謙虚な人になるには? 心理学を応用した方法7つ
心理学を応用した謙虚な人になる方法とは? 心理カウンセラーの高見綾さんが7つのポイントを解説します。また、併せて謙虚であることのメリットも紹介したもらいます。
「謙虚ですね」は、一般的には褒め言葉として使われます。謙虚である方が、人間関係がうまくいくイメージを持っている人も多いでしょう。
とはいえ、謙虚とは、具体的にはどんな特徴を指すのでしょうか?
今回は、謙虚な姿勢がもたらすさまざまなメリットを解説します。また、謙虚な性格になるために今すぐできる行動も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「謙虚な人」とはどんな意味?
辞書によると、「謙虚」とは以下のような意味です。
けん‐きょ【謙虚】
[名・形動]控え目で、つつましいこと。へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れること。また、そのさま。「―な態度」「―に反省する」
[派生]けんきょさ[名](小学館『デジタル大辞泉』)
謙虚というと、一般的には出しゃばったり自慢したりするようなことがなく、他人の話をよく聞き、学ぶ姿勢のある人というイメージがあるのではないでしょうか。
ちなみに、謙虚の対義語としては「傲慢」や「横柄」などがあります。
上記の意味を踏まえると、「謙虚な人」は、自分を過信せず、かといって、卑屈になり過ぎることもない、ちょうどいいバランスを持っているタイプ。自分と向き合い、悪い点は変えていける心の強さや余裕があるのも特徴です。
謙虚な人になるための7つの行動
自分自身の感情をうまくコントロールでき、周囲とも良好な関係を築けるのが謙虚な姿勢のメリット。できることならこうありたいものですが、自分の傲慢さや欲を上手に扱えないと悩む人もいるはずです。
では、謙虚な性格に近付くためには、日ごろからどんなことを意識すればいいのでしょうか。
(1)自分を認めて心の余裕を作る
謙虚になるためには、まずは心の余裕が必要です。
ネガティブな気持ちでいっぱいいっぱいになっている時は、卑屈になってしまうこともありますし、自分を隠して虚勢を張ってしまうこともあるものです。
そんな時には「私って不安だったんだな」「そりゃ落ち込むよね」と自分の気持ちを受け止めてあげたいもの。また、自分に自信がない人は、日ごろの頑張りを承認するなどして、自分を褒めることを積極的に行っていきましょう。
そうすることで心に安心感や余裕が生まれやすくなります。
(2)相手の話はいったん肯定する
自分と違う意見の人がいた時に、「それは違う!」とすぐに反発してしまうと、トラブルになりやすいもの。
「なるほど、○○さんはそう思うんですね」というクッション言葉を入れるだけで印象が随分と変わります。そういった対応をすると、相手は自分の話を聞いてくれた、受け止めてくれたと感じ、話し合いがスムーズに進むことでしょう。
(3)うまくいかない時は「自分」を変える
自分が正しいと思っていると、思い通りにならない時に他人を変えようとしたり、自分の望む方向に誘導しようとしたりしてしまいます。おせっかいになって踏み込み過ぎてしまうこともあるでしょう。
しかし、それでは「自分を否定された」「自分の気持ちを尊重してもらえない」と相手が感じ、傲慢な人だという評価を受けてしまうもの。
他人を変えようとするのではなく、自分が変わることで状況を変化させましょう。
(4)他人の言動から学ぶ
すてきだなと思った人がいれば、年上年下関係なく、その人の言動や振る舞い方、考え方などを真似してみましょう。
人の良い部分を自分にも取り入れていく姿勢を持つことで、成熟した人格へと成長できます。
また、嫌だなと思う人がいた場合も、むやみに批判するのではなく、自分もその人と同じような振る舞いをしていることがないか、自身を振り返る機会として利用したいものです。
(5)他人の良い点は積極的に伝える
謙虚な人は、相手に対して敬意を持って接しています。
そういった内面の姿勢は、振る舞い方や言動に現れるので相手にも伝わるもの。
敬意を持つためには、相手の良いところを積極的に探すことです。
どの人にも、良いところが必ずあります。そして、人は「自分のことを認めてほしい」「受け入れてほしい」と思っています。相手の良いところを積極的に伝えてあげると、自分も気分がいいですし、相手との関係も良くなります。
(6)調子のいい時こそ周りに感謝する
自分の調子がいい時、または成果が出た時は、「私ってすごい! だって頑張ったもんね」「うれしい~!」と思いっきり喜びをかみしめて周囲の人と分かち合ったり、自分を褒めたりするといいのですが、1つだけ注意点があります。
それは、調子のいい時こそ周りにたくさん感謝するのを忘れないこと。感謝を忘れてしまうと、「自分がすごいんだ」という、うぬぼれや優越感が芽生えてしまいます。
(7)周囲の人を応援する
謙虚な人は、自分の利益だけではなく、全体の利益を考えて行動することができます。したがって、自分だけが良ければいい、という発想ではなく、みんなで一緒に幸せになる道を考えましょう。
そのためには周囲の人を応援したり、成功や幸せを祈ったりするといいかもしれません。
もし喜ばしいことがあれば、一緒に喜びを分かち合いましょう。「大切な人のため、自分にできることは何があるだろう?」と考えて、見返りを求めずに貢献していく姿勢を持つのもいいですね。

あなたの「謙虚な人度」を診断でチェックしてみましょう。