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北欧人のソウルフード「ノルウェーサーモン」を一番おいしく食べるコツは?

昨今、日本人がもっともよく食べる魚はサケと言われています。そんな日本人が愛するサケを、もしかしたら日本人よりもこよなく愛する人々が海外にいるらしいのです。

それは、北欧の人々です。彼らが食べるサケの種類は、北欧の食料庫ノルウェーがほこるアトランティックサーモン、別名「ノルウェーサーモン」です。これはメキシコ湾流の温暖な海流と、フィヨルドから流れた豊かな土壌によって育まれた、日本でとれるサケの種類よりも、大ぶりなもの。

海に囲まれた北欧では、ヨーロッパ人にしては珍しく肉よりも魚介の消費量が多いそうです。そんな彼らにとって近海で豊富に獲れるノルウェーサーモンを、放っておくわけがありません。

冬が長い彼らにとってノルウェーサーモンは貴重なたんぱく源。くん製にしたり、塩漬けにしたり、酢漬け、発酵、日干し、茹でるなどおいしく食べられる保存食を生み出してきました。想像するだけでも涎が出てきそう!

そこでノルウェーサーモンを日本で楽しむコツを、現代北欧料理レストラン・アクアヴィットの横山真治シェフに教えてもらいました。

◆生サーモンはマリネして寝かせると抜群においしくなる!

ノルウェーサーモンは脂肪分が多めで、焼いてもボソボソとしたかんじがなくて、軟らかくしっとり仕上がるそう。身は肉厚で、生でも魚くささがまったくないのも特徴だとか。

レストランでは、生のノルウェーサーモンをスパイスや北欧料理の定番ハーブのディルとともに、塩水に12時間ほど漬け込んでから使用します。新鮮な生の状態で食べるよりも、こうしてマリネすることで、よりノルウェーサーモンの味わいに深みが出るそうです。この調理法も、北欧で保存するためのマリネの発想から生まれたもの。マリネやあて塩をして一晩寝かしたほうが、グルタミン酸が出ておいしくなります。


筆者もサーモンのマリネをいただきましたが、しっとりとした軽い舌触りで、たっぷりとした脂をかんじました。しかし、決してくどくありません。さっぱりといただけました。

◆「サーモンのサンドイッチ」が働く女性のランチで隠れた人気

ネットの口コミで評判がよく気になっていたのが「アクアヴィット特製 サーモンマリネのサンドイッチ」(ランチアラカルト1,500円、ランチセット2,500円)。数あるメニューの中でもなぜサンドイッチなのか気になっていたので、筆者もいただいてみることに。

カリカリのパンにはさまれたサーモンのマリネがしっとりとして、ソースの甘酸っぱさと絶妙にマッチします。酸っぱすぎず、甘すぎず、脂っこすぎず、しっかりとした肉の厚みで食べ応えがありますが、飽きずに一気に完食です。

横山シェフによると、パンにはさむサーモンのソースにはハニーマスタードを使用しているそうです。

ただ残念なことに、4月からのメニューの改変でこのサンドイッチは、惜しまれつつもなくなるのだとか……。とはいえ! ノルウェーサーモンをふんだんに使ったメニューは他にもたくさん。

次回はノルウェーサーモンを使った料理と、最新の北欧料理事情についてレポートします。

(文:小池直穂)

取材協力:「AQUAVIT(アクアヴィット)」

東京都港区北青山2-5-8
ランチ 11:30~15:00(ラストオーダー14:00)
ディナー 18:00~23:30(ラストオーダー22:00)
銀座線外苑前駅徒歩約1分

※この記事は2014年03月29日に公開されたものです

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