「まくし立てる」の意味や類語は? 例文つきで解説
「まくし立てる」の類語(例文つき)
「まくし立てる」と同じような意味を持つ言葉を以下に紹介します。
「言いまくる」
相手を圧倒するほど、言いたいだけ言うこと。
「まくし立てる」と同じ意味ですが、「言う」という言葉が入っているので、「まくし立てるようにしゃべる」のような重複した表現を招きにくく、使いやすい言葉です。
例文
・さんざん言いまくってドアを閉めてしまうとは、勝手な人だ。
「しゃべり立てる」
盛んにしゃべること。
「まくし立てる」と同じ意味ですが、「しゃべる」という言葉が入っているので、意味が伝わりやすい言葉です。
例文
・店長は、最初のあいさつで私たち店員に2時間もしゃべり立てた。
「しゃべりまくる」
「徹底的に喋る」という意味。
「まくし立てる」と同じ意味です。これも「しゃべる」という言葉が入っているので、ストレートに意味が伝わります。
例文
・会話に飢えていた私たちは、とにかくしゃべりまくった。
「畳み掛ける」
相手に余裕を与えないほど、続けざまに言うこと。
「まくし立てる」同様に「畳み掛けるように話す」と重複して使われることの多い言葉です。
例文
・待ってください。そんな勢いで畳み掛けられたら、会話にならないでしょう。
「舌が回る」
「多くの言葉を滑らかにしゃべる」という意味。
「まくし立てる」が相手に迫る勢いを感じさせるのに対し、「舌が回る」はよどみなくスムーズな印象を与えます。
例文
・釣りのことになると、彼はとたんに舌が回る。
全ての言葉が辞書に載っているわけではない
私たちは、普段分からない言葉があると検索したり、辞書を引いたりします。そのせいか、辞書は万能であるように思ってしまいます。
ところが、辞書に載っていない言葉は意外と多く、複合語ではその傾向が顕著です。
今回の「まくし立てる」は辞書に載っていましたが、少し挙げただけでも、「歌い終える」「食べ損なう」「食べ損ねる」「困りきる」「黙り通す」…… どれも広辞苑には載っていません。
もちろん、どれも意味自体は分かりやすく、悩ましい言葉でもありません。
このように、辞書に載っていない言葉がたくさんあることは、それだけ日本語の可能性を感じさせます。
組み合わせることで多様な意味を表現できる、日本語の豊かさそのものだといえるでしょう。
(前田めぐる)
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※この記事は2021年09月22日に公開されたものです