「断る」の正しい敬語は? ビジネスで使える丁寧な表現一覧
より丁寧さが伝わる「断る」時のポイント
前段では、「断る」に代わる婉曲的な表現を紹介しました。
ただし、中には「より丁寧にしたい」場面もあることでしょう。そんな時は、次のような工夫をするといいでしょう。
断る理由を添えて誠意を伝える
断る理由を添えることで、相手の納得度が高まります。
例文
例文のように事細かく伝える場合と、「先約」とだけ伝える場合があります。
・せっかくですが、その日は出張で東京におりませんので、お引き受けいたしかねます。
・あいにくその日は、先約がありますので、参加は難しいです。
クッション言葉を加えてより丁寧に
婉曲的な表現の前に、クッション言葉を使うと、よりやわらかい、丁寧な印象になります。
例文
・あいにくですが、伺うことが難しいです。
・せっかくですが、ご辞退申し上げます。
・せっかくのお誘いですが、今回は見合わせたいと存じます。
・残念ながら、難しい状況です。
・申し訳ございませんが、私の一存では決めかねます。
・恐縮ですが、どうしてもお引き受けいたしかねます。
感謝の言葉と未来への期待を示す
断る場合でも、相手への感謝の気持ちを述べることで、次回への希望をつなぐことができます。
例えば、展示会などに誘われて断った場合、相手に「誘って悪かったかな」と思わせてしまうことがあります。
そのため、「今回は伺えませんが、お誘いいただきうれしく思っております」と感謝の気持ちを伝えても良いでしょう。
また、関心があり、次回は応じたい場合「またチャンスがあれば、ぜひお知らせください」と伝えましょう。
相手に失礼のない「断り上手」を目指そう
仕事でも日常の生活でも、何かを断る作業は人にストレスを与えます。しかも、相手が目上の人や取引先であればなおさらです。
「あの件、無理だなあ。どうやって断ろう」と心にモヤモヤを抱えていると、目の前のことに集中できないでしょう。
逆に、上手に断ることができたら、自分にも他人にもストレスをかけず、仕事もはかどります。相手に失礼のない断り方を工夫することは、ノンストレスで穏やかな日々のためにも大切なことですね。
(前田めぐる)
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※この記事は2021年12月02日に公開されたものです