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緊急地震速報は2種類―その違いとは?

最近地震が多いですね。揺れるのがいや! 怪我したくない! という人向けではありませんが、地震速報というものが流れます。実はこれ、有料の地震速報があるって知ってましたか? 有料ですと、どんな情報が聞けるのでしょうか。

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2種類の緊急地震速報

緊急地震速報というものは2種類あります。推定される震度が5弱以上のときにTVやケータイ、スマホなどに「強い揺れが発生する恐れがあります!」と流れてくるものは「一般向け・地震動警報」と呼ばれています。こちらは皆さんもおなじみかと思います。

もう1つは各地の震度や揺れの到達時間を教えてくれるもので、「高度利用者向け・地震動予報」といいます。こちらが有料の地震速報なのです。

有料だとどんな情報が流れるの?

私たちが聞く一般向けの地震速報は「強い揺れが数分後に来ると予想されます」といった、揺れの強さもわからなければ時間も漠然としたものです。しかし、有料の「高度利用者向け地震動予報」では、「震源地」「震度○の揺れ」「何時何分」に発生といった詳細な情報が告げられるのです。

ちなみに、一般向けは混乱を避けるために1度だけ情報を流します(TVなどでは、同じ情報を複数回流しますが)。しかし、有料の地震速報は、情報の精度を高めながら複数回流されるのです。直近になれば直近になるほど、より地震の震度が正確にわかるという仕組み! 有料の力はすごいですね!

有料の地震速報は誰が聞いてるの?

この地振動予報は、電気やガス、鉄道や病院といったライフラインを担う企業など、特定の場所にいる人向けの速報です。もちろん、身の安全をいち早く確保するという目的もありますが、どちらかと言うと「このくらいの揺れが起きるが、まだ鉄道は止めなくても大丈夫」「この地域がひどく揺れそうなので、このエリアのガス供給をストップして火災を防ごう」「震度2以上ならオペレーターに知らせよう、震度4以上で避難放送をする」などといった判断のために使われています。

地方公共団体の場合は、その後地域防災無線などを経由してTVなどよりも早く情報を流すといった施策も行われていたりします。

有料の地震速報の精度は?

今の地震予知能力は向上しているとはいえ、100%当たるとは限りません。また、地震動予報の場合、徐々に精度が高まってくる仕組みのため、第1報は実際の震度より低め、もしくは高めに発信されることもあります。外れる可能性があるということを念頭に置きつつも、できるかぎり被害を少なくするためのものが「高度利用者向け・地震動予報」の目的なのです。

有料は予報であるため、その目的のために情報量は非常に多いのです。ただし、有料でも外れることはあります。みなさん、地震速報や予報が発信されて「でも揺れなかった!」というとき、素直に「ああ、間違いでよかった」と思いたいものですね。

※この記事は2014年12月30日に公開されたものです

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