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コアラはなぜ木に抱きついているのか?身体を冷やすため―木の幹は外気温に比べて9度ほど温度が低い

木に抱きついてウトウトしているイメージがあるコアラ。そもそもどうして、彼らは木にぴったりくっついていることが多いのでしょうか。実はこの習性が、コアラの健康維持にとって重要な意味を持っていることが、メルボルン大学の研究で明らかになりました。

同大学が複数のコアラの行動を調査したところ、コアラが木に抱きつくのは、木の幹の冷たさを利用して体温が上がり過ぎるのを防いでいるからだということです。木の幹は通常、外気温に比べて平均して9度ほど温度が低くなっており、コアラはそれに密着して体温を逃がしているのだそうです。

夏になると、コアラが木に抱きついている時間はより長くなり、またより涼しい低い木を好むようになるのだとか。コアラには汗腺がないために、体温調節をするには犬のように口を開けて蒸発冷却を行う必要がありますが、それにより脱水症状が起こりやすくなります。

木によって身体を冷やすことで、そうした脱水を防ぐことができるのです。

「こうした行動は、コアラだけでなく木の上で生活する他の動物にも見られると思われます」

と研究者の一人、ナタリー・ブリスコーさんは話しています。

2009年の熱波により、全体の4分の1に相当する数のコアラが死んでしまったということです。木にぴったりとくっついているポーズは可愛らしく見えますが、暑さに弱いコアラが生き延びるためにも、とても重要な行動だったのですね。

The cool reason why koalas hug trees: They wrap their bodies around the trunks to stop them overheating
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2647865/The-cool-reason-koalas-hug-trees-They-wrap-bodies-trunks-stop-overheating.html

※この記事は2014年06月13日に公開されたものです

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