど! それなら、自宅が職場から遠くても安心ですね。それにしても、今は住宅建材の業界でも、接客がオンラインでできるようになったんですね……! 時代の変化だ。
髙島さん

オンラインショールームには、予約ありのご相談と予約なしのご相談があり、私の部署は予約なしで「今すぐ相談したい」というお客様のお問い合わせに対応しているんです。ショールームに来たはいいものの、予約はしておらずスタッフが接客できない場合や、短時間でちょっと商品を確認したい方など、営業時間ならいつでもお問い合わせできます。

ミクニ
リフォームや新築を買いたい! みたいなご相談も、飛び込みで対応してもらえるんですか?
髙島さん

オンライン接客では、製品を360°視点で確認できるデジタルツールやシミュレーションツールなどを使って、お客様のご要望に合わせた提案をしていきます。「トイレを変えたい」というライトなご相談から「家をリフォームしたいけど、まずはオンラインで話を聞きたい」という人もいらっしゃいますよ。

ミクニ
なるほど〜。ユーザーにとっても便利で、かつ働き方に選択肢が生まれたという意味では、社員さんにとってもメリットですよね。
髙島さん

そうなんです。LIXILは今リモート化にも力を入れていて、私の部署では新商品の説明や研修なども、全てオンラインで完結できるようになっています。なので、仕事はほぼ全てがリモート。お客様への提案方法のレポートなども、同僚や先輩たちとみんなで社内SNSを使って情報を共有するので、自宅でも仕事のスキルをどんどんアップしていくことができるんです。

ミクニ
でも、ずっと接客を中心にお仕事されてきたとなると、今の環境は想像がつかなかったのではないでしょうか。
髙島さん

そうなんです。接客そのものは好きだったけど、やっぱり結婚して出産をしても続けられるのだろうか、という不安はずっとありました。転職もそういった不安がきっかけだったし、異動に手を挙げたのも、少しでも自分のワークライフバランスを理想に近づけるために、と勇気を出しました。

趣味のオーケストラにも挑戦。部署異動が理想の住まいを手に入れるきっかけにも

ミクニ

実際、リモート中心の暮らしになって、どんなことが変わりましたか?

髙島さん

まず、通勤がなくなったことで時間と体力に余裕が生まれました。働きながら合間で家事もできるようになったので、生活環境が整うようになりました。現在は生まれた時間を利用して、ずっとチャレンジできていなかった、社会人オーケストラチームにも参加できるようになったんです!

ミクニ
え〜! ずっと好きだった音楽を……? でも、社会人になってからは音楽はされてなかったんですよね。
髙島さん

そうなんです。正直、接客の仕事と両立するのは無理だと諦めていました。音楽をするためには、たとえ趣味でも練習も必要。土日に合同練習があるので、個人練習は平日にするしかありません。今までの働き方では、職場に楽器を持っていって、帰りに防音室で練習して帰る体力はありませんでした。

でも今は、昼間体力を温存できるので、仕事終わりに車でカラオケに行って、平日に楽器を練習する余裕も生まれました。

ミクニ
めぐりめぐって、本当に自分がやりたかったことが実践できるようになったんですね。
髙島さん

オンライン部署は新規事業だったので最初は不安でしたが、手を挙げて本当によかったと思っています。職場の近くに住む必要もなくなったからこそ、自分の希望にあった環境のマイホームを購入することもできましたし、子育てと仕事の両立のイメージができるようになってきました。

ミクニ
会社の都合に左右されるのでなく、自ら選択して理想に近い働き方を実践されているのがすてきですね。
髙島さん

自分の暮らしを自分で選択するというのは、この会社で働いていたからこそ分かったことかもしれません。お客様もそうやって、自分のおうちや使う商品を選ばれて、自分らしい暮らし方を選択しています。私も、それに憧れたんです!

ミクニ

ちなみにマイホームは、リモートワーク向けに何か工夫されたことなどありますか?

髙島さん

私はリモートワークで行うのが作業ではなくお客様対応で、かつ主人もリモートワークをしているので、平日の昼間は二人が別々に集中できるワークスペースを作りました。後は、日中もふと心を落ち着けることができるように、縁側を作りました。仕事中は基本家でも制服なのですが、縁側で日差しを浴びたら、出社時とはまた違うリフレッシュができそうだなと思っています。

ミクニ
あまりにも一つの理想に近い暮らしで、すごく羨ましくなってきました……!
髙島さん

えへへ(照)。予約なしのお客様対応は、ショールームでの仕事とは違い短時間でお客様の要望を把握したり、幅広い商品情報を学習しておくなど大変さもあります。ですが、むしろ、新しい学びを得る機会が増えたこの今の働き方をすごく気に入っています。

ミクニ
むしろ新しいスキルが身についていることも、最終的には自分にとってもプラスですもんね。
髙島さん

そうですね。商品情報の勉強もそうですが、ずっと続けてきた接客のスキルも、今までとは違う能力が伸びています。オンライン接客では画面上には1人しかいらっしゃらなくても、実はご家族も同席されていたり、そばに小さなお子様がいらっしゃる場合もあります。目の前にお客様がいらっしゃらない分、動作や小さな声かけ、小さな挙動を見逃さないようにしています。

ミクニ
髙島さんにそういったたゆまぬ向上心があったからこそ、理想のキャリアとワークライフバランスを掴み取ることができたんですね。
髙島さん

向上心が持てるのはやっぱり、接客が好きだからです。もしもショールームでの仕事を続けていたら、大好きな仕事の方にのめり込んでしまって、むしろ理想のタイミングで子どもを持つことや、理想の家を買うことの優先順位を下げてしまっていたかもしれません。

ショールームには働くママさんもいますが、正直私は今回の選択が無ければ、まだ具体的なイメージを持つことすらできていなかったと思います。

ミクニ

適材適所を見極める力、自分の弱みを認め、理想とキャリアをすり合わせていくのも、大切な能力だと思います。

髙島さん

前向きな性格なので、まずはやってみようという気持ちが、いい意味で作用しただけですよ。オンラインの部署でもまだ至らない部分はたくさんあるので、趣味と平行しながら、仕事のスキルアップのための勉強も続けるつもりです!

ミクニ

転職も部署異動も、人生での一つの選択ですよね。その選択の連続に自分のワークライフバランスがあるんだと思います。キャリアも住まいも自分で選ぶ人生、とても参考になりました!

※この記事は2022年10月14日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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