頑張り屋さんの特徴とは? 頑張りすぎを防ぐ方法も紹介
「頑張り屋さん」とは「困難に負けずに努力する人」という意味。努力家なのは良いことですが、仕事などを頑張りすぎる人は疲れてダウンしてしまうことも。今回はコラムニストのヨダエリさんに、頑張り屋さんの特徴や頑張りすぎを防ぐ方法について聞きました。
「頑張り屋」という言葉があります。仕事や学業、プライベートなどで、やるべきことに一生懸命取り組む人のことですね。
まわりからは、「立派だな」「偉いな」と思われることが多く、本人も頑張ったことに充実感を覚えるケースが多いでしょう。
……うまくいっている間は。
脅しているわけではなく、頑張り屋さんは、頑張りすぎないよう注意しておくことがとても大切なのです。なぜなら、もしかしたら今後、脳裏にこんな思いがよぎる瞬間がやってくるかもしれないから。
「自分は頑張りすぎじゃないか?」と。「このままだと自分はどんどん辛くなるじゃないか?」と。
一体なぜ頑張りすぎないことが大事なのか、頑張りすぎてしまう人の傾向に触れながら、解説していこうと思います。
「頑張り屋」の意味とは?
まずは「頑張り屋」という言葉の意味を確認しましょう。辞書では以下のように記載されています。
がんばり‐や〔グワンばり‐〕【頑張り屋】
困難に負けずに努力する人。ねばり強い人。
(『デジタル大辞泉』小学館)
辞書にある通り、「頑張り屋さん」とは「困難に直面しても諦めず、ねばり強く努力する人」のこと。
その性格が周囲からポジティブに評価されたり成功につながったりすることもありますが、時には頑張りすぎて疲れてしまうことも。
本記事では、頑張りすぎて気づいたら限界が迫っているタイプの「頑張り屋さん」に焦点を当てて、特徴や頑張りすぎないための対策などを解説していきます。
頑張り屋さんの特徴
努力しすぎてしまう性格の頑張り屋さんには、以下のような特徴があります。
(1)無意識に頑張っている
頑張りすぎてしまう人にとって、頑張るのは当たり前のこと。「頑張った」ことで、はじめて人として胸を張って生きていけると無意識に捉えている人もいるかもしれません。
そこまではいかなくても、頑張らないこと、つまり手を抜くことに罪悪感を抱きがちな傾向はあるはず。つまり、頑張らないことがむしろ苦手なのです。
(2)完璧主義
いつも完璧を目指しているからこそ、作業の終わりが見えず頑張りすぎてしまう人もいるでしょう。
このタイプの頑張り屋さんは物事の細かい部分まで妥協を許さず、高いクオリティを追求する傾向にあります。
その仕事ぶりは周囲から評価されているはず。しかし、気づいたらオーバーワークで疲れていることが多いかもしれません。
(3)人に頼むのが苦手
「これを頼んだら、○○さんの仕事を増やしてしまう」「これくらいで協力をお願いしたら、『仕事ができない』って思われるかも……」。
そのような不安感から、手一杯なのに人を頼れず頑張りすぎてしまう人も。
そして、周囲から「頑張り屋さんだよね」と褒められてますます手伝いを頼みにくくなる……という負のループにはまるケースもあるようです。
(4)自分1人で仕事をする方が楽だと思っている
仕事を人へ割り振るには、まず仕事のやり方を教える必要があります。また、最初は思うようなレベルでやってもらえない可能性もあるでしょう。
それを考えると、「自分1人でやっちゃった方が楽」と感じて自分だけで頑張ってしまう人もいます。
(5)他人の仕事ぶりを信用していない
他人の仕事ぶりを信用していない人は、「自分でやった方がクオリティ高く仕上げられるのでは」「思ったようにやってもらえないのでは」と感じて全部自分で抱えようとしがち。
その結果、自分でやるべき仕事が増えて頑張りすぎてしまうことになります。
(6)人の期待に応えたい気持ちが強い
周囲から期待されると、それに応えたいと思うもの。仕事のモチベーションが上がりますよね。
しかし、その気持ちが強すぎると無理してまで短納期で大量の仕事をこなそうとしたり、目指すクオリティが高くなりすぎたりして疲れてしまうこともあります。
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頑張り屋さんが「頑張りすぎかも」と気づくとき
頑張るのは、基本的には大切なこと。たとえば、いい仕事をすべくひとりひとりが頑張るから会社に利益が出ます。家族ひとりひとりが役割を果たすべく頑張るから、平和な家庭が維持されます。
頑張ったことで良い結果が出るのは嬉しいものですし、頑張っている人の姿を見るのも、気持ちがいいですよね。
だから、頑張っている人は「頑張れば頑張るほどいいんだ」と、ときに思い込んでしまいます。
そして、頼まれた仕事をすべて引き受け、それをやり遂げるために睡眠時間を削ったり、頻繁に残業や休日出勤をしたりします。家庭での役割も決して手を抜きません。
その結果、どうなるか。体調を崩します。最初は風邪や頭痛といったちょっとした体調不良。でも気にしないで頑張り続けた結果、検査が必要な大きな病気を発症したり、場合によっては心の病気を発症したりします。
考えてみれば、当たり前のことなのです。人間の体力にも精神力にも、キャパシティがあります。それを越えてまで動こうとすれば、壊れてしまうのは自然なこと。
そして、壊れてから気づきます。
「頑張りすぎていたのかも」と。
▶次のページでは、頑張り屋さんが「頑張りすぎ」を防ぐためにはどうすれば良いか紹介します。