職場恋愛が芽生えやすい環境って、どんな心理から来ているの?
働く男女にとっては、職場だって「出会いの場」の一つです。顔を合わせる機会も多く、自然と職場恋愛に発展……なんて経験がある方も少なくないことと思います。職場恋愛が芽生えやすい環境、そしてそこに潜んでいる人間の心理について、紹介します。
【職場恋愛のきっかけ「同じ仕事をしている」25%ー職場恋愛に関する実態調査】
パーソナルスペース
仕事をしていると、同僚や上司と接する機会は増えるものです。打ち合わせや報告、休み時間の雑談などで、相手との物理的な距離が近づくことも多いでしょう。実はここに、職場恋愛が生まれる秘密が隠されています。
人は誰でも自分の「テリトリー」を持っていて、そこに他人が入るのを嫌がります。これをパーソナルスペースと言うのですが、相手との関係性によって、この距離は大きく変わります。自分から45センチ以内は、ごく親しい人だけに許されたスペースですが、仕事をする上で、同僚がここに踏み込んでくることもあるでしょう。
これが相手をドキッとさせ、そして恋愛が始まるきっかけになることも珍しくないのです。
自己承認欲求
人は誰でも、「人や社会から自分を認められたい」という欲求を持っており、これを「承認欲求」と言います。これが満たされると、人は大きな満足感を得るのです。
自分の仕事を適切に認めてくれる相手に、好感を抱く方は多いはず。そしてそれがきっかけとなり、「単なる同僚」から「それ以上の関係」になることもあるのですね。
好意の自尊理論
仕事で失敗してしまった同僚がいたら、つい優しい言葉をかけたくなるものです。実はここにも、職場恋愛が生まれやすい心理が隠れています。実は人は、「自己評価が高まっている時期よりも、低くなっている時期の方が、恋に落ちやすい」と言われています。
何かにつまずいて「自分なんかもうダメだ……」と思っているときには、周囲の人がみんな自分よりも優れた存在であるように思いがち。そしてほんの少しのアプローチが、そのまま恋へと発展するケースも多いのです。
認知的不協和理論
人間は、自分の心と行動に矛盾が生まれることを嫌います。もしも「本当は嫌だと思ったのに、残業を引き受けてしまった」としたら、ここには大きな矛盾が生まれてしまいます。一度引き受けてしまった以上、行動を心に合わせるのは難しいもの。
こんなとき人は、心の方を、行動へと合わせてしまうのです。「本当は嫌だったのに残業を引き受けてしまったのは、この人が好きだからなんだ!」という変化も、じゅうぶんにありえます。
錯誤帰属
ないに越したことはありませんが、仕事には危機的な状況も付き物です。こんなとき、同僚と一致団結して、問題を解決しようと試みる方は多いはずです。こんな危機的な状況は脳を興奮させますが、人は時に、これを「恋愛による興奮」と誤認してしまうのです。
これを錯誤帰属と言います。
「つり橋を一緒に渡ると恋が生まれやすい」というのも、この錯誤帰属によるものです。一見危険とはなんら関係がなさそうな「職場」でも、実はこんな作用が起きやすいのですね。
もしもあなたに「職場恋愛に持ち込みたい相手」がいるなら、ぜひ積極的に、こんな環境を整えてみてください。「同僚」という立場を活用すれば、不自然にならずに実践できることも多いもの。上手に、相手の気持ちを育ててみてはいかがでしょうか。
※この記事は2015年01月04日に公開されたものです