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友達の定義とは? 言葉の意味や「友人」との使い分け方も解説

マドカ・ジャスミン

大人になると、友達を作るのも難しくなってくる。なぜ、昔のように簡単に友達が作れないのでしょうか。そもそも、友達って本当に必要? その疑問に人気コラムニストのマドカ・ジャスミンさんが答えをくれました。

夜行性である私は、トロントへ留学中の友人と頻繁にInstagramのメッセージでやり取りをしている。

彼女自身は健康そのものだが、トロントは新型コロナウイルス感染症の影響によるロックダウンが始まってから、はや2週間以上(執筆当時)がたっていた。

異国の地で一人過ごす彼女。本当は心細いのだろうけど、メッセージの内容は非常にポジティブなものだ。

新型コロナウイルス感染症関連の意見やニュースをシェアしたり、私が彼氏と別離した直後ということもあって「いい恋したいね~」なんて思いをはせ合ったりする。

彼女と最後に会ったのは、1月。まだ日本にいたときですら、多くて月に2回か3回しか会ってはいない。

それでも、ことあるごとに世間話や仕事、恋愛トークで大盛り上がりができるのだから、最高の友達だと胸を張って断言しよう。

今回は「友達」とは一体何なのか、その意味を紹介していく。

友達とは一体何か?

世の中にはこう主張する人もいるかもしれない。

「会わなきゃ友達じゃないでしょ」「毎日のように連絡を取る必要がある?」そう言われてみれば、「もしかしたらそうかもしれない……」と思う自分もいた。

実際、ここ2年間で出不精に拍車が掛かった私は、日頃やり取りをする友人はいても会うとなるとぐっとハードルが高くなっていたのだ。

日頃のやり取りにしても、当時の彼氏とのどうでもいい話を繰り返すことすら躊躇うようになり、友達はいるはずなのに謎の孤独感に苛まれることも……。

友達の辞書的な意味は「互いに心を許し合っている人」

そもそも、「友達」とは一体何なのだろう。

「友達」という言葉自体の意味を調べてみると、以下のように説明がされていた。

互いに心を許し合って、対等に交わっている人。一緒に遊んだりしゃべったりする親しい人。(出典:デジタル大辞泉)

う~ん、ピンとこない~。説明を読んだところで何が分かるわけでもなく、仕方がないのでこの説明を基に、友達とはどういった関係性を指すのか、自分なりの解釈をまとめてみた。

友達の定義は?

さっそく、友達とはどういう関係性を指す存在なのか、その定義を紹介していく。

(1)お互いをリスペクトし合える

大前提中の大前提。お互いに立場や境遇・職業などが違えど、尊敬し合える関係。

自分がどれだけ困窮し、相手が大成功をしたとしても、それに僻むことなく、敬愛できる相手。それこそが友達なのだ。

(2)変な格好を付けなくていい

人間なのだから、人に対していい格好をしたくなるのは仕方ない。別に悪いことではない。

けれど、友達の前ではいわゆる“イキり”的な振舞いをする必要はなく、涙を流したいときや弱音を漏らしたいときは素直にそれらができる相手こそ友達だと私は考える。

(3)自分と違う価値観を持っていても受容できる

例えば、私は交際前の性交渉に賛成派で、友達は反対派だとする。そうであっても、互いが互いを否定せず、「あなたはそうで、私はこう」と違いを受容できる人間関係が友人といえるだろう。

自分と違う価値観を持っていても、決して糾弾はしない。それは他人と関わる上で必要なことであるが、友人関係ならなおのこと大事な要素である。

(4)見返りなしに助け合える

誤解されたくないが、仮に友人間で「仕事」を頼むとなったら、きちんと報酬は払うし、払ってもらう。この場合の”助け合える”とは、あくまでも善意の施し合いだ。

悩んでいたら相談に乗るし、問題を抱えているなら自分ができる範囲で手を貸す。そこに見返りは存在しない反面、一方的だと不健全になる可能性もある。

なので、相互的に行うに越したことはないし、相互的に行える相手と友人関係を築くのがベストである。

友達がいると何がいいのか

正直な話、私自身はめちゃくちゃ友達が少ないタイプだ。オンオフ問わず、道端で会えば軽く声を掛けるだけの“よっ友”は人一倍多いが、頻繁にやり取りをしたり、食事に行ったりする親しい友人は数えられる程度にしかいない。

それでも友達がいるといいことは、いくつもあると私は思う。その具体的な例を挙げてみる。

(1)喜怒哀楽を共有できる

何か無性に腹が立つことやどうしようもなく悲しいこと、逆に叫びだすほどうれしいことがあったとして、友達がいればその感情を共有することができる。

もちろん、ネガティブな感情のときは相手をサンドバッグみたいにしないよう気を付けないといけないが。

人間は自己開示をし合うことで信頼関係が築けるのも事実だ。何よりも、どんな感情も自分一人で抱え込むより、友達と共有した方が新たな知見が得られることも多い。

(2)損得勘定なし。フラットでいられる

ほんの少しでも損得勘定が孕んだ関係は遅かれ早かれ破綻するのだと、年々感じざるを得なくなってきた。

お互いに合理的な理由があってのビジネスライクな友人関係を否定する気はないが、それは本質的な意味での友情とは言い難い。

「これをしてくれるから」「あれをくれるから」、だから友達。何だか味気がないと思わない? どんなときでもフラットでいられるのが友達だろう。

(3)孤独感から救い出してくれる

新型肺炎のアレコレもあり、同棲を解消できていないが彼氏と別れた私。今までメインで心を支えてくれていたものがなくなり、ぽっかりと開いた穴は次第に孤独感を生み出す。

だが、そんなときは友人を頼る。仕事などもあり、付きっきりで相手をしてもらうのは難しいが、彼・彼女らはいつもユーモアを交えて親切に応えてくれる。友達は偉大だ。

(4)自分が抱く疑問や悩みを解決してくれる

いくら広い視野を持っていたとしても、人間は無自覚のうちに自分の固定概念に捉われてしまいがち。

そのせいでささいな悩みや問題でつまずいてしまったとしても、友達に相談することで解決法や答えにたどり着くことも少なくないのだ。

自分一人では浮かばなかったアイデアや視点を教えてくれるのは、先生やメンターではなく友人なのかもしれない。

▶次のページでは、大人になると友達ができにくくなる理由と、友達の作り方を紹介します。

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