言い方がキツイ「年下の先輩」。腹を立てない付き合い方のコツ
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「指導してくれる年下の子の態度が気になる」とのお悩みについて、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。
指導してくれる年下の子の態度が気になる
中途入社をした会社で私の指導をしてくれることになったのが、私よりも12歳下の女の子なのですが、その子の態度がとにかく気に入りません!「これやってもらっていいですか?」「この前も言いましたよね? まだできないんですか?」などと、すごい上から目線で言い方もきつめ……。指導してもらう立場なので少しは我慢していたのですが、とにかく腹が立って仕方ありません。その子と上手に接するコツがあれば知りたいです。
(30代/一般事務職)
この問題の焦点は、彼女が「年下だから」ではなく、「態度が横柄だから」かもしれませんね。
というのも、敬語も使っているようですし、彼女は一応あなたを年上の人として扱っていそうなんですよね。
問題は、「そんな言い方しなくても」と思ってしまうような、コミュニケーションを阻害する伝え方を彼女がしてしまっていること。そして、その問題を本人が全く自覚していなさそうなことだと私は感じました。
年上のあなたにそうなのだから、同年代や年下にはもっと厳しく言うと思います(中には相手が年上だからこそ、イラつくケースもあるかもしれませんが)。
ちなみに私も昔、10歳くらい年下の人(Aさんとしましょう)に仕事のある件で指摘され、その指摘内容にも言い方のキツさにもモヤモヤしたことがあります。
ここは冷静に第三者の意見を聞こう、とAさんの上司に相談してみたところ、「あの子は細かいからね」と苦笑していました。多くの人は気にしないようなことをAさんは気にする、と。
なるほど……と思ったと同時に、相手に納得できなかった理由も分かりました。私から見て、Aさんの指摘内容にも言い方にも他者に対する想像力が欠けていて、にもかかわらず、Aさんはその自覚が全くなく、自分が絶対に正しいと思い込んでいるからだ、と。
これ、あなたの年下の先輩にも通ずる部分がありませんか?
「この前も言いましたよね? まだできないんですか?」という言葉からは、相手が気落ちせず仕事に向き合えるようにという配慮も、どうすれば相手がいい仕事をしてくれるか、ということへの想像力も感じられません。
何度も説明したことを習得してくれない、という問題を解決したいのであれば、「作業のどのへんで止まっちゃう感じですかね?」と聞いてみるとか、もっと別のアプローチが考えられるはず。
ただ、その先輩は、自分が厳しくされて仕事を覚えたから後輩にもそうしている、という可能性もあります。そうやって覚えていくものなんだ、と。だとしても、そんな古い相撲部屋のような価値観では、いずれ彼女自身が壁にぶち当たるでしょう。
そんな彼女との接し方ですが、とりあえず、年齢のことは忘れましょう。そして、「ここ教えてもらっていいですか?」と質問したり、「時間作ってくれてありがとうございます」と感謝を示したりしながら、爽やか後輩モードで向き合う! 偉そうにする人は、自分を頼る人や感謝する人には弱いです。
相手があなたに好感を抱けば、態度も軟化します。あまり深刻になりすぎず、これは横柄キャラを攻略するミッションなのだ、くらいに捉えてみては。残念ながら世界からそういう人がいなくなることはないので、今後の人生で絶対に役立ちます。気付けばコンプリートして、仕事でもプライベートでも次のステージに進んでいるはずですよ!
Point.
・問題の焦点は相手が年下であることではなく、相手の言動が横柄であること
・他者に対する想像力に欠け自分が正しいと思い込んでいるため、周りをモヤモヤさせる
・偉そうにする人には、頼る・感謝の言葉を伝えるなど、爽やか後輩モードで接しよう
・横柄キャラとのコミュニケーションを攻略すれば、次のステージに進めるはず
(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2022年10月04日に公開されたものです