「つかぬこと」の正しい意味は? ビジネスでの使い方と例文
他にも間違いやすい日本語をチェック!
「つかぬこと」のように、本来の意味とは異なったニュアンスが定着しつつある言葉もあります。併せて覚えることで、綺麗な日本語を使える人になりましょう。
「役不足」の使い方
何か失敗をしてしまったときに「私が役不足なせいです。大変申し訳ありません」と謝ったことはないでしょうか?
実は「役不足」は任された役目や役割が軽すぎて、自分の力量が十分に発揮できない、という意味で本来は使う言葉なのです。
そのため上記のように謝ってしまうと、「あなたが任せてくれた役割は、私には軽すぎてやる気にならなかったよ」という意味に受け取られる可能性があるのです。
「自分の力量が足りなかった」という意味の言葉を使うときは「力不足」を使うようにしましょう。
「さわり」の使い方
話すと長くなることや、または全部聞くと長くなる音楽を聴くときによく「さわりだけ聞かせて」ということがあります。
このときに使う「さわり」の本来の意味は、「重要な部分」や「もっとも感動的で、印象深い部分」のことです。
しかし最近では話や音楽の「最初の部分だけ」という意味で使われていることが多い様子。
「話のさわりだけ」と言う場合は、正しい言葉の意味に従うなら「オチを先に話す」ということに。オチは後にとっておきたい場合は「最初の部分だけ聞かせて」と言った方がよいかもしれません。
「檄(げき)をとばす」の使い方
上司からの指示を誰かに伝えに行くときに、「あいつやる気がないから、ついでに檄をとばしてやってくれ」等言われたことはありませんか? 実はこれは間違った使い方。
本来は自分の主張に同意を求め、決起を促すことを指して使う言葉。つまり「私に同意してくれ! みんなで立ち上がろう!」というときに使う言葉なのです。
現在は相手を激励したり、元気づけたりする意味の言葉で使われることが多いようです。ちなみに「檄」と激励の「激」は漢字も違います。
「檄をとばす」の使い方を間違えても、間違った使い方をする人が多いためそれほど恥ずかしい思いをすることはなさそうですが、漢字は見てすぐ違いがわかるので注意。気をつけましょう。

檄を飛ばすは間違って使うと失礼な言葉!? さらに詳しく解説します。
正しい日本語で好印象を得よう
言葉の中には誤った意味の言葉が、すでに一般的に浸透してしまっている場合もあります。
ただし、だからといって誤解やすれ違いを生まないとも限りません。
特に言葉の使い方にうるさい人と話すときは、言葉の意味に気をつけて、慎重に言葉を選ぶようにしてみてくださいね。
(マイナビウーマン編集部)
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※この記事は2014年10月13日に公開されたものです