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景気が上向いているのはウソ?実は消費は全然駄目

「一部の業種で景気が上向いてきた」なんていわれますが、ほとんどの人が「本当に?」と思っているのではないでしょうか。実際、2014年4月の消費税率アップ以降、消費動向はとても良いとはいえないのです。最新のデータをご覧ください。

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消費税率アップ以降、消費は全然駄目!

まず、政府発表の「家計調査」の結果(平成26年8月29日公表)を見てみましょう。

家計調査(二人以上の世帯)の消費支出(実質)

2014年4月 前年同月比:-4.6%/前月比:-13.3%
2014年5月 前年同月比:-8.0%/前月比:-3.1%
2014年6月 前年同月比:-3.0%/前月比:1.5%
2014年7月 前年同月比:-5.9%/前月比:-0.2%

4月-7月、いずれの月も、2013年と比べれば支出はマイナス、つまり前年よりも消費活動を行っていないわけです。6月だけは、前月比でプラスになっていますが、それでもわずか1.5%です。

ちなみに2014年5月に記録した対前年比-8.0%は、東日本大震災のあった2011年3月に次ぐ悪い数字です。

サラリーマンの収入も減っています!

会社に勤めるサラリーマンの収入が減っているというデータもあります。

勤労者世帯 実収入

2014年4月 前年同月比:-3.3%/前月比:-7.1%
2014年5月 前年同月比:-0.4%/前月比:-4.6%
2014年6月 前年同月比:-2.5%/前月比:-6.6%
2014年7月 前年同月比:-2.4%/前月比:-6.2%

⇒データ出典:総務省統計局の「家計調査(二人以上の世帯)平成26年(2014年)7月分速報」
http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/

実収入が減っているので財布のひもも固くなっているということではないでしょうか。

建築・不動産、設備投資もあまり良くない!

景気に左右される業界といわれる「建築・不動産」に関する数字も見てみましょう。

国土交通省が発表した、2014年7月の「住宅着工戸数」のデータも苦しいものです。前年同月比-14.1%。前月比-5.0%減です。

⇒データ出典:国土交通省の「住宅着工戸数」
http://www.mlit.go.jp/common/001053133.pdf

さらに、設備投資の指標となる「機械受注統計調査報告」(内閣府による)もあまり良くありません。2014年5月はなんと前月比-30.5%、6月には持ち直して前月比+17.1%でしたが、7-9月期の予測によると前期比-15.3%ですので注目していないといけません。

まとめてみますと、
・消費は落ち込んでいる。
・勤労者の収入は減っている。
・設備投資もあまり良くない。

ですから、「景気が良くなってきている」とはとてもいえない状況なのです。

消費が落ち込んでいることについて、総務省は「天候のせい」などと発表していますが、本当に天候のせいなのでしょうか。

2014年4月の消費税率アップの影響は軽くなかった!

2015年10月から消費税率を10%に上げるかどうかの判断は、この年末に行われるということです。

消費税率を8%に上げたときにも「その影響は軽微」などと言う評論家の先生方がたくさんいらっしゃいましたが、実はそんなことはなく、上記のような結果となっているのです。

これ以上消費動向を冷やさないためにも、消費税をさらに上げるかどうかは慎重に判断してもらいたいものですね。

(高橋モータース@dcp)

※この記事は2014年09月20日に公開されたものです

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