メリットだらけ。心理学を応用した「謙虚な人」になる方法
心理学を応用した謙虚な人になる方法とは? 心理カウンセラーの高見綾さんが7つのポイントを解説します。
「謙虚ですね」は、一般的には褒め言葉として使われます。謙虚である方が、人間関係がうまくいくイメージを持っている人も多いでしょう。
とはいえ、謙虚とは、具体的にはどんな特徴を指すのでしょうか?
今回は、謙虚な姿勢がもたらすさまざまなメリットを解説します。また、謙虚な性格になるために今すぐできる行動も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
謙虚さとは?
そもそも謙虚とは、「控え目で、慎ましいこと。素直に相手の意見などを受け入れること。また、そのさま」をいいます(小学館『デジタル大辞泉』)。
対義語としては「傲慢」や「横柄」などがあり、一般的には、出しゃばったり自慢したりするようなことがなく、他人の話をよく聞き、学ぶ姿勢のある人というイメージがあるのではないでしょうか。
謙虚な人は、自分を過信せず、かといって、卑屈になり過ぎることもない、ちょうどいいバランスを持っているタイプ。自分と向き合い、悪い点は変えていける心の強さや余裕があるのも特徴です。
謙虚であることのメリットとは?
では、謙虚な姿勢でいることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
(1)“自分自身との関係”がうまくいく
謙虚な姿勢があると、まず、“自分自身との関係”がうまくいくようになります。
謙虚さがないと、プライドが邪魔をして自分の非を認められなかったり、他人に認めてもらいたくて自分を過剰に大きく見せてしまったりすることがあるもの。
しかし、謙虚でいられれば、自分の良くない部分は素直に認めて改善していけますし、人間関係において合わない人がいても折り合いがつけやすくなるので、イライラすることも減るでしょう。
(2)他人の良い部分を吸収できる
さらに、他人と自分を比べて卑屈になるようなこともないので、心穏やかに過ごせるもの。仕事などにおいても、周囲の人の良い部分を吸収しながら、より良い自分であろうと努力できるので、成果も出やすくなります。
(3)周りからの評価がUP
また謙虚な人は、控えめな人でもありますが、努力家で自分の才能や得意なことを熟知しています。
そして、それは「自分がすごいから」はなく、「周りのサポートで成り立っているもの」であると理解しています。
そのため、たとえ自分の能力や地位が高くとも、おごることも威張るようなこともしませんし、むしろ感謝の気持ちを頻繁に表現します。そういった様子は、周りの人からすると、「仕事ができるのに(地位が高いのに)全然偉ぶらないで素敵だなぁ」「気持ちのいい人だな」という好印象を受けるのです。
加えて、向上心があり、学ぼうとする意欲も高いので、後輩であれば先輩や上司からかわいがられるタイプ。より上のポジションへ引き上げてもらいやすくなるでしょう。
(4)良好な人間関係を築ける
謙虚な人は人間関係がうまくいく点も大きなメリットです。
自分と意見が違う人がいても、いきなり否定したり非難したりするようなことはありません。自身の価値観が絶対的に正しいわけではないということを知っており、相手に「こうすべきだ」と意見を押し付けるようなこともないでしょう。したがって、周囲とトラブルになりにくいです。
他人の良いところを見つけては褒めるようなタイプ。周りの人は「自分のことを見てくれた」「認めてくれた」「受け入れてもらえた」と感じてうれしくなります。過度な期待をしたり、見返りを求めたりせず、自分のできることをやろうとするため、そういった誠実な姿勢は人間的な魅力を感じさせ、周りの人から信頼されます。