【心理学】認知バイアスとは? 事例や種類一覧、対策を紹介
認知バイアスの種類一覧
認知バイアスにはたくさんの種類がありますが、その中でも特に知っておくと役に立つものがあります。
ここでは、それらをできるだけ簡単に紹介します。
確証バイアス
自分が正しいと思う考え方を肯定する情報ばかりを集めてしまうことを「確証バイアス」といいます。
AかBを選択する際、自分が良いと思ったAの支持意見を集めて「ほら、みんなもAが良いって言ってるよ」と主張してしまう場面はありますよね。
自分に都合の良い情報ばかりを集めて意思決定しようとしてしまうのです。
正常性バイアス
身の回りで異常事態が起こっても「自分だけは大丈夫」「大したことにはならないだろう」と考えて、ストレス回避する心理現象を「正常性バイアス」といいます。
例えば、詐欺の注意喚起のニュースを見ていたのに、自分だけは大丈夫だと思い込んでいた結果、だまされてしまう人がいます。地震や台風などの災害の際に逃げ遅れてしまう人がいるのも、この心理が働いたためだと考えられています。
自己奉仕バイアス
物事がうまくいった時は自分が頑張ったからだと思い、うまくいかない時は周りや環境のせいだと思う心理現象を「自己奉仕バイアス」といいます。
自尊心を守るため、自分の失敗はあまり認めたくないという心理が働き、このような偏った見方になってしまうのです。
後知恵(あとぢえ)バイアス
物事が起きた後に、予測できたことだと錯覚してしまう心理現象を「後知恵バイアス」といいます。
例えば、あるカップルが別れた時に、「やっぱりね。あの2人はうまくいかないと思った」と、さも分かっていたかのように言う人。ここには、後知恵バイアスが働いている可能性があります。
バンドワゴン効果
バンドワゴン効果はいわゆる「勝ち馬に乗る」ことで、「多くの人が支持しているものは正しい」と思いやすい心理現象のことをいいます。
例えば、SNSでたくさんのフォロワーやいいねを集めていたりすると、このバンドワゴン効果が作用し、「優れた人」「良い商品」であると認識してしまう傾向にあります。
コンコルド効果
今までに投資したコスト(お金、時間、気持ち)を無駄にしたくないという気持ちから、損失になると分かっていてもそのまま投資を継続してしまう心理現象を「コンコルド効果」といいます。
「この人とはもう別れた方が良い」と思っていても、「○年も付き合ったのにもったいない」と感じて別れるに別れられなくなるようなケースが、これに該当します。
アンカリング効果
最初に提示された条件や数値が基準となり、その後の意思決定に影響を及ぼすことを「アンカリング効果」といいます。
「セミナーが10,000円のところ、今月だけは半額の5,000円で受講できます」と言われると、最初から「セミナーは5,000円です」と提示された場合に比べてお得だと感じますよね。
マーケティングではよく活用されている心理効果です。
ハロー効果
ある対象について、学歴や外見、肩書などの目立つ特徴に引きずられて、その他の評価も影響を受けることを「ハロー効果」といいます。
例えば、立派な肩書がある人の言動にはポジティブなイメージを持ち、外見の印象が悪い人に対してはネガティブなイメージを持ってしまう。
このように、見た目の印象で相手を高く評価したり低く評価したりする現象が、ハロー効果なのです。