謙虚な人の特徴とは? 好かれる理由や謙虚な人になるための行動も紹介
謙虚な人にはどのような特徴があるのでしょうか。また、好かれるのはなぜなのでしょうか。心理カウンセラーの高見綾さんが、心理学を応用した謙虚な人になるための行動と併せて解説します。
「謙虚ですね」は、一般的には褒め言葉として使われます。謙虚である方が、人間関係がうまくいくイメージを持っている人も多いでしょう。
とはいえ、謙虚とは、具体的にはどんな特徴を指すのでしょうか?
今回は、謙虚な姿勢がもたらすさまざまなメリットを解説します。また、謙虚な性格になるために今すぐできる行動も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「謙虚な人」とはどんな意味?
辞書によると、「謙虚」とは以下のような意味です。
けん‐きょ【謙虚】
[名・形動]控え目で、つつましいこと。へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れること。また、そのさま。「―な態度」「―に反省する」
[派生]けんきょさ[名](小学館『デジタル大辞泉』)
謙虚というと、一般的には出しゃばったり自慢したりするようなことがなく、他人の話をよく聞き、学ぶ姿勢のある人というイメージがあるのではないでしょうか。
ちなみに、謙虚の対義語としては「傲慢」や「横柄」などがあります。
上記の意味を踏まえると、「謙虚な人」は、自分を過信せず、かといって、卑屈になり過ぎることもない、ちょうどいいバランスを持っているタイプ。自分と向き合い、悪い点は変えていける心の強さや余裕があるのも特徴です。
謙虚な人であることのメリットとは?
では、謙虚な姿勢でいることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
(1)“自分自身との関係”がうまくいく
謙虚な姿勢があると、まず、“自分自身との関係”がうまくいくようになります。
謙虚さがないと、プライドが邪魔をして自分の非を認められなかったり、他人に認めてもらいたくて自分を過剰に大きく見せてしまったりすることがあるもの。
しかし、謙虚でいられれば、自分の良くない部分は素直に認めて改善していけますし、人間関係において合わない人がいても折り合いがつけやすくなるので、イライラすることも減るでしょう。
(2)他人の良い部分を吸収できる
さらに、他人と自分を比べて卑屈になるようなこともないので、心穏やかに過ごせるもの。
仕事などにおいても、周囲の人の良い部分を吸収しながら、より良い自分であろうと努力できるので、成果も出やすくなります。
(3)周りからの評価がUPする
また謙虚な人は、控えめな人でもありますが、努力家で自分の才能や得意なことを熟知しています。
そして、それは「自分がすごいから」はなく、「周りのサポートで成り立っているもの」であると理解しています。
そのため、たとえ自分の能力や地位が高くとも、おごることも威張るようなこともしませんし、むしろ感謝の気持ちを頻繁に表現します。
そういった様子は、周りの人からすると、「仕事ができるのに(地位が高いのに)全然偉ぶらないで素敵だなぁ」「気持ちのいい人だな」という好印象を受けるのです。
加えて、向上心があり、学ぼうとする意欲も高いので、後輩であれば先輩や上司からかわいがられるタイプ。より上のポジションへ引き上げてもらいやすくなるでしょう。
(4)良好な人間関係を築ける
謙虚な人は人間関係がうまくいく点も大きなメリットです。
自分と意見が違う人がいても、いきなり否定したり非難したりするようなことはありません。自身の価値観が絶対的に正しいわけではないということを知っており、相手に「こうすべきだ」と意見を押し付けるようなこともないでしょう。したがって、周囲とトラブルになりにくいです。
他人の良いところを見つけては褒めるようなタイプ。周りの人は「自分のことを見てくれた」「認めてくれた」「受け入れてもらえた」と感じてうれしくなります。
過度な期待をしたり、見返りを求めたりせず、自分のできることをやろうとするため、そういった誠実な姿勢は人間的な魅力を感じさせ、周りの人から信頼されます。
謙虚な人の特徴
謙虚な人には、以下のような特徴があります。
(1)自慢話をしない
謙虚な人は、あまり自慢話をしません。うれしいことがあってもひけらかさず、落ち着いて受け止めるでしょう。
一方、他の人が喜んでいる時には「良かったね」と一緒に喜べる心の余裕があります。
(2)周囲の人や環境に感謝できる
いつも周囲や環境に感謝できるのも、謙虚な人の特徴です。
物事がうまくいった時や褒められた時でも天狗にならず、「○○さんの協力があったからこそです、ありがとうございます」などと感謝を述べることができます。
(3)人の意見に耳を傾ける
謙虚な人の特徴として、人の意見をよく聞くことも挙げられます。
たとえ反対意見だとしても否定から入らず、その考えの良い部分を吸収しようとしたり、自分の意見に足りない部分がなかったか考えたりしながらいったん受け入れるのです。
(4)周りを立てる
謙虚な人は、周りを立てようとする傾向にあります。
自分に注目が集まる場面でも、「これは○○さんが教えてくれたんです」「○○さんのおかげでできました」といって周りを立てるのです。
(5)素直に自分の非を認める
うまくいかないことがあると、何かのせいにしたくなることはあるかもしれません。しかし、謙虚な人はまず「自分に非はなかっただろうか」と考えます。
このように、誰かのせいにせず自分が変わろうとするので、成長が早いでしょう。
(6)見返りを求めない
謙虚な人は、見返りを求めません。損得勘定で行動しているわけではないので、裏表もあまりないでしょう。
「こうすれば気に入ってもらえるだろう」などといった下心ではなく、本当に相手のためを考えて手を差し伸べる優しさがあります。
【謙虚な人診断】あなたの謙虚度をチェック
ここまで読んで、自分は謙虚といえるのか気になった人はいるでしょう。以下の診断では、10の質問であなたの謙虚度を診断できます。気になる人は試してみてください。
あなたの「謙虚な人度」を診断でチェックしてみましょう。
▶次のページでは、謙虚な人が好かれる理由について解説します。