昔に戻りたい心理とは? やり直したいと思った時の対処法5つ
昔に戻りたいと思う心理とは? 「昔がよかった」と感じるのは、懐かしさや後悔があるからなのでしょうか。今回は、昔に戻りたいと願う気持ちの対処法を、心理カウンセラーの秋カヲリさんが解説します。
こんにちは、心理カウンセラーの萩原かおりです。
「昔に戻りたい」と思ったことはありませんか? 何かショックな出来事が起きたり行きづまったりすると、誰しも過去が恋しくなる瞬間があります。
しかし、それは叶わぬ夢。
どうにかして乗り越えなければいけません。そこで「昔に戻りたい」と思う心理と、その対処法を解説します!
「昔に戻りたい」って感情はよくあること?
昔に戻りたいと思っている人がどれくらいいるのか気になるところ。まずは、働く女性にこんな質問をしてみました。
Q.「昔に戻りたい」と思うことはありますか?
ある……46.0%
ない……54.0%
※有効回答数150件
意外にも「ある」と答えた人は半数以下。とはいえ、46%とほぼ半数の人が「昔に戻りたい」と思った経験があるようです。
戻りたいと思う心理とは?
「昔に戻りたい」と思う瞬間は人それぞれですが、王道のパターンがあります。そう感じるときの代表的な心理状態を3つご紹介します。
(1)自信を消失している
何か大きなミスをするなどの失敗をしてしまったときは、落ち込んでしまいますよね。
「どうしてうまくいかなかったんだろう」「自分はダメな人間なのだろうか」と自信をなくしてしまうことも……。
そんなときに、昔うまくいっていたときのことを思い出すと「でも、失敗したのは今回だけだ」「前はうまくいっていたから大丈夫」と自信を取り戻すことができます。
自信を回復したいとき、過去を振り返り「あのときに戻りたい」と思うのです。
(2)苦しい現状から逃れたい
単純に、現実逃避するために「昔に戻りたい」と思う人も多いです。今直面している問題がヘビーであればあるほど、どうにかして現状から逃れたいと思ってしまうもの。
悲しいことがあって弱っているときは、楽しかった昔の思い出が急によみがえってきて恋しくなりませんか? 恋人にフラれて寂しいときなど「今の苦しみを回避したい」と思うと、つい順調だった時期を振り返ってしまいます。
幸せだった記憶にすがることで、少しでも気を紛らわせたいのです。
(3)歳を重ねるのが怖い
日本人には、若さをステータスだと考える人がよくいます。
特に女性は、歳を重ねることに不安を感じている人も多いのではないでしょうか。男性でも、ビジネス上ではだんだんと地位が上がったり後輩がついたりと責任を背負うようになり、若手時代のように自由に行動できなくなってきます。
そのため、今よりも未来の可能性が広がっていた過去に思いをはせて「あのころは気楽でよかったなあ」と考えてしまうのでしょう。
昔に戻りたいと思ったときはどうすればいい?
それでは「昔に戻りたい」という気持ちを抱えたときは、どう対処すればいいのでしょうか。考え方次第で気持ちはいくらでも切り替えられます!
「昔に戻りたい」気持ちの対処法
(1)「昔に戻っても何も変わらない」と考える
(2)「今を乗り越えれば今より成長できる」と信じる
(3)「今ありがたいと思えるもの」を探す
(4)幸福の基準を下げる
(5)「自分じゃどうにもならないこともある」と諦める
誰でもすぐに試せる、上記5つの方法をくわしく解説しますので、ぜひ試してみてくださいね。
(1)「昔に戻っても何も変わらない」と考える
「昔に戻りたい」と思うのは、今と昔を切り分けて考えているからです。
しかし、実際には昔があっての今。昔の出来事がなければ今にはつながっていないので、たとえ今つらかったとしても、昔に戻れば楽になるわけではありません。たとえ一度昔に戻ったとしても、やがて今のような展開を迎えるのです。
昔に戻ることは不可能なうえに現実逃避でしかなく、それでは事態はよくならないと自分に言い聞かせましょう。しっかり今と向き合ってこそ、よりよい未来につなげられるものです。
(2)「今を乗り越えれば今より成長できる」と信じる
過去にすがっていると、いつまでたっても成長できません。たとえ今悲しいことがあったとしても、過去を手放すことが寂しいと感じても、今を乗り越えてこそ新しいステージが見えるもの。
昔の思い出にとらわれていると、逆に苦しさや寂しさを抱えたまま生きていくことになります。「昔に戻りたい」と思うことこそ、悲しさや寂しさを増幅させるのです。
今が苦しいからこそ、乗り越えれば楽になるのです。自分を信じて前進してください。
(3)「今ありがたいと思えるもの」を探す
昔に戻りたいのは、今を否定しているからです。寂しさや悲しさなどの苦しみを感じて、現状を受け入れられずにいませんか? しかし、今を肯定するのも否定するのも自分自身。
自分の考え方次第で「昔に戻りたい」ではなく「今が一番いい」と思うこともできるのです。
まずその第一歩として、今自分がありがたいと思えるものを探しましょう。
大切な友人、相談を聞いてくれる上司、この間買ったお気に入りの服、おいしいランチ、気持ちいい天気など、なんでも大丈夫です。
そうやって自分が受け入れられるものを探すだけでも、自然と今の状況がよく見えてきてポジティブな気持ちになれます。
(4)幸福の基準を下げる
現状に不平不満を感じている人は、過去の全盛期を思い出して「あのときはよかったのに」と後悔してしまいます。しかし、そうやって後悔しているだけでは自分を苦しめるばかり。
いったん自分の中の「幸福の基準」を下げましょう。
もし昔よりも金銭的余裕がなくなったとしたら「今のお金でもじゅうぶん足りている」と考える癖をつけましょう。
どうしてもそう思えない場合は「もっと稼げるようになるスキルを身につけるチャンスだ」とプラスにとらえて、新しいことに挑戦するのもおすすめです。幸福だと思える基準を少しでも下げれば、下げた分だけ幸福を感じる機会が増えますよ。
(5)「自分じゃどうにもならないこともある」と諦める
ここまでは押しの対処法をご紹介しましたが、力を抜く引きの対処法もあります。
それが「自分の力ではどうにもならない」とある程度諦めることです。
現状を自分の力でなんとかできるはずだ、と考えているとやきもきしてしまい、イライラも増幅します。
社会現象や自然現象など、どうにもならない変化というのは社会につきものです。もちろん個人の努力で改善できることもありますが、手に負えないこともあるでしょう。
「これはしかたない」と現状を受け入れ、諦めることも大切な処世術です。
昔にすがることが一番つらい
「昔に戻りたい」といくら願っても、戻ることはできません。
いつまでも昔ばかり振り返っていたら、いつまでたっても今を生きることができず、つらいままです。過去は過去として自分の糧にしたうえで、現状を受け入れましょう。
人生は一進一退、いいこともあれば悪いこともあります。今がつらかったとしても、やがてその苦しいトンネルを抜ける日は必ずやってきます。
昔の自分より成長した未来の自分を信じて、一歩踏み出してください。
(萩原かおり)
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※この記事は2016年01月22日に公開されたものです