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年末調整で知っておきたい「戻ってくるお金」

#令和のマネーハック

ミクニシオリ

働き方も、恋愛も、生活様式も、全てのあり方が少し前とは違う令和の今。数えきれない変化の裏にある「新マネーハック」を、さまざまな分野の専門家たちが回答します。今回の回答者は、FP(ファイナンシャルプランナー)の水谷明日香さん。

今回のお話「年末調整って結局何を“調整”しているの?」

そろそろ年末調整の時期。毎年何となく手続きをしつつも、そもそも年末調整って何をしているのか疑問に思う人もいるのではないでしょうか。名前を書いて指示された箇所を埋めるだけになっている人は、もしかしたら本来は「戻ってくるお金」があるかもしれません。ここで一度、年末調整についておさらいしましょう。

年末調整は「所得税の調整」

年末調整といえば、年末に会社から送られてくる堅苦しい書類……という認識しかない方も多いのではないでしょうか。会社員の場合、会社の総務部などが年末調整を請け負ってくれていますが、必要な書類を添付して送り返すだけなので、実際に何をしているのか分かりにくいですよね。

年末調整とは、所得税の調整のことを言います。所得税はその年の所得に応じて支払う必要がある税金ですが、会社員の場合は毎月の給与から天引きで先払いしているパターンが多いです。

給与が上がると所得税は高くなりますが、所得税には「所得控除」という所得税を減額するための制度もあります。年度内に給与額が変わった場合や、控除を反映した場合の所得税の差額を調整するのが、会社が行っている年末調整の目的です。

年末調整で戻ってくるお金って?

年末調整によって戻ってくるお金は、控除を適応した結果、払いすぎていた分の税金である場合が多いです。

所得税は「所得×税率」で決まるので、所得の金額によってその年の納税額が決定されます。そして、所得控除が適用されると、所得税は「(所得-所得控除)×税率」という計算になり、納税額が少なくなるのです。

例えば、所得が2,400万円以下の人なら「基礎控除」が適用され、48万円分の所得が控除されます。会社から得た給与額から基礎控除分48万円を差し引いた額が、今年の課税分所得額になるという計算。差し引かれた分の給与は非課税ということになるので、控除が多ければ多いほど課税分所得は下がり、所得税額も下がるのです。

ふるさと納税やiDeCoも控除の対象

所得控除はいくつか種類がありますが、簡単に適応される控除もあります。例えば、確定拠出年金の「iDeCo」や生命保険料は所得控除の対象です。将来の備えにもなりますし、節税にもつながるので一石二鳥ですね。

その他、医療費を年間約10万円以上使っている方には「医療費控除」が、マイホームを買った方には「住宅ローン控除」が適用されます。ふるさと納税制度を利用した人も、所得税の税金控除の対象になります。

会社の年末調整で調整してもらえない所得控除も

所得控除の中には、会社の年末調整では対応してもらえないものもあります。生命保険料控除や住宅ローン控除(2年目以降)、iDeCoは年末調整の対象になっていますが、ふるさと納税や医療費控除は会社の年末調整では対応してもらえません。その場合、翌年度の3月までに自分で確定申告を行う必要があります。

確定申告もインターネットで簡単にできるので、年末調整で対応してもらえない分は自分でしっかり申告しましょう。ふるさと納税は確定申告をしないで済む「ワンストップ特例制度」という制度も用意されているので、上手に利用してください。

副業をしている人も年末調整だけでは終われない?

また副業で20万円以上の報酬をもらっている方は、本業の会社で得た給与以外の所得を自身で申告する必要があります。副業先の会社で所得税を支払っていない場合、個人的に所得税を支払う必要があるのです。この場合も、自分で確定申告を行う必要があります。

副業している場合は、本業で稼いだ給与と副業でもらった報酬を足したものが所得となりますので、所得税額の計算が変わってくるので注意が必要です。

「控除証明書」を大切に保管しておこう

会社で年末調整してもらえる控除も、確定申告を自分で行わなければいけない場合でも、申請のために「控除証明書」が必要になります。年末調整の時期になってから「証明書がない!」ということになると再発行の手続きが必要になり、会社の年末調整期限に間に合わず自分で確定申告を行う必要が出てくる場合も。書類は大切に保管しておきましょう。

貯金するより控除を上手に利用した方がお得!

「控除があるとは言っても、保険料もiDeCoもお金を払っているんだから一緒なんじゃないの?」と思うかもしれませんが、給与としてもらっているお金は、控除が入らない限り所得税が課税されるお金ということになります。使わずに取っておくと所得税が上がるので、控除で浮く所得税分は、控除のために使っても損はないということになります。

特にiDeCoは払っておくと将来の自分の年金額が増える上に、年末調整で返ってくるお金も増えます。会社員として節税をするのなら、ぜひ考えておいても良いかもしれませんね。

令和のマネーハック36

年末調整で行っているのは「所得税の調整」。保険やiDeCo、ふるさと納税による控除はマイナビウーマン世代も身近なので、手続きが漏れていないか確認しよう。

(監修:水谷明日香/FPwoman、取材・文:ミクニシオリ、イラスト:itabamoe)

※この記事は2021年11月22日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ・フリーライター。広告業界で絵に描いたような体育会系営業を経験後、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿。Twitterでは恋愛相談にも回答しています。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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