これはNG!前進しない質問の仕方―「なぜできなかったのか?」と聞く
毎日の仕事を、出来るだけスムーズに進めようと頑張る方は多いことと思います。しかしそれでも、「想定外の事態」というものは起こるもの。壁にぶち当たることもありますよね。こんなとき、それをどう乗り切るのかで社会人としての評価は大きく変わります。
【ダラダラ聞くのはNG!聞き上手になる3つの「質問力」とは】
乗り切るための考え方のコツを紹介します。
「なぜ」は禁物
物事が上手くいかないとき、自分自身に「質問」で問いかける方は多いことでしょう。こんなときの定番は「なぜ、この問題を上手く解決できなかったのか」というもの。しかし実はこれが、自分自身を深みにはめてしまう第一歩なのです。
「なぜ上手くできなかったのか」を考えることは、一見、自分に足りないものを見つけようと、一生懸命になっているように思えます。ポジティブな印象で、そんな質問を投げかける方も多いでしょう。しかし実はこれは、ネガティブな考え方に基づく言葉なのです。
「上手くやりたかったのに、なぜ自分はできないのか」を考えることは、「やるべきことを出来なかった自分」というイメージを強めます。そして「出来なかった理由」を一生懸命に考えようとします。結果として「出来なかった自分」ばかりが印象に残ってしまうのです。
考えるべきなのは「どうすれば」
では、本当に問題を解決するためには、どのような考え方をすれば良いのでしょうか。それが「なぜ出来なかったのか」ではなく、「どうすれば出来るのか」を考えることです。この考え方は「自分は出来るはず」という考えに基づいたもの。
自然とポジティブな思考へと変化し、良い結果を残すための方法を具体的に考えることができるでしょう。
この考え方なら、「もしもまた同じ問題が起きたら」という状況もスムーズに想像できるはず。「こうすればより良い結果になったはず」という自信を持って、対応することが可能になるのです。
部下や後輩に「なぜ」と問いかけていませんか
「なぜ○○できないのか」という質問、あなたは部下や後輩へと投げかけていませんか? 自分を深みにはめてしまうのと同様に、この質問は他者をも追い詰めてしまいます。「なぜ出来ないのか」と問われて、スムーズに答えられる人は少ないはず。
そしてそれが、部下や後輩の自信をなくしてしまうのです。
「なぜ出来ないの?」と問いかけるのではなく「どうすれば出来ると思う?」と問いかけてみてください。部下の考え方はきっと変わるはずです。そしてそんな変化が、あなたにも部下を育てる楽しみを教えてくれるでしょう。
気付かないうちに、人にネガティブな考え方をさせてしまうのが「なぜ」という質問文です。自分にも、そして他者へも控えた方が良さそうですね。
※この記事は2015年01月19日に公開されたものです