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人肌恋しいと感じるのはなぜ? 心理カウンセラーが教える対処法

小日向るり子

朝晩の冷え込みが厳しい季節になりました。寒さを感じながら一人夜道を歩いているときや、残業が終わって部屋に帰り電気をつけたときなど、ふと「人肌が恋しい」と思った経験はありませんか? 今回は、なぜ人は「人肌が恋しい」「温もりがほしい」と思うのか、という心理とその対処方法について、解説していきたいと思います。

人肌恋しいと思うのはなぜ?

そもそも人間は、集団で生活をすることで繁栄してきた生物です。大昔から、男性はマンモスや熊といった大きな動物の肉を手に入れるために集団で狩りをし、男性たちが狩りをしている間に女性たちが料理や子どもの世話などをしてきました。人間はそうして種の保存を行い繁栄してきた生物なのです。そのため、DNAの中に「ひとりでは生きていけない」という本能的な不安感情が刷り込まれているといわれています。

また、大切な人と肌を密着させると脳内から「オキシトシン」という物質が出るのですが、このオキシトシンには血圧の上昇を抑え、呼吸が深くなるという効果があることがわかっています。呼吸が深くなると自律神経では副交感神経が優位になりますので、身体の緊張が解け、眠りにつきやすくなります。大切な人から抱きしめられた経験があると、脳がこのときに感じた安心感や癒される感覚を覚えており、寂しいときや不安なときに「人肌が恋しい」という感覚が呼び起こされるのです。

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