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「ご手配」と「お手配」の違いとは。意味と正しい使い方を解説

松岡友子(コミュニケーションマナーアドバイザー)

「ご手配」と「お手配」の使い分け方

「手配」は、「ご手配」であれば尊敬語と謙譲語、「お手配」であれば美化語となります。

つまり、相手に何かをお願いする場合は「ご手配」、丁寧で柔らかい印象にしたい場合は「お手配」と使い分けることが可能です。

詳しく見ていきましょう。

相手に何かをお願いする場合は「ご手配」を使う

「ご手配」は、尊敬語、謙譲語として使える言葉です。

尊敬語とは「ご住所」や「お名前」など、相手を敬う意味で使用されます。謙譲語とは、目上の人に対して自分がへりくだる表現のこと。「恐縮ですが、○○のご手配をお願いします」というニュアンスを伝えられるため、早急に何かをお願いしたい時にも有効です。

例えば、

・お忙しいところ恐れ入りますが、至急、航空券のご手配をお願いできますでしょうか。

・お手数ですがお客様の方で宿泊先のご手配をお願いいたします。

のように使用できます。

柔らかい印象にしたい時は「お手配」を使う

「お手配は尊敬の意味のない美化語だから、ビジネスでは『ご手配』を使うべき」と解説しているケースがありますが、筆者は少し違うのではないかと思っています。

美化語とは物事を美化して、自分の品位を高める時に使う敬語です。上品な言葉遣いにしたい時や、急ぎの印象を与えたくない時に「お手配」を使うと良いでしょう。

例えば、

・弊社では先行チケットのお手配が可能です。

・来年度の総会準備にあたり、もろもろのお手配につきまして、そろそろご相談申し上げたいのですが。

など、ビジネスシーンでも美化語として使用が可能です。

使い分けに迷ったら「ご手配」がおすすめ

「ご手配」と「お手配」には厳密に見ると意味の違いがあることが分かりました。ですが、「ご」「お」の接頭語のつけ方には明確な決まりがなく、例外が多く存在します。

そのため、使い分けに迷った時は、目上の人に対して失礼になることのない「ご手配」を使うと良いでしょう。

次ページ:「ご手配」の使い方(例文付き)

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