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好きな人の顔を思い出せないのはなぜ!? 専門家が原因を解説

高見綾(心理カウンセラー)

好きな人の顔が思い出せなくなる原因

それでは、好きな人の顔が思い出せなくなる原因にはどういったことが考えられるのでしょうか。考えられる理由を挙げていきます。

(1)感情が高ぶっている

好きな人を前にした時に、うれしくなったりドキドキして緊張してしまったりと感情が高ぶることがありますよね。

興奮状態になっていると、好きな人を見ているようでも、意外とちゃんと見られていないのです。

「私はちゃんと話せているだろうか」「嫌われていないかな」などと、相手のことよりも自分のことの方が気になる場合もあるでしょう。

気持ちが高ぶっている時は空回りしがち。このように、落ち着いた精神状態ではないので、相手の顔をしっかり見ることができず、ぼんやりとしか思い出せないということがありそうです。

(2)見ている時に瞳孔が開いている

瞳孔は光の加減によって大きく開いたり小さくなったりしますが、好意のある人を見て興奮する時にも大きく開くと言われています。

好きな人を見ている時は、瞳孔が大きく開き、キラキラとして眩しい状態となります。

結果として、ぼんやりとした思い出せなくなることにつながっているのかもしれません。

(3)記憶を抑圧する心理的な働きから

前述のとおり、フロイトによると、私たちは自分の心をストレスから守り、心理的な安定を保つため、自己防衛のメカニズムを持っているとされています。

自分にとって都合の悪い記憶や、実現したくてもかなわないような欲求などを無意識下に抑圧し、忘れようとすることがあるのです。

好きな人のことを考えるとドキドキして、仕事など他のことが手につかなくなってしまったり、気持ちが浮ついてしまったりすることがありますよね。また、片思いをしていて、「この恋は実らないかもしれない」などと悲観的に思うこともあるはず。

これらは、心身に負担がかかっている状態。

このような時に、無意識レベルで抑圧が起こっているとする説です。結果として、思い出せなくなってしまうという現象につながっているのではないかと考えられています。

(4)しばらく会っていない

お互いの予定が合わない、もしくは忙しいなどの理由により、ここしばらく好きな人と会っていないという場合も、顔が思い出せなくなる原因の1つとなるかもしれません。

会えない期間が長くなると、顔を思い出そうとしても、「そういえば、どんな顔をしていたっけ?」と思ってしまうことはあるでしょう。

(5)さまざまな表情を知っていて固定化できない

誰かの顔を思い出す時は、笑っている時やおどけている時など、印象的なある瞬間を切り取った映像が思い浮かぶものです。

その点、好きな人については、たくさん目で追ってさまざまな表情を見ている分、どれも印象的で1つの表情に絞れないことも考えられます。

固定化できないくらい好きな人を目で追っており、たくさんの魅力的な表情を知っているからこそだと言えるかもしれませんね。

(6)顔以外の印象が強い

誰かを好きになる時は、外見もさることながら、性格や人間性など、さまざまな面の魅力に惹かれるものです。特に、顔以外の要素に魅力を感じている場合は、どうしてもそちらの方の印象が強くなってしまって、顔が思い出せなくなってしまうことがあるでしょう。

映像として認識しているのではなく、声やしぐさ、雰囲気など、別のものの印象が感覚として強く残っているということが原因として考えられます。

次ページ:好きな人の顔を思い出すための対処法

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