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【女の嘆き】同期女子に仕事で負けていて焦る→「仕事は個人の勝ち負けを決める場ではない」

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

同期入社の彼女とは、同じスタートラインから出発した社会人人生。ときに励まし合い、刺激し合い、いい仲間のひとりだと思ってきたけれど、ふと気づけば仕事では着々と差が開いている!? 次々とチャンスに恵まれ、頭角をあらわす同期女子に、ひそかに屈折した気持ちを抱いている私。そんな気持ちに覚えはありませんか?

人は、他人の存在を通してしか自分を認識することができないのだそう。だから、つい身近な人と比較して、今の自分のポジションや価値をはかりたくなるのです。実は、人と比べて優越感を持つのも劣等感を持つのも根っこは同じ。どちらも勝ち負けという価値フィルターに偏った見方をしているため、些細なことで一喜一憂してしまうことに。

<女の嘆きへの処方箋>
●その1 仕事は個人の勝ち負けを決める場ではない
組織の中で陥りがちな優劣をめぐる嘆きから脱出するポイントは、より大きな視野から自分を見ること。たとえば、企業の経営陣の視点を持ってみる。一緒に組織を盛り立てていけそうなさまざまな能力を持った人材を得ても、その人材同士が、本来の業務に取り組む前に競争でつぶれてしまうとなったらどうでしょうか。経営陣の意図するところとはちがいます。戦うべき相手は社内ではなく、社外のビジネスのフィールドにいるはずだからです。

●その2 働くことを生涯スパンで考えてみる
企業では、内定者研修や新入社員研修、3年目研修など、階層別で横並びにキャリアを扱われることが多いもの。組織管理上、そうしているわけですが、これがあらぬ錯覚を招きます。横並びにされると、その集団の中で競い合わされているように感じやすいのです。しかし、組織としては、必ずしも同じ能力を発揮する人材を揃えたいわけではありません。ある程度の社会人教育を施したら、あとは個人の資質にそって能力を伸ばし、それぞれの持ち味で組織に貢献してほしいわけです。だから、同期入社でもできることがちがってOKだし、そもそも成長のペースもちがってOK。ライフイベントだって千差万別です。むしろ、横並びの教育期間が終わり、組織の中で個性を発揮できる時期に入ったと解釈することもできませんか?

●その3 自分の資質の棚卸しをするきっかけに
なんでもマルチにこなすことが、自立した社会人の条件とは限りません。むしろ、自分には何ができて何ができないかを棚卸しできている人材は、組織の中でも成熟した人材とみなされるのでは? なぜなら、自分を客観視できている人とは仕事がしやすいからです。今後、転職をする可能性や、社内や社外の人との共同プロジェクトで交渉をする機会もないとは限りません。そんなときに、できることとできないことを、情報として冷静に伝えられる力は必須。同期との差に焦る気持ちが出てきたら、自分が苦手なことや得意なことを把握する手がかりにしてみては。

(心理コーディネーター:三吉野愛子)

※この記事は2014年05月31日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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