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「留意」の意味とは? 「注意」との違いを解説

前田めぐる(ライティングコーチ・文章術講師)

「留意」と「注意」の違いは?

では、強い注意を促す場合には、どんな言葉がふさわしいでしょうか。それが、次に解説する「注意」です。

「注意」という言葉の意味

辞書で「注意」を引くと、次のように書かれています。

ちゅうい【注意】
・気をつけること。気を配ること。留意。
・危険などに遭わないように用心すること。警戒。
・相手に向かって、気をつけるように言うこと。
・(心理学の用語)心の動きを高めるため、特定の対象に選択的・持続的に意識を集中させる状態。
(『広辞苑 第七版』岩波書店)

つまり「注意」は「留意」と同じように、「気を付ける」という意味で使います。

「注意」は危険なことや悪いことに対して用心する場合にも使う

「注意」は、より危険なことや悪いことに気を付ける場合にも使います。

・スリに注意!
・飛び出し注意!
・不審者に注意!

「スリが出没しているので、注意してください」とも書けますが、少ない文字数の方がインパクトがあり、視認性が高まります。

分かりやすいイラストの横に大きく、目立つように書かれた「注意」の文字は、見る人をハッさせて踏みとどまらせる効果がありますね。

「注意」の「注」は、「集中する」という意味

また、「注」の字には「気持ちや視線を一点に集中させる」、つまりじっと見つめるという意味があります。

例文

・「最後の部分をよく注意してご覧ください」

「注意」は呼び掛ける言葉そのものも指す

さらに、不適切な行為や悪いことなど注意を呼び掛ける言葉そのものも「注意」です。「留意」にはこうした働きはありません。

例文

・「上司に注意を受けた」
・「廊下を走らないよう先生から注意された」

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