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「つかぬこと」の正しい意味は? ビジネスでの使い方と例文

マイナビウーマン編集部

「つかぬことをお聞きしますが」と言う時、どんな意味で使っていますか? 実は、つかぬことは本来とは異なる意味合いが定着してしまった言葉。今回は、つかぬことの正しい意味や使い方、言い換えに使える類語表現を解説します。

日本語の中には本来の意味とは全く違う意味で、誤って使われているものも多くあります。

そして本当の意味を知っている人に誤った使い方の言葉を選んでしまうと、とんでもない誤解をされてしまうことが……。

すれ違いを防ぐ意味でも、こんな言葉の使い方には気をつけましょう。

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「つかぬこと」の意味

「つかぬこと」はそれまでの話とは全く関係のないこと、だしぬけに何かを聞くときに使う言葉です。

[連語]それまでの話とは関係のないこと。だしぬけのこと。「ところで、―を伺いますが」

(『デジタル大辞泉』小学館)

辞書を見ても、「つかぬこと」はそれまでの話とは関係のないことを表すものだと分かります。

「つかぬこと」の間違った意味

つまらないこと、バカバカしいことを聞くときに「つかぬことをお聞きしますが……」と使っていませんか? 最近ではこう言う人も増えているようですが、これは本来の使い方とは異なります。

それまでの話の流れで、どうでもいいつまらないことを補足で聞くときには「ちなみに」を使う方が適切です。

ちなみに、似たような言い方で

・不躾なことをお聞きしますが
・失礼なことをお聞きしますが

といった表現がありますが、これは「ちょっと聞きづらいけれど聞きたいこと」を質問するときに使う言葉。

「つかぬことをお聞きしますが」とはまた別のシーンに適した言葉です。

「つかぬこと」の使い方と例文

「つかぬこと」の使い方で一般的なのは以下の2つの例。

・つかぬことをお聞きしますが
・つかぬことをお伺いますが

どちらも、前段の話の流れとは異なる質問をしたいときや話題を変えたいときに使える例文です。

つかぬことをお聞きしますが

「話の流れとは関係ないことをお聞きしますが」の意味で使いましょう。

つかぬことを伺いますが

「お聞きしますが」「伺いますが」のどちらも、「話題を変えたことを聞きたいのですが……」という表現。

「伺う」が「聞く」の謙譲語であることから、より丁寧な言い方をしたいときには「伺いますが」と使うと良いでしょう。

「つかぬこと」の類語

「つかぬこと」の本来の意味は、前述の通り、それまでの話とは関係のないことを指します。従って、言い換えをしたい時は

・ところで
・ちなみに
・話題は変わりますが

などと表現してあげると、相手は分かりやすいでしょう。

「つかぬこと」はビジネスで使ってOK?

話題を変えたい時、相手が上司や目上の人であっても「つかぬことをお伺いしますが」と切り出して問題ないでしょう。

注意点は、「どうでもいいことを聞きますが……」といった本来の意味とは異なるニュアンスでの使い方。言葉は派生する中で、本来の意味とは異なったものが定着することもあります。

従って、バカバカしいことを聞く時に「つかぬことをお聞きしますが……」と使うのは完全な間違いとは言い切れません。しかし、言葉本来の意味を気にする人にとっては、誤った印象を与えることも。

ビジネスシーンで「つかぬこと」を使用する際は、「これまでの話とは関係ないことを聞きますが」と言いたい場合に絞ると安心です。

▶次のページでは、「つかぬこと」のように本来の意味とは違ったニュアンスで使われるようになった言葉を紹介します。

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